とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

石原元都知事の言ってることももっともだと思ってしまうんだけど・・・。

 週末に都議会の百条委員会が開かれ、石原元都知事が答弁をしていた。その前の記者会見の際に、石原氏の足取りがあまりにヨボヨボでびっくりした。84歳だそうだが、脳梗塞の後遺症なんだろうか。だからというわけではないが、百条委員会や記者会見で石原氏が話した内容に「そりゃそうだろうなあ」と思わず理解を示してしまった。

 マスコミや小池都知事は相変わらず、石原氏を叩いているが、実際、どこまで都知事に情報が上がり、具体的な指示をしているのか、よくわからない。確かに、東京ガスから買収するということは石原氏も了解しているだろうが、そもそも「豊洲開発が、石原氏の構想として、関係部局に指示があって動き出したものかどうか」、その点が肝で、その後は、いくらで買収するかとか、補償上限額の設定などといった具体的な内容については、「担当部局に任せていた」と言ってもそれほど間違ってはいないのではないか。

 しかも本人も「責任はある」と言っている。いったい何のために百条委員会を開催したんだろう。そして石原氏が小池都知事に対して不作為を批判していたが、それもそのとおりだと思ってしまう。そもそもこの問題は、豊洲市場での地下水調査で有害物質が検出された点にあるわけで、それに対してどう対応するのかということが最も早急に決めなければいけないこと。石原氏の責任問題などはこの問題が片付いた後にやればいいことのように思うが、どうなんだろう。

 小池都知事はいったいこの問題をどう解決したいと思っているのか。この問題をうまく利用して、都議会の小池支持派を多数派にしたいという思惑は何となく見えるような気がするけど、そうすると豊洲問題は都議選が終わる今年7月以降までダラダラと持ち越すんだろうか。

 もっとも私は石原氏支持派ということはなく、これまでの右寄りな言動には大いにあきれているし、人間的にも尊大な態度など大嫌いだが、今回の問題は、小池都知事が無理やり問題にして引っ張り出してきたように思えてならない。石原氏も小池氏もどちらもどちらだが、今回のことには石原氏に同情したくなってしまった。石原氏ももうそろそろ執筆活動などやめて、ゆっくりあの世への逝き方について考えた方がよくないですか。今さら引っ張り出してきて、「石原氏に大いに責任がある」となったからといって、いったいどうなるんだろう。私には小池都知事が何をしたいのかがわからない。まさか共謀法隠しが目的ってわけでもあるまいし。

プレミアリーグ第29節 ウェストハム対レスター

 シェークスピア監督に代わってリーグ戦は2連勝。ミッドウィークのCLセビリア戦も勝利してベスト8進出を決めて、中3日のゲーム。リーグの順位は1ゲーム少なく、降格圏から勝ち点差3の15位。対するウェストハムは11位だが2連敗中。今季アウェイでの初勝利を期待したい。レスターはCBモーガンがケガで出られず、代わりにベナルアン。他はいつものメンバーだ。岡崎もバーディーと並んでFWに座る。対するウェストハムはキャロルのワントップ。トップ下に技巧派のランシーニ。右SHアイウ。左SHアントニオは身体も強く、ヘディングが強い。

 開始1分、左SHアントニオがミドルシュートウェストハムは序盤から積極的。だが5分、FWバーディーが右に流すと右SHマフレズがシュート性のクロス。FW岡崎のヘディングはわずかに届かなかったが、直接ゴールに突き刺さった。レスターが先制点を挙げた。さらに7分、FW岡崎の仕掛けで得たFKを右SHマフレズが横に流すと、左SHオルブライトンが縦パス。CBフートがヘディングシュートを決めて、あっという間にレスターが2点をリードする。

 その後もレスターがパスを回して押し込んでいく。ウェストハムは14分、CHクヤテがミドルシュート。ミドルレンジからしかシュートが打てない。さらに18分、CBリードが足の付け根を痛めて右SHスノッドグラスに交代する。クヤテが下がってCBに入り、アイウがトップ下。ランシーニがボランチに下がる。しかし20分、左SHアントニオの仕掛けをCHドリンクウォーターが倒して得たFKをランシーニが直接決めて、ウェストハムが1点を返した。見事なFK。

 その後はウェストハムがペースを握る。24分、左SHアントニオのドリブルからOHアイウが抜け出してシュート。枠を外す。30分、左SHアントニオが中に切れ込んでミドルシュート。GKシュマイケルがキャッチする。36分にはCFキャロルのクロスに左SHアントニオがヘディングシュートを放つ。しかし39分、マフレズのCKにCHヌディディがシュート。こぼれたところをFWバーディーが押し込んで、レスターが追加点を挙げた。前半は3-1で折り返した。

 後半に入ると、ウェストハムが勢いよく反撃をしてくる。レスターもよくプレスをかけて、素早い攻守の切り替えで対抗する。一進一退の展開。そして17分、CHランシーニに迫ったFW岡崎のプレスがファールを取られ、1点目と同じような位置からのFK。マンシーニが蹴るが、これはGKシュマイケルがナイスセーブ。しかし続くCKをCFキャロルがヘディングで折り返すと、OHアイウがヘディングシュート。ウェストハムが2点目を挙げる。3-2。その後もウェストハムが攻勢をかける。22分にはCHオビアングもケガでフェルナンデスに交代するが、ウェストハムの勢いは変わらない。さらに28分には左SBクレスウェルをマスアクに交代する。

 押し込まれ続けるレスターは31分、FWバーディーとFW岡崎を一緒に交代。スリマニとムサを投入する。32分、左SHアントニオのクロスにCFキャロルがヘディングシュート。GKシュマイケルがナイスセーブ。34分、左SHアントニオがドリブルで仕掛けて、OHアイウがシュート。しかし大きくふかしてしまう。助かったレスター。ウェストハムの攻勢にひたすら耐えるレスター。38分、ランシーニのCKをCFキャロルがヘディング。CBフォンテが落として、CBクヤテがシュート。ライン上でCHドリンクウォーターがブロック。さらにCFキャロルがシュートを放つが、GKシュマイケルが抑えた。

 42分にはマフレズに代えて左SHチルウェルを投入。何とか中盤で運動量を回復し、ウェストハムの攻勢を防ぎたい。その前にCBベナルアンがキャロルと競って、手を痛めて長い間倒れていた。それでも必死に立ち上がるベナルアン。そしてアディショナルタイム2分、OHアイウのドリブルを左SHチルウェルが倒してFKを献上。右SHスノッドグラスの蹴ったボールは壁に当たってCFキャロルの前にこぼれる。シュート。しかしGKシュマイケルが右手1本でスーパーセーブ!! 終了間際には左SHチルウェルのフィードにFWスリマニが抜け出してGKと一対一になるが、シュートはGKランドルフがファインセーブ。そしてタイムアップ。3-2。レスターが魂の守りで1点のリードを守り切った。

 レスターの気持ちが勝った勝利。すごかった。岡崎もしっかり役目を果たしていた。順位は15位のまま変わらないが、これで降格圏内から勝ち点差6。ようやく安心できる位置まで上げてきた。サッカーも昨季の迫力が戻ってきた。あと期待するのは岡崎のゴールだ。早く今季3点目を見たい。

J1リーグ第4節 FC東京対川崎フロンターレ

 アントラーズアルディージャと開幕から連勝し、今季はやるかと思われたFC東京だが、前節のガンバ戦で0-3と完敗。今節の多摩川クラシコは負けるわけにいかない。一方のフロンターレはここまで2勝1分。黒星なし。FC東京はこれまでトップ下を務めた東に代わり、2トップで阿部拓馬を起用。永井を右SHに回し、左SHには中島が先発した。一方、フロンターレはCFに阿部浩之中村憲剛をトップ下に置いて、左SHに登里、CBには奈良が先発した4-2-3-1の布陣だ。

 開始2分、中村憲剛のCKに左SB車屋がニアに飛び込み、フリックしたボールを右SB田坂がシュート。ヘディングで押し込むが、GK林やDFがライン上で押し返す。FC東京も8分、CH橋本のカットからFW大久保が右に流し、FW阿部拓馬のクロス。CH高萩が左に展開し、左SB太田の戻しを高萩がミドルシュート。GKチョンソンリョンがセーブする。

 ゲームはフロンターレがパスを回して、FC東京が守りからカウンターを狙う展開。14分、CH大島の縦パスをOH中村憲剛が右に展開。右SH小林のミドルシュートは左に外した。18分にはCF阿部浩之から右に展開。右SB田坂のクロスに左SH登里がミドルシュート。DFに当たってコースが変わったシュートをGK林がナイスセーブする。

 FC東京はCH高萩が攻撃の指揮を執る。26分、CH高萩から右に展開。右SB室屋のクロスのこぼれをFW大久保がオーバーヘッドキック。27分にはCH高萩の縦パスを左SH中島が中にパス。FW阿部拓馬のクロスにFW大久保がシュート。ゴールを揺するが、オフサイドを取られる。お互い譲らない一進一退の展開。31分には攻め込まれた状況からフロンターレがカウンター。左SH登里がドリブルで駆け上がり、シュートを放つもGK林がファインセーブを見せた。45分には中村憲剛ミドルシュート。前半は互角のまま、スコアレスで折り返した。

 後半3分、右SB田坂がミドルシュートを放つ。4分にはOH中村憲剛のCKに左SB車屋がニアに走り込みシュート。枠を外す。FC東京も7分、FW大久保の仕掛けからこぼれ球をCH橋本がミドルシュート。GKチョンソンリョンがナイセセーブで弾き出す。後半に入ってもフロンターレがパスを回し、FC東京が守る展開は変わらず。11分、フロンターレはCF阿部浩之に代えて右SHハイネルを投入。小林悠をCFに上げる。FC東京も15分、CH高萩のフィードのはね返しを左SH中島がミドルシュート。ドライブがかかったシュートをGKチョンソンリョンが弾き出す。17分、フロンターレは右SH永井に代えてピーター・ウタカを投入する。昨年と一昨年の得点王が2トップに並ぶ。阿部拓馬が右SHに回る。

 フロンターレはハイネルが元気いっぱい走り回る。22分、CF小林のスルーパスに右SHハイネルが走り込み、ボールを運ぶが、CB森重と左SB車屋が挟んで、ノーファールでボールを奪い取った。23分、FC東京はあわや2枚目イエローかという危ういファールを犯したCH橋本に代えて田邉を投入する。フロンターレは26分、CHエドゥアルド・ネットに代えて右SH長谷川を投入。中村憲剛ボランチに下がり、ハイネルがFWに上がる。直後、CH中村の縦パスにFWハイネルが走り込み、DFと競ったこぼれ球から右SH長谷川がDFをかわしてシュート。しかし枠を捉えられない。

 そして31分、右SB田坂のパスをFW大久保がカット。左SH中島がつなぎ、右SH阿部のパスをFW大久保がスルーパス。阿部が走り込み、ゴール前にパスを入れるが、DFに当たってコースが変わり、さらにGKチョンリョンソンが自ら足でゴールに蹴り込んでしまった。オウンゴール。先制点はあっけない形でFC東京に入った。37分、反撃を期して、左SH登里に代わり右SH三好を投入するフロンターレ。押し込んでいくが、41分、左SB太田が駆け上がり、CB奈良を抜いて絶妙のクロスにFWピーター・ウタカが押し込む。ゴール。FC東京が追加点を挙げた。

 44分、CH大島の仕掛けをCH田邉が倒し、絶好の位置でFK。中村憲剛が蹴るが、DFがはね返す。アディショナルタイムにも中村憲剛がFKのチャンスを掴むが、シュートはGK林がキャッチした。そしてアディショナルタイム2分、左SB太田のフィードのこぼれを拾ったFW大久保がピーター・ウタカとのワンツーで抜け出し、GKをかわしてゴールに流し込む。ダメ押しの3点目を入れてゲームを決めた。3-0。FC東京が快勝した。

 今季のFC東京には粘り強さがある。ガンバ戦では心配したが、ピーター・ウタカも加入し、戦力もいよいよ充実してきた。一方のフロンターレは大久保移籍の穴がまだ埋めきれない。小林悠のワントップ、阿部が右SHではいけないんだろうか。まだしばらくは模索が続きそうだ。