とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第6節 横浜Fマリノス対ジュビロ磐田

 中村俊輔ジュビロへ移籍後、初めてマリノスと対戦する。今季のマリノスは新たに背番号10を付けた齋藤がキャプテンとなって意欲的にチームを引っ張っている。もっとも開幕戦こそレッズ相手に劇的な勝利を挙げたものの、第3節以降は失速。3試合勝利から遠ざかっており、このゲームを機にトンネル脱出を図りたいところ。対するジュビロは俊輔のためにも負けられないゲーム。移籍後初めて右SBに高橋祥平が先発し、俊輔は右SH、トップ下には松浦が入った。

 序盤、マリノスが攻めていく。右SB松原からのクロス。そして左SH齋藤がドリブルで仕掛ける。サイドから積極的にゴール前に入っていった。一方、ジュビロは右SH中村俊輔が次第に自由なポジションを取り始め、それに合わせて次第に攻めに転じていく。14分、CH川辺の縦パスからOH松浦がさらに前へ。CF川又がシュートを放つが、ポスト左に外れる。マリノスも16分、CFウーゴ・ヴィエイラから左に展開。左SH齋藤が仕掛けて、戻しのパスにCH天野がミドルシュート。GKカミンスキーがセーブする。CH天野は24分にも強烈な無回転ミドルシュートを放つが、GKカミンスキーがナイスセーブ。

 そして26分、左サイドで齋藤が起点を作ると、中へ仕掛けると見せて、右SHマルティノスがゴール前に走り込むと、合わせてピンポイントクロス。右SHマルティノスがきっちりとヘディングで決めて、マリノスが先制点を挙げた。しかしすぐに反撃するジュビロ。31分、OH松浦のスルーパスにCF川又が抜け出すが、シュートはうまく当たらない。33分にも左SH太田のスルーパスにCF川又が走り込んで、シュートかクロスか。ゴール前を通り過ぎる。

 そして34分、CKを中村俊輔が蹴ると、バウンドしてゴール前を過ぎたボールをCB大井がボレーシュート。これがネットに突き刺さり、ジュビロが同点に追い付いた。さらに攻めるジュビロ。38分、OH松浦のクロスがDFに当たり、あわやコースが変わるが、GK飯倉がナイスセーブ。42分にはGKカミンスキーからのFKでCF川又が抜け出しシュートを放つ。マリノスも43分、左SH齋藤のクロスにCH天野がシュート。サイドネットを揺すった。前半は1-1。互角の展開で折り返した。

 後半も序盤は膠着した状態が続く。後半10分、ジュビロが左SH太田をアダイウトンに交代。積極的に仕掛けるアダイウトンだが、パスを回していくジュビロに対して、マリノスはしっかりと守ってカウンター。11分、GKカミンスキーからのフィードをカットした左SH齋藤がドリブル。最後は横に流して、右SHマルティノスがミドルシュートを放つ。CB大井が身体を張ってブロックする。直後には左SH齋藤の仕掛けのこぼれ球を右SHマルティノスが拾い、OHバブンスキーを経由して、また齋藤がドリブル。左に流して、OHウーゴ・ヴィエリラが切り返しからシュート。絶好のチャンスだったが、シュートはポスト右に外れた。

 ジュビロはパスを回すが、シュートチャンスはなかなか訪れない。15分、左SB宮崎のクロスにCF川又がシュート。しかし枠を外す。逆にマリノスの方がカウンターからチャンスを掴んでいく。18分、CH天野のCKのこぼれをCH喜田がミドルシュート。GKカミンスキーが正面でキャッチ。25分、OHバブンスキーミドルシュート。28分、右サイドにいたSH齋藤が中へドリブルしてCFウーゴ・ヴィエイラがシュート。これで得たCKからDFのクリアを後方で拾った齋藤がワンポイントのパス。左SB金井が受けてシュート。マリノスが勝ち越し点を挙げた。

 直後の32分、マリノスはOHバブンスキーに代えて扇原を投入。前からのプレスを高めて守備を固める意図か。ジュビロは33分、OH松浦と右SB高橋を下げて、松本と櫻内を投入する。34分、右SH中村俊輔のサイドチェンジを左SHアダイウトンが落とし、OH松本がヘディングシュート。マリノスは38分、足を痛めたマルティノスに代えて右SH遠藤を投入する。

 40分、右SH中村のクロスのクリアをCB大井が強烈なミドルシュート。入ったかと思ったが、わずかにポストの右。サイドネットにかかっていた。アディショナルタイムに入り、マリノスはCFウーゴ・ヴィエイラに代えてCB栗原を投入し、守りを固める。後半48分、中村俊輔のCKに右SB櫻内がフリーとなってヘディングシュート。しかし頭を振りすぎ。シュートはポストの左に外れた。そしてタイムアップ。2-1。マリノスが10番、斎藤の2アシストの活躍で勝利した。

 面白いゲームだった。展開としてはジュビロがパスを回して押していたが、10番のチームとの連携力が違った。最後の櫻内のヘディングも俊輔にすればそのままヘディングすればゴールに入るようなボールを蹴ったのかもしれない。一方、斎藤はドリブルをチラつかせての絶妙のアシスト2発。マリノスの方が齋藤への理解度が高かった。その差が勝敗を分けたように思う。

キリンチャレンジカップ2017女子 日本対コスタリカ

 アルガルベ杯では2勝2敗で6位という結果だったなでしこジャパン。その大会では長谷川唯や横山など新戦力の台頭が見られたが、このコスタリカ戦では、若手選手のさらなる掘り起こしが期待される。先発はGK池田。CBには熊谷と並んで市瀬が抜擢された。そして中里が阪口と並んでボランチ。もちろん左SH長谷川とFW横山、FW田中美南も先発出場だ。

 序盤から日本がコスタリカを圧倒する。4分、右SH中島が切れ込んでミドルシュートを放てば、6分にはFW横山もミドルシュート。13分、中島のCKにCB熊谷がヘディングシュートを打てば、14分、FW横山がドリブルからミドルシュート。さらに続くCKにFW田中がニアに飛び込む。わずかのポスト左に外れた。そして23分、右SB高木が中へドリブルをしてFW横山に渡すと、反転した横山はそのまま左に持ち出してミドルシュート。これが決まり、日本が先制点を挙げた。

 しかし先制して日本が落ち着いたか、コスタリカが日本のパスワークに慣れてきたせいか、コスタリカの攻撃の場面が次第に増えてくる。25分、CL2連覇のパリ・サンジェルマンで活躍するCHシルレイ・クルスがミドルシュートを放つと、37分にはFWラケル・ロドリゲスのクロスから右SHエレラがシュートを放つ。GK池田がナイスセーブ。日本も40分、CH阪口の大きなサイドチェンジから左SH長谷川がゴール前にクロスを入れるが、FW横山のタイミングが合わず、シュートは打てない。42分には左SH長谷川がミドルシュートを打った。前半は1-0。日本リードで折り返した。

 後半頭からコスタリカはGKをノエリア・ベルムデスに交代。日本も右SH籾木、CHには中里に代えて隅田を投入する。3分、CKの流れの中からFW横山がシュートを放つ。後半に入っても日本の攻勢は変わらない。コスタリカも13分、FWラケル・ロドリゲスのスルーパスに右SHエレラが走り込み、クロスにCHシルレイ・クルスがシュートを放つが、CB市瀬が身体を張った。日本は15分、CH阪口の縦パスを右SB高木がさらに縦につなぎ、FW田中の落としから右SH籾木がドリブル。FW横山がシュート。DFに当たったこぼれ球を横山が拾って、左に流すと、左SH長谷川がミドルシュート。しかし大きくふかしてしまった。20分、コスタリカがカウンター。CBサンチェスからのフィードに右SHエレラが抜け出すが、GK池田が早い寄せ。シュートは枠を外した。

 日本は18分、左SB宇津木に代わって佐々木繭を投入。22分、CB市瀬の縦パスから左SH長谷川がスルーパス。FW田中がDFと競り合いながら抜け出すが、GKノエリア・ベルムデスが飛び出し、セーブされた。続く23分にはFW横山のスルーパスにFW田中が抜け出しシュート。しかしこれもGKノエリア・ベルムデスがナイスセーブで弾き出す。この日もゴールが遠い田中美南。24分にはFW横山に代わって、上野が交代出場。すると29分、左SH長谷川の縦パスに抜け出したFW上野がGKとDFの間に絶妙のクロス。FW田中がそのまま押し込んで、日本がようやく追加点を挙げる。アルガルベ杯でもノーゴールだった田中美南にとっては、ホッとするゴールだった。

 その後は日本が断然攻めていく。31分、右SH籾木のクロスのこぼれ球をFW田中がシュート。33分、籾木のCKからFW上野がヘディングシュート。そして37分、CB熊谷の縦パスから、FW田中がポストになって左に展開。左SH長谷川のクロスに右SH籾木がシュート。日本が3点目を挙げた。直後の38分には左SH長谷川に代えて大矢を投入。すると39分、左SH大矢の縦パスにFW上野がクロス。左SH大矢がスルーしたところをCH阪口がミドルシュート。しかしGKノエリア・ベルムデスがナイスセーブ。そして40分、最後のカードはFW田中に代えて右SH猶本。猶本も積極的にボールに絡んでアピールしていく。42分、CH隅田のミドルシュートはバーを叩く。45分、左SH大矢の縦パスを受けて、OH籾木がミドルシュート。しかしわずかに右に外れる。そしてタイムアップ。3-0で日本がコスタリカに快勝した。

 ゲーム後、高倉監督は「まだまだ、やりたいことが十分できていない」と辛口のコメントを話していたが、監督自身がU17、U20で一緒に戦ってきた若手を積極的に起用し、みんなもリラックスしてプレーできていた。坂口、宇津木といった20代後半の選手も融合し、中間世代の熊谷や横山、猶本、田中らも噛み合って、いい雰囲気になっている。今季のなでしこリーグも既に開幕している。DAZNでの中継がないのが残念だが、リーグ戦で揉まれて、さらに実力を高め、来年のアジアカップ、そしてW杯予選まで順調に成長していってほしい。

プレミアリーグ第31節 チェルシー対マンチェスター・シティ

 ミッドウィークに行われた上位対決。前節、クリスタルパレスに苦杯を喫したチェルシーだが、依然首位。一方、4位マンチェスター・シティは首位との勝点差は11。しかも5位マンUとは勝点差5とは言え、ユナイテッドの方が消化試合は1ゲーム少ない。シティにとっては絶対に負けられないゲームだ。チェルシーはモーゼスが負傷でアスピリクエタを右WBに上げ、右CBにはズマが入った。マンCは久しぶりにCBコンパニーが先発。右SBにナバスを起用する攻撃的な布陣。左SBにはクリシー。そしてデルフがフェルナンジーニョと並んでボランチに入った。

 だがゲームはホームのチェルシーが積極的に攻めていく。6分、左WBアロンソの縦パスを受けた左FWアザールがドリブルで持ち上がり、クロスにCFコスタがミドルシュートを放つ。そして10分、CFコスタの仕掛けはDFに止められるが、こぼれ球を左FWアザールが拾い、右に展開。右WBアスピリクエタがさらに右に流して、右FWペドロの縦パスに走り込むアスピリクエタ。そしてクロスを左FWアザールがダイレクトでシュート。幸先よくチェルシーが先制点を挙げた。

 これで攻めざるを得なくなったマンCは13分、右SBナバスのフィードをCFアグエロが落とし、左SHサネドリブル。左に流すと、CFアグエロがシュート。しかしDFがブロックする。16分にはCHデルフがミドルシュート。19分にもCHフェルナンジーニョミドルシュートを放ち、必死に反撃する。21分、CHフェルナンジーニョの縦パスをCFアグエロが落とし、OHシルバがつないで、アグエロがシュート。しかしGKクルトワがセーブする。

 チェルシーも22分、左FWアザールのドリブルからクロスをCHセスク・ファビレガスがシュートを放つ。シティの攻撃も堅い守備ではね返してはカウンターをチラつかせるチェルシー。ところが26分、GKクルトワがキックミス。OHシルバへの絶好のパスとなって、シルバのシュートはGKクルトワが弾いたものの、はね返りをCFアグエロが押し込んだ。シティが同点に追い付いた。勢いに乗るシティはさらに28分、CHフェルナンジーニョの縦パスからOHシルバがスルーパス。左SHサネが抜け出しGKと一対一。しかしシュートはGKクルトワが右手1本で止める。ファインセーブ。

 すると35分、CHファブレガスの縦パスを受けたSHペドロが切り返したところをCHフェルナンジーニョが足をかけてしまう。PK。アザールのシュートをGKカバイェロが一旦は止めるが、はね返りがアザールの前へ。今度はゴールにシュート。チェルシーが前半のうちに勝ち越し点を挙げた。シティも36分、OHシルバの縦パスからCFアグエロがシュートを放つが、わずかにDFに当たり、枠を捉えられない。前半はそのまま。チェルシー1点リードで折り返した。

 後半の頭からチェルシーが動く。ズマに代えてCHマティッチを投入。アスピリクエタをいつもの右CBに下げ、ペドロが右WB。セスク・ファブレガスを右FWに上げる。守備を固める布陣。2分、デブルイネのFKをCBコンパニーがヘディングで折り返したボールがバーを叩く。シティが必死に反撃するが、守備を固めたチェルシーは強い。16分、FKのチャンスに右SHデブルイネがサインプレー。縦パスに左SHサネが走り込むが、DFにブロックされた。20分、OHシルバから右に展開。右WBペドロが中に切れ込んでミドルシュートを放つが、GKクルトワがセーブした。

 なかなか攻めきれないマンC。すると31分、CHマティッチから左に流して、左FWアザールが中へパス。右FWファブレガスが右にてんかいすると、右WBペドロのクロスにアザールミドルシュート。しかしこれは大きくふかした。34分、シティは右SHデブルイネに代えてスターリングを投入。35分、OHシルバのCKをCBストーンズが落とし、CFアグエロがシュート。しかし枠を捉えられない。サイドネットを揺らす。36分、チェルシーは右FWセスク・ファブレガスに代えてウィリアンを投入。シティも40分、左SHサネに代えてノリート。アディショナルタイム1分、左SHノリートのアーリークロスにCFアグエロがシュート。GKクルトワがセーブ。続くCKにCBストーンズがゴール前でシュート。しかしふかしてしまう。手前でCBコンパニーがDFと競り合いながら、かすかにボールに触りコースが変わったか。惜しいチャンスを逃し、そのままタイムアップ。2-1で首位チェルシーが勝利した。

 これで残り7試合で2位トッテナムとの勝ち点差は7。チェルシーはいよいよ優勝に近付いた。一方、マンCは2試合少ないアーセナルマンUが5位・6位に迫っている。来週にはマンUとの対戦も待っている。CL出場権確保に向けてまさに正念場だ。