とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

コンフェデレーション杯準決勝 ドイツ対メキシコ

 コンフェデ杯、もう一つの準決勝はドイツ対メキシコ。若手中心でメンバーを組んだドイツがここまでやるというのはどの程度予想されたのだろうか。このゲームでもその溌剌ぶりを発揮してメキシコに快勝。決勝進出を決めた。ラーム監督の確かさがまた高まった大会と言えそうだ。先発はキミッヒを右CBに下げて右WBには今大会初出場のヘンリックスを起用。CBはリュティガーを中央に左CBにはギンターが入った。対するメキシコはエルナンデスを中央に右FWヒメネス、左FWアキーノの3トップ。これまで右SBで先発してきたディエゴ・レイエスがロシア戦で負傷し、代わりにラジュン。左SBにはアラニスが先発した。またグアルダードが累積出場停止で、代わりに左IHにはジオバンニ・ドスサントス。右SHジョナサン・ドスサントスと兄弟で左右のIHを務める。

 序盤からドイツが猛烈にプレスをかけていった。メキシコも負けずに対応する。5分には左IHジオバンニ・ドスサントスのカットから左FWアキーノ、CFエルナンデス、右IHジョナサン・ドスサントスとつないで右FWヒメネスがシュート。メキシコはワンタッチでパスをつないでドイツ・ゴールに迫る。ところが6分、ドイツは左CBギンターがゴール前から縦にフィード。DFがヘディングしたこぼれ球をCHゴレツカが拾うと、すぐに逆襲。一旦、右に流して右WBヘンリックスからのクロスをゴレツカがシュート。ゴール左隅ぎりぎりに飛び込む。ドイツが先制点を挙げた。さらに8分、中盤で右FWスティンドルがボールを奪うと、CFベルナーが中盤を横にドリブル。スルーパスにCHゴレツカが抜け出してシュート。あっという間に追加点を奪う。2-0。

 その後はメキシコもパスをつないで攻めていくが、ドイツは落ち着いている。両WBも下がって5バックに両FWが下がった中盤4人のラインでしっかりブロックを作ってメキシコの攻撃を受け止める。12分、左SBアラニスのミドルシュートはGKテア・シュテーゲンがキャッチ。逆に19分、CHゴレツカから右に展開すると、右WBヘンリックスのスルーパスにCFベルナーが抜け出してシュート。今度はGKオチョアがナイスセーブを見せる。

 メキシコはCFエルナンデスがポストになって左右にボールを捌き展開するが、ゴール前まではなかなか入っていけない。27分、CHエレラがドリブルからミドルシュートを放つが、DFがブロック。32分、左FWドラクスラーからボールを奪った左IHジオバンニ・ドスサントスミドルシュートを放つも、ポストの右。33分には右SBラジュンの縦パスをCFエルナンデスが落とし、右に回っていたIHジオバンニがシュート。GKテア・シュテーゲンがナイスセーブ。はね返りを拾ったエルナンデスのクロスに左IHジョナサン・ドスサントスがダイビングヘッドを見せるが、これもGKテア・シュテーゲンがナイスセーブ。横っ飛びキャッチした。

 さらに35分、GKオチョアからのフィードをDFが競って、こぼれ球を拾った左IHジオバンニ・ドスサントスが横に流して、CFエルナンデスがシュート。GKテア・シュテーゲンの上を狙ったが、わずかにバーの上を越えた。39分にはCHエレラのFKがバーの上。GKテア・シュテーゲンが弾き出す。前半は2-0。ドイツのリードで折り返した。

 後半頭からメキシコは左FWアキーノをロサーノに交代する。6分、CFエルナンデスのドリブルから右に流して、右FWヒメネスミドルシュート。GKテア・シュテーゲンがナイスキャッチ。ドイツも7分、CHゴレツカのポストプレー、ヒールパスに走り込んだ右FWスティンドルがスルーパス。CFベルナーが走り込むが、深く入り過ぎてシュートは左に外した。11分、左FWドラクスラーのFKはGKオチョアがキャッチ。そして14分、右サイドからメキシコ・ゴールに迫ったドイツが一旦戻すと、左FWドラクスラーが左にスルーパス。左WBヘクトールが抜け出して、クロスにCFベルナーがシュート。3点目を挙げる。

 メキシコは17分、左IHジオバンニ・ドスサントスに代えてマルコ・ファビアンを投入。19分、右IHジョナサン・ドスサントスの縦パスに右FWヒメネスがポストになって、CFエルナンデスの落としからヒメネスとパス交換。ヒメネスが左に流したパスに左IHファビアンがシュート。しかし枠を外す。21分、右FWヒメネスの落としから左IHファビアンがミドルシュート。これも枠を捉えられない。

 22分にはジョナサン・ドスサントスを下げてアンカーにベテラン38歳のマルケスを投入。エレラを右IHに上げる。ドイツも同じくCHゴレツカに代えてエムレ・ジャンを投入する。25分、左SBアラニスのクロスにCFエルナンデスが落として、右IHエレラが右に流して、右SBラジュンがシュート。GKテア・シュテーゲンがナイスセーブ。26分、左FWロサーノが中に切れ込んでミドルシュート。右に外す。30分には左SBアラニスの縦パスに走り込んだ左IHロサーノのクロスから右FWヒメネスがヘディングシュート。しかしバーにはね返される。

 攻めてもゴールが遠いメキシコ。ドイツは33分、右FWスティンドルに代えてブラント。36分には左FWドラクスラーに代えてユネスを投入する。39分、右SBラジュンのCKにCHマルケスがヘディングシュート。しかしまたもGKテア・シュテーゲンがファインセーブ。ようやく44分、FKから左IHファビアンの強烈なミドルシュートがドイツ・ゴールに突き刺さる。これでメキシコを応援する雰囲気が場内に高まったが、アディショナルタイム1分、3点目と同様に、シュートブロックを拾った右FWブラントが左に流すと、CHジャンのスルーパスに左FWユネスが抜け出してシュート。ドイツがダメ押しの4点目を挙げた。AT2分には左FWロサーノの縦パスからCFエルナンデスがシュート。AT3分にはCKから右FWヒメネスがヘディングシュートを放つが、これもGKテア・シュテーゲンがナイスセーブ。そしてタイムアップ。4-1。ドイツが圧倒的な力を見せて勝利。決勝進出を決めた。

 内容的にはメキシコもよくパスを回して攻め、惜しいシーンもあったが、ドイツの組織力がしっかりしている。若手メンバーに代わってもこれだけしっかりと守り、またゴールへの形を作れるのはドイツ・サッカーの育成の勝利かもしれない。次はいよいよチリとの決勝戦だ。グループリーグでは1-1ほ引き分け。連携と成熟を高めたチリに対して若さのドイツがどれだけ自分たちのサッカーをできるか。来年のW杯に向けても興味が尽きない。楽しみだ。