今季のCLは新型コロナの影響で準々決勝から中立国での一発勝負となる。バルセロナ対バイエルン。決勝戦といってもいいようなゲームが準々決勝から観られる。
バルセロナは4-4-2の布陣。スアレスとメッシの2トップに、セルジ・ロベルトとビダルが左右に開き、ボランチはブスケツとデヨング。DFは右SBにセメード、左SBジョルジ・アルバ。ラングレとピケのCBにGKはテア・シュテーゲン。対するバイエルンは4-2-3-1。レバンドフスキとトップに、ミュラーがトップ下。SHは右にニャブリ、左SHはペリシッチ。パバールが不在の右SBにはキミッヒが入り、ボランチはチアゴ・アルカンタラとゴレツカで組む。左SBはデービス。CBはボアテングとアラバ。GKはノイアー。ドイツ代表GK同士の対戦だ。
開始3分、FWメッシから右に展開。右SHセルジ・ロベルトのクロスにFWスアレスが走り込むが、かろうじて手前でCBボアテングがクリアする。すると4分、CHデヨングにプレスをかけて右SHニャブリが奪うと、縦パスに左SHペリシッチが走り込み、クロスをOHミュラーが落として、CFレバンドフスキの落としをミュラーがシュート。中盤のプレスから一気にゴールを決めた。バイエルンが先制する。するとすぐに7分、CBラングレのフィードに左SBジョルジ・アルバが走り込み、ゴール前に走り込んだFWスアレスに向けたクロスを手前でCBアラバがヘディングクリア。だがこれがそのままゴールに吸い込まれる。オウンゴールですぐに同点に追い付いた。これは面白いゲームになると思った。
9分、FWメッシを起点に、右SBセメードがドリブル。中に入ってスルーパスにFWスアレスが抜け出す。だがシュートはGKノイアーがナイスブロック。続くメッシのCKにはバルセロナの選手が4人、ゴール前に詰めるが、そのまま左ポストを叩いてはね返った。一方、バイエルンも12分、OHミュラーから左に展開。左SBデービスのクロスにCHゴレツカが走り込むが、手前でCBラングレがクリアする。13分、OHミュラーのクロスにCFレバンドフスキがボレーシュート。だがこれは枠を捉えられない。
お互い激しく攻め合い、目が離せない。あっという間の15分だった。そして20分、FWメッシがドリブルでボールを運ぶと、誰もチェックに入れず、ずるずると下がってシュート。だがGKテア・シュテーゲンがセーブする。しかし直後の21分、中盤で右SHセルジ・ロベルトと右SBセメードのパス交換がズレると、すかさず右SHニャブリが奪い、左に流して左SHペリシッチが持ち上がる。中央に3人のFW。だがペリシッチは直接ゴールを狙った。これが決まり、バイエルンが勝越し点を挙げた。
勢いづくバイエルンは27分、左SBペリシッチのクロスをGKテア・シュテーゲンが手に当てると、こぼれ球をCFレバンドフスキがシュート。これはGKテア・シュテーゲンがセーブ。しかしその直後、CHチアゴ・アルカンタラの縦パスをCHゴレツカがワンタッチで右に落とす。これを右SHニャブリがシュート。バイエルンが追加点。さらに31分、右SBキミッヒのクロスにOHミュラーがシュート。なんと4点目。バルセロナがボールを持っても、バイエルンの高い位置からの執拗なプレスの前に、バルセロナの攻撃がままならない。そして奪うと、CHチアゴ・アルカンタラから縦に左右に長いパスが放たれ、バイエルンの速い攻撃が始まる。プレスに陣形が崩されたバルセロナは、この速い攻撃に守備がついていけない。前半だけでバイエルンが4-1と突き放した。
反撃したいバルセロナは後半開始からセルジ・ロベルトを下げて、左SHにグリーズマンを投入する。ビダルが右SHに回った。しかしバイエルンの攻撃は変わらない。4分、GKノイアーから前線へ長いパス。これをOHミュラーが落とすと、前半途中から右SHに位置していたペリシッチがシュート。6分には右SBキミッヒの縦パスからCHゴレツカがシュートを放つ。しかしその後の8分のカウンターはオフサイド。10分にはCBボアテングのバックパスがGKノイアーとズレてCKを与える場面もあり、ゲームの流れがバイエルンに傾く。すると12分、中盤まで下がったFWメッシが左サイドに大きく展開。すると左SBジョルジ・アルバが走り込み、クロスにFWスアレスがうまく切り返してCBボアテングを滑らせ、シュートを放った。これが決まり、バルセロナが2点目を挙げた。
これでバルセロナが勢いづくかと思ったが、バイエルンは早いプレスからペースをバイエルンに与えない。そして18分、左SBデービスが右SBセメードとの一対一に勝って、中に切れ込み、戻しのクロスを右SBキミッヒがシュート。先にゴールを挙げたのはバイエルン。5-2と突き放した。さらにバイエルンは22分、右SHペリシッチを下げて、コマンを投入。すると23分、右SBセメードからボールを奪ったCFレバンドフスキが中へパス。OHミュラーがつなぎ、右SHコマンがシュートを放つ。さらに続くCKからOHミュラーがクロスを入れると、DFのクリアから左SBデービスの当たり損ねのパスにCFレバンドフスキとGKテア・シュテーゲンが競って、こぼれ球を左SHニャブリがシュート。GKテア・シュテーゲンがファインセーブでブロックした。
バルセロナは25分、CHブスケツを下げて、左SHにファティを投入。グリーズマンを右SHに回し、ビダルをボランチに下げる。一方、バイエルンは31分、左SHニャブリに代えて、コウチーニョ。CBボアテングに代えてジューレを投入する。32分、バルセロナはFWメッシのロングパスに左SBジョルジ・アルバが走り込み、左SHファティがつないで、FWスアレスの落としからFWメッシがシュート。だがGKノイアーがナイスセーブする。そして37分、左SHコウチーニョのクロスにCFレバンドフスキがヘディングシュート。VARによるゴールチェックで時間がかかったが、ゴールが認められて6点目。さらに40分、中盤に下がったFWメッシにレバンドフスキ他3人でプレスをかけると、CHチアゴ・アルカンタラからのパスをOHミュラーが左に落として、左SHコウチーニョがシュート。バイエルン、7点目。さらに44分、CHチアゴ・アルカンタラの縦パスに途中交代で入った左SBリュカ・エルナンデスが走り込み、ヘディングのパスを左SHコウチーニョがシュート。なんとダメ押しのダメ押しのダメ押しの8点目。8-2。バイエルンがバルセロナ相手に圧勝し、準決勝進出を決めた。
なんというゲーム。なんという強さ。まさかこんな大差でバイエルンが勝利するとは思っても見なかった。これでラ・リーガ勢は全チーム敗退した。一方、マンCも準々決勝で敗退。バイエルンの次の相手はなんと、リヨンとなった。もう一つの組合せはライプチヒ対パリSG。いずれも、ブンデスリーガ対リーグアンという組み合わせだ。これはひょっとするとブンデスリーガ同士の決勝戦もあり得る。個人的には、2016年までバイエルンの監督だったグアルディオラ率いるマンCとの対戦を期待していたが、それはかなわなかった。やはり一発勝負の戦いでは何が起こるか分からない。準決勝も予断なく観戦することにしよう。
PS.
先に、マンCが準決勝進出と決めつけて書いた記事を投稿してしまいました。読んでいただいた方、申し訳ありませんでした。まさか、マンCが敗退するとは・・・!