この週末、J2の最終節でも観ようかと思っていたが、優勝やJ1昇格プレーオフのかかったゲームが軒並みドローゲーム。うーん? 先週末のブンデスリーガ、デア・クラシカーを観ることにした。第10節を終えていまだ無敗。首位を走るドルトムントに対して、常勝バイエルンはここまで2敗、3位に甘んじている。勝ち点差は4。バイエルンが勝てば勝ち点差を1に詰められるゲーム。逆にドルトムントが勝てば勝ち点差7と突き放すことができる。両チームともミッドウィークのCLを戦って、ドルトムントは先発5人を替えてきた。ワントップにゲッツェ。左SHにラーセン。ボランチにはヴィツェルと並んでバイグルが先発。CBはアカンジとザガドゥ。そしてGKにはビュルキがケガでヒッツが先発した。もちろんトップ下にはマルコ・ロイス。右SHには18歳サンチョが入った。ザガドゥは19歳、左SBハキミとラーセンが20歳と若い選手が並ぶ。対するバイエルンはCLを同じ先発。しかも35歳以上が5人。年齢的には対照的なメンバーだ。
序盤、バイエルンが攻め込んでいく。だが、最初のチャンスはドルトムント。10分、CBフンメルスからOHロイスがボールを奪うと、そのままドリブル。GKとの一対一でシュートを放つが、GKノイアーがナイスセーブ。しかしその後はバイエルンがパスを回してチャンスを窺い、ドルトムントは相手のミスからボールを奪ってカウンターを仕掛ける展開が続く。17分、右SBキミッヒのクロスに左SHリベリーがボレーシュート。だがうまく足に当たらなかった。18分、右SHグナブリーがCFレバンドフスキとのワンツーからシュート。これもDFがブロックする。そして26分、右SHグナブリーのクロスにCFレバンドフスキがヘディングシュート。これが決まり、バイエルンが先制点を挙げた。33分にも左SHリベリーがミドルシュート。GKヒッツがナイスセーブ。前半はバイエルンが攻めて、ドルトムントが守る展開のまま、1-0。バイエルンのリードで終えた。
するとドルトムントは後半頭からCHバイグルを下げてダウードを投入した。そして4分、右SHサンチョのスルーパスにOHロイスが走り込む。飛び出したGKノイアーの手がOHロイスの足に当たって、ロイスが倒れた。PK。これをロイスが確実に決めて、ドルトムントが同点に追い付いた。確かにロイスの方が先にボールに触り、その足を払った形だが、ボールはコントロールできないところまで飛んでいったはずで、ノイアーにはすこしかわいそうな判定だった。しかし3分後の7分、右SHグナブリーの縦パスに走り込んだ右IHミュラーのクロスをグナブリーがヒールで縦へ。走り込んだ右SBキミッヒのクロスにCFレバンドフスキがヘディングシュートを決めた。すぐにバイエルンが突き放す。
その後はドルトムントが攻勢をかける。14分、右SHサンチョのドリブル突破からクロスにOHロイスがフリー。GKノイアーをかわしたシュートは右SBキミッヒがライン上でブロックした。その直後、ドルトムントはCFゲッツェに代えてパコ・アルカセルを投入する。17分にはCBフンメルスから右SHサンチョがボールを奪い、ドリブル。飛び出したGKノイアーもかわしてクロスにCFパコ・アルカセルが待ち構えるが、今度はCBボアテングがクリアした。20分、バイエルンはこの日精彩のなかったCBフンメルスに代えてズーレを投入する。
その直後、左IHゴレツカから左SBハキミがボールを奪い、ドリブル。クロスにCFロイスがシュート。しかしこれも枠を捉えられない。その後も攻め続けるドルトムント。そして22分、右SBピシュチェクのクロスにOHマルコ・ロイスがダイレクト・ボレー。これがネットに突き刺さり、ドルトムントが同点に追い付いた。さらに攻め続けるドルトムントは28分、左SHリベリーから自陣深い位置で右SHサンチョがボールを奪うと、OHロイスが落としてCHヴィツェルが縦パス。これにCFパコ・アルカセロが飛び出すと、GKと一対一からシュート。ついにドルトムントが逆転した。
バイエルンは直後の29分、右SHグナブリーを下げて右IHサンチェスを投入。ミュラーを右SHに上げる。30分、ミュラーがミドルシュートを放つが、枠を捉えられない。37分にはミュラーに代えて右FWバーグナーを投入。3トップにして攻める。ドルトムントも37分、左SHラーセンに代えてCHデラナイを投入。3ボランチにして守備を固めた。パコ・アルカセルをワントップに残し、ロイスを左SHに下げる4-5-1。
その後はバイエルンが攻めてドルトムントが守る展開。だがドルトムントの運動量の方が勝る。寄せも早く、バイエルンはなかなか思うように攻めていけない。アディショナルタイム5分。バイエルンはCKのチャンスにGKノイアーも上がって攻めるが、ドルトムントDFが大きくクリア。しかしこれを拾ったバイエルンは、左SHリベリーから右に展開。右SBキミッヒのクロスにCFレバンドフスキがヘディングシュート。ネットを揺らした。同点か? いやオフサイド。結局、ドルトムントが守り切って3-2。バイエルンを破ってドルトムントが首位を守った。
前半はバイエルンだったが、後半はドルトムントが運動量で上回った。若い力はすばらしい。運動量もスピードもある、いかにもドルトムントらしいチームが戻ってきた。香川が出場できないのは残念だが、いつかベテランの力が必要な時も来る。それまで力を蓄えつつ、若手タレントの躍動を楽しみたい。