とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ2019 日本対トリニダード・トバゴ

 堂安や中島らに加え、久保が招集された日本代表。だが久保は岡崎らとともにスタンドからゲームを見守る。そして何より驚いたのは、3-4-3の布陣を布いてきたこと。確かに3バックがしっかりと両サイドをケアして両WBが攻撃参加できれば、トップ下を置く以上に攻撃力が増すはず。だが実際にはこの新布陣に慣れるのにやや時間を要したのと、トリニダード・トバゴが3トップで来たことから、システム的にもやや難しい対応になってしまった。それでもこのゲームで3バックを試し、かつ最後まで3バックを続けた森保監督の肝っ玉には感心した。GKはシュミット・ダニエル。3バックは右から冨安、昌子、畠中。柴崎と守田をボランチに置いて、両WBは右に酒井宏樹、左に長友。FWは大迫をトップに右FW堂安、左FW中島。対するトリニダード・トバゴは4-3-3の布陣。中盤の3人はフラットで、3トップも高い位置をキープする。

 序盤から日本がパスを回す。5分、左FW中島のミドルシュートはGKフィリップがキャッチ。7分、左FW中島のクロスに右FW堂安がヘディングシュートを放つが枠を外した。トリニダード・トバゴのCBは長身で身体が強い。守備を固めて、前に蹴り返すと、3トップはいずれも速い。21分、左FWJ.ウィリアムズがドリブルで走ると、右CB冨安が倒す。これで得たFKを右SBジョーンズが蹴ると、これが強烈。GKシュミット・ダニエルがナイスセーブした。

 日本は、右CB冨安はけっこう積極的に上がっていくのに対して、右WB酒井のポジショニングが曖昧で右FW堂安のサポートも遅れがち。とは言っても左サイドはCB畠中が上がる場面は少なく、左WB長友と左FW中島の連携はいいものの、もう一つ崩しきれない。それでもようやく24分、右FW堂安の縦パスに右WB酒井が駆け上がり、クロスにCF大迫がシュート。GKフィリップのファインセーブに防がれる。28分にはCH柴崎のループパスに右FW堂安が走り込むが、シュートはGKフィリップに当ててしまう。

 33分、左FW中島のアーリークロスにCF大迫が走り込むが、これもGKフィリップの方がやや早くセーブ。34分、左FW中島がミドルシュート。39分には右WB酒井がミドルシュートを放つが、いずれも決まらない。42分、左FW中島がタッチライン際でうまくDFをかわして前を向くとドリブル。PA手前で倒されFKを得ると、これを中島が狙う。だがバー。はね返りを右WB酒井がヘディングするが、これはGKフィリップに抑えられた。45+1分には右CB冨安の縦パスをCF大迫が落とし、右FW堂安から左に展開してミドルシュート。だがポスト右に外れる。中島は45+2分にもミドルシュートを放つが、これもGKフィリップがファインセーブ。前半はゴールなくタイムアップ。前半を折り返した。

 後半も同じメンバー、同じ布陣でゲームを続ける。後半は右WB酒井も高い位置を保ち、日本が押し込むと、3分、左FW中島がミドルシュート。だがGKフィリップがキャッチする。すると10分、トロニダード・トバゴは右FWルイスの縦パスを受けたCFレビ・ガルシアがドリブル。これが速い。CB昌子を振り切ってGKと一対一となりシュート。だがGKシュミット・ダニエルがファインセーブ。何とか失点を防いだ。続くCKにはCBミッチェル(多分。もしかするとCHジョージ?)がドンピシャのヘディングシュート。これもGKシュミット・ダニエルがナイスキャッチした。

 日本は13分、右FW堂安のFKのクリアをCH柴崎がミドルシュート。だが打ち切れない。枠を外した。すると16分、CH守田に代えて小林祐希、右WB酒井に代えて室屋を投入する。酒井は何とか後半は持ち直したが、二人とも今一つ3バックのシステムに乗り切れなかった印象だ。すると直後の17分、CH柴崎のサイドチェンジを左WB長友が落とし、左FW中島がスルーパス。左WB長友が抜け出して、クロス。CF大迫が走り込むが、わずかに届かない。DFがクリアした。

 トリニダード・トバゴは23分、右SBジョーンズを下げてハンフリーを投入する。25分にはCHハイランドの縦パスをCFレビ・ガルシアが落とし、右FWルイスがシュート。これもGKシュミット・ダニエルがナイスセーブする。日本は26分、右FW堂安に代えて伊東純也、左FW中島に代えて南野を投入。さらに34分には左WB長友に代えて原口を投入した。しかし布陣は変えない。35分、左WB原口のパスからCF大迫がシュートを放つが、DFに当てる。36分、左FW南野のカットインからのミドルシュートもDFがブロックする。

 この時間帯になるとトリニダード・トバゴの選手は疲れ、26分に投入したCFペルティアを一人残し、9人がゴール前を固める。40分、右SBハンフリーからの横パスをCH柴崎が鋭い出足でカットすると、CF大迫のスルーパスにそのまま柴崎が走り込み、GKと一対一。だがまたもシュートはGKフィリップに止められた。はね返りを左FW南野がシュートするが、DFに当たってコロコロとゴールへ。だが直前でGKフィリップが掻き出す。どうしてもゴールが遠い日本。

 41分にはCH柴崎のCKにCB昌子がヘディングシュート。だがGKフィリップがファインセーブ。45+2分、CF大迫の仕掛けからこぼれ球を右FW伊東がシュート。だがGKフィリップがセーブ。45+4分、CH小林が放ったのはミドルシュートだったか? だがこれも枠を外す。そしてタイムアップ。最後まで攻め続けた日本だったが、最後までゴールならず。令和最初の代表ゲームはスコアレスドローで終わった。

 ゴールが入らなかったことは残念。だが3バックにトライしたことは評価したい。トリニダード・トバゴは3トップだったが、2トップの相手に対する守りはまた違ってくる。こうして一つ一つ引き出しを増やしていきたい。次のエルサルバドル戦はどういう布陣で、どういうメンバーで戦うのか。森保監督のゲームは常に何か目的があって面白い。次こそ気持ちよく勝利を望みたい。