とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ブンデスリーガ第9節 ドルトムント対シャルケ

 伝統のルールダービー。前節のインゴルシュタット戦に続いて香川が先発した。途中出場したヘルタ戦では攻撃面でいい活躍を見せていた香川だが、このゲームではゲッツェと並んでIHでの起用。ゲッツェが前目、香川は下がり目でパスを受けるが、決定的な活躍はできなかった。だが香川に期待されている役割が、昨シーズンまでのギュンドアンが務めていたような、やや下がり目からパスを展開することを期待されているように見える。その意味ではそれなりにプレーしていたように映った。決定機を演出できるともっとよかったのだが。

 ドルトムント6位、シャルケ14位という対決だが、シャルケの方が攻撃も守備もずっと出来がよかった。前半はほとんどシャルケ・ペースでゲームが進む。3分、右CBフェベデスの縦パスを右IHゴレツカが落とし、右WBシェプフの縦パスからFWマックス・マイアーがシュート。その後もシャルケの方が優勢。14分、CHガイスの縦パスから右IHゴレツカがスルーパス。FWディサントが抜け出しシュートを放つが、DFがブロック。22分には右IHゴレツカがミドルシュートを放つ。

 前半、香川はボール保持者に近寄ってはパスを受け、よくボールに触っている。しかし戻しのパスが多い。ドルトムント全体がパスは回すものの攻撃の形が作れない。左SHデンベレや右SHプリシッチが時々個人的な突破を図るくらいで、左IHゲッツェに至ってはほとんどボールに触れない。シャルケの守備もよかったが、ドルトムントは前半シュートなしで折り返した。

 後半4分、シャルケの左WBコラシナツがカウンターからシュートを放つ。5分には右WBシェプフのクロスに右IHゴレツカがヘディングシュート。やはりシャルケの方が積極的。それでも7分、右IH香川から右に流して、右SBピシチェクのクロスにニアで右SHプリシッチはフリック。左SHデンベレが飛び込んでシュートを放つが、バーにはね返された。これがドルトムントの初シュート。しかしそこからようやくドルトムントが攻撃できるようになってくる。10分、左SBパスラックがミドルシュート。13分、左IHゲッツェのヘディングから左SBパスラックがクロス。右SHプリシッチがボレーシュートを放つ。

 シャルケも直後の14分、右IHゴレツカから右に展開し、右WBシェプフのクロスにFWディサントが飛び込むが、GKブルキがセーブした。17分にはCHガイスがミドルシュート。その直後、FWディサントに代えてシュポモティングを投入。ドルトムントは26分、左SBパスラックに代えてラファエル・ゲレイロを投入する。すると28分、CHバイグルから左に流して、左IHゲッツェが仕掛ける。オバメヤンとのワンツーからさらに仕掛けると、シュートはGKフェールマンがセーブ。29分、左SHデンベレのスルーパスにFWオバメヤンが抜け出して、GKとDFをかわしてクロスに右SGプリシッチが飛び込むが、左WBコラシナツがブロックした。

 シャルケは30分、足を痛めたFWマイアーに代えてコノプリャンカを投入。ドルトムントも34分、香川に代えて左SHシュルレを投入する。ゲッツェが右IHに回ってデンベレを中に入れる。36分、CHバイグルから右に流して右IHゲッツェのスルーパスにCFオバメヤンが抜け出すが、シュートはポストにはね返される。シャルケも39分、左IHベンタレブがミドルシュート。42分、ドルトムントデンベレに代えて左SBローデを投入。ゲレイロを左IHに上げるが、決定的なチャンスは作れず。結局このままルールダービースコアレスドローで終わった。

 ドルトムントはケガ人が多い中、まだまだ模索中。ギュンドアンとフメルスが抜けた穴が埋められない印象。そのため香川にはギュンドアンの役割が期待されたが、まだこなしきれていない。フメルスからの正確なロングフィードがないというのも大きなマイナス。しかしその中でも香川に対する期待感はある。このチャンスを掴み取って定着しないと、今度は本当にポジションがなくなってしまう。危機感を持ってゲームに臨んでもらいたい。