とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第25節 サウサンプトンvs.チェルシー

 前々節の南野のゴールも実らず、前節もウォルバーハンプトンに敗戦して6連敗。13位まで順位を落としたサウサンプトン。今節は4位のチェルシーが相手だ。チェルシーはトゥヘル監督に交代して4連勝と絶好調だ。サウサンプトンの布陣は4-4-2。イングスとレドモンドの2トップに、右SHジェネポ。南野は左SHに入る。ボランチロメウとウォード・プラウズ。ベドナレクを右SBに起用して、左SBはバートランド。サリスとヴェスターゴーアのCBにGKはマッカーシー。一方のチェルシーは3-4-3の布陣。エイブラハムをトップに、ヴェルナーとマウントがシャドーに入る。WBは右にリース・ジェームズ、左にマルコス・アロンソコバチッチとカンテでボランチを組み、3バックは右からアスピリクエタ、ズマ、リュディガー。GKはメンディが守る。

 序盤から攻め込むチェルシー。6分には左FWヴェルナーのドリブルから右FWマウントが右に展開。右WBジェームズのクロスに、左WGアロンソがシュート。だがその後はチェルシーがパスを回すものの、連携ミスが多く、なかなか決定機を作れない。29分、CBリュディガーがミドルシュートを狙うも、GKマッカーシーがキャッチする。すると33分、前線を激しく動き回っていたFWレドモンドが右サイドに開き、さらに下がってジェネポとポジションを交換した形から中央へスルーパス。そこに走り込んだのは南野。ゴール前で切り返してGKとDFを滑らせてシュート。サウサンプトンが初シュートで先制点を挙げた。チェルシーも39分、左WBアロンソのFKにCBズマがヘディングシュートするもGKマッカーシーがナイスセーブ。前半はこのままサウサンプトンのリードで折り返した。

 チェルシーは後半最初、CFエイブラハムを下げてハドソン・オドイを投入。後半も攻めるチェルシー。6分、CHコバチッチから左に展開すると、左WBアロンソの縦パスに左FWヴェルナーが抜け出し、右SBベドナレクをかわしてシュート。だがサイドネットにかける。そして9分、FWハドソン・オドイのパスにFWマウントが仕掛けると、思わずFWイングスが倒してしまった。PK。これをマウントが決めて、チェルシーが同点に追い付いた。

 14分にはFWマウントのドリブルをCHウォード・プラウズが止めて、PA手前でFKのチャンス。左WBマルコス・アロンソが蹴るが、壁にはね返された。サウサンプトンも26分、CHウォード・プラウズのCKからFWレドモンドが折り返しのクロスを入れると、CBヴェスターゴーアがヘディングシュート。バーを叩く。はね返りをFWイングスがシュートするも、これはサイドネット。

 チェルシーが圧倒的にボールを保持するも、攻撃はなかなかつながらない。28分、FWマウントのスルーパスをFWハドソン・オドイが戻し、マウントがミドルシュート。GKマッカーシーがファインセーブするも、これはハドソン・オドイの位置がオフサイド。31分、チェルシーはハドソン・オドイに代えて右FWツィエフ。CHコバチッチに代えてジョルジーニョを投入する。サウサンプトンも左SH南野を下げてテラ。その後もチェルシーが攻めるが、サウサンプトンの守備を崩せないまま時間が過ぎる。39分、マウントのクロスに右WBジェームズがシュートするも、バーの上。43分、FWマウントのミドルシュートも枠を捉えられない。結局このままタイムアップ。1-1。引き分けで終わった。

 サウサンプトンはようやく連敗を6でストップ。これが次へのきっかけになればいい。南野も先のゴールは逆転されたが、今回は勝ち点1を引き寄せる貴重なゴール。次は12位のリーズが相手。勝利して順位を引き上げていきたい。一方、チェルシーは今後にやや不安が残るゲームになった。次節が2位マンU、そしてリバプールエヴァートンとしばらく上位対決が続く。次節以降、うまく切り替えてゲームに臨めるだろうか。プレミアリーグも2位以下はまだまだ混戦が続く。

富士ゼロックススーパー杯 川崎フロンターレvs.ガンバ大阪

 いよいよ来週にはJリーグが始まる。コロナ禍の中、今年はどんなリーグになるだろうか。まずは昨季優勝したフロンターレを止めるチームが現れるか。その一番手に挙げられるのは、リーグで2位、天皇杯でも決勝でフロンターレに敗れたガンバ、ということになるのだろう。昨季は天皇杯も含めてフロンターレに3連敗したガンバだったが、今年は違いを見せることができるのか。今季最初のゲームを、興味を持って観戦した。

 フロンターレは昨季と同じ4-3-3。レアンドロ・ダミアンをトップに、右WG家長、左WG三苫。中盤は守田が抜けたアンカーの位置にシミッチが入り、右IH田中碧、左IHに脇坂。ちなみに昨年で引退した中村憲剛はテレビ実況席にいる。DFは右SB山根、左SB旗手、CBは谷口とジェジエウ。GKにチョソンリョン。シミッチ以外はほとんど変わっていない。一方、ガンバも今季は4-3-3の布陣を取ってきた。ワントップはパトリック。右WGに矢島、左WGは若い19歳の川崎。山本悠樹をアンカーに、右IHに井手口、左IH倉田。右SBに小野瀬が入り、左SBは藤春。菅沼と三浦のCBにGKは東口。4-3-3の新布陣がどう機能するかが楽しみだ。

 序盤、ガンバが高い位置からプレスをかけていく。一方、フロンターレは3分、プレスをかいくぐって家長が左サイドを駆け上がると、クロスを収めたCFレアンドロ・ダミアンがオーバーヘッドシュート。DFのはね返りに左WG三苫が走り込んで、シュートを放つ。GK東口がファインセーブ。7分には右WG家長を起点に、右SB山根が駆け上がり、クロスに左WG三苫がシュート。サイドネットにかける。さらに9分、田中碧のCKにCHシミッチがヘディングシュート。GK東口がファインセーブで弾くと、CB谷口がシュート。これはバーの上に外した。

 やはり4-3-3はフロンターレに一日の長。ガンバのシュートはようやく14分、右WG矢島のクロスからCFパトリックがオーバーヘッドシュートを狙うが、GKチョンソンリョンがセーブした。18分、右WG家長がカットインからミドルシュート。27分には右SB山根のクロスに、左WG三苫がヘディングシュート。28分、右WG家長の縦パスに左WG三苫が走り込んで、落としをCFレアンドロ・ダミアンがシュート。そして29分、IH田中碧が左サイドに開いて中へ落すと、そこに走り込んだのは左WG三苫。そのままシュートをゴールに突き刺した。ついにフロンターレが先制点を挙げる。さらに32分、CKの流れから、田中碧が左サイドからクロス。DFが右サイドへクリアするが、これを拾った右SB山根がクロス。ゴール前に残った左WG三苫が合わせて、追加点を挙げた。VARで確認するもオフサイドは認められず。その後はフロンターレのプレスが厳しく、受け身に回ったガンバは耐えるのみ。そのまま前半を終えた。

 後半も序盤はガンバが攻め込むが、フロンターレも3分、右SB山根のクロスにCFレアンドロ・ダミアンがシュート。それでも前半よりは攻撃陣に動きが出たガンバは13分、右SB小野瀬がカットインからミドルシュート。そして15分、右IH井手口から右に流すと、右SB小野瀬のクロスにCFパトリックとDFが競り合い、こぼれ球をCH山本がヘディングで縦へ。これを右WG矢島が受けて反転からシュート。ガンバが1点を返した。

 フロンターレは19分、シミッチと脇坂を下げて、右IH塚川、左IHに橘田を投入。田中碧をアンカーに下げる。しかし22分、左サイドから攻め込んだガンバは、左WG川崎がPA内から左サイドに上がってきた左SB藤春にパス。だがこれが右SB山根の手に当たる。PK。これをCFパトリックが決めて、ガンバが同点に追い付いた。するとその直後、ガンバは矢島と川崎を下げてFWレアンドロペレイラと右SHチアゴ・アウベスを投入。布陣も4-4-2に変更した。

 25分にはGK東口のフィードをFWレアンドロペレイラがヘディングで、さらにFWパトリックもヘディングで落として、右SHチアゴ・アウベスが左SB旗手をかわしてゴールに迫る。GKチョンソンリョンがうまく対応して、ボールを奪い取った。26分にはCH山本の縦パスから左SB藤春がシュート。CBジェジエウの手に当たったが、主審はPKを取らない。続く山本のCKにCB菅沼がニアでヘディングシュートを合わせるが、枠を捉えられなかった。

 すると直後の27分、フロンターレはCFレアンドロ・ダミアンに代えて小林悠、左WG三苫に代えて長谷川を投入。田中碧と塚川のポジションを入れ替えて、田中をアンカーに下げる。28分、左WG長谷川の縦パスに走り込んだ左SB旗手のクロスから、クリアボールをCH田中碧がミドルシュート。枠は捉えられなかった。32分にはCH田中碧の縦パスに抜け出したCF小林悠が反転シュート。GK東口がスーパーセーブ。ガンバも33分、山本悠樹のFKからFWレアンドロペレイラがヘディングシュート。今度はGKチョンソンリョンがビッグセーブ。もっともどちらのシュートもオフサイドの判定だったが。

 36分、ガンバはFWパトリックに代えて一美。フロンターレも38分、右IH家長に代えて新加入の遠野を投入する。その後はお互い一進一退の攻防。だが右IH塚川がCBジェジエウと交錯し、脳震とうの疑いということで、45+1分、車屋と交代する。車屋は左SBに入り、旗手が右IH。ガンバもこのタイミングで倉田を下げて、右SB高尾を投入した。小野瀬が右SHに上がり、チアゴ・アウベスが左SHに回る。直後の田中碧のCKにCB谷口がヘディングシュート。だがこれもGK東口がビッグセーブ。このままPK戦にもつれ込むかと思ったが、アディショナルタイムは塚川の脳震とうもあって、6分と長い。そして45+6分、ガンバが攻め込み、シュートまで至らず、GKチョンソンリョンのゴールキックで再開する。ガンバの選手の帰陣が遅い。大丈夫かなあと思っていたが、CH田中碧からの縦パスを受けた右WG遠野がそのままさらに縦へ。CF小林悠が走り込み、シュート。劇的な勝ち越しゴールを挙げた。そしてタイムアップ。フロンターレ天皇杯に続いてガンバを撃破。今季最初のタイトルを挙げた。

 やはり今季もフロンターレは強かった。新加入選手をしっかり起用しながら、いったんは同点に追い付かれたが、最後は新加入の遠野のパスからベテラン小林悠が決勝ゴールを決める。中村憲剛の引退や守田、齋藤の移籍などもあったが、その不安を全く感じさせない。今季の課題はACLによる過密日程への対応だろうか。それも十分対応できるだけの人材が揃っている。一方、ガンバも新加入のチアゴ・アウベス、レアンドロ・ドミンゲスの強力外国人が怖さを見せつけた。彼らが投入する前の4-3-3の布陣も、フロンターレほどではないが、山本悠樹がアンカーに入ることで、それなりに可能性を感じさせた。この両チームに加えて、今季はグランパスもさらに戦力を充実させている。今季のJ1リーグはこの3チームの争いになるだろうか。来週の開幕が待ち遠しい。

プレミアリーグ第16節 エヴァートンvs.マンチェスター・シティ

 マンCが止まらない。年明けに延期となった第16節エヴァートンと対戦したマンC。ギュンドアンの欠場で多少でも勢いが落ちるかと心配したが、まったく不在を感じさせない。このままリーグ終了まで勝ち続けていくのではないか。エヴァートンの布陣は4-2-3-1。守備を重視してか、ハメス・ロドリゲスはベンチに置いて、リシャルリソンがワントップ。トップ下にシグルズソンが入り、右SHイウォビ、左SHディニュ。トム・デービスとドゥクレのダブルボランチに、DFは右SBにホルゲイト、左SBはゴッドフレイ。マイケル・キーンとミナのCBにGKはピックフォード。対するマンCは前節のメンバーからギュンドアンに代わってマフレズが右WGで先発。フォーデンが左IHに下がり、スターリングが左WG。DFはカイル・ウォーカーが久しぶりに先発に復帰して右SBに入り、ジョアン・カンセロが左SB。CBはルベン・ディアスとラポルテの組合せ。GKはエデルソン。

 序盤からマンCがパスをつないで攻めていく。2分、左SBカンセロのミドルシュートはGKピックフォードがナイスセーブ。7分には右IHベルナルド・シウバがミドルシュート。17分、CHロドリのスルーパスにCFジェズスが走り込み、シュートを放つ。その少し前にピッチに座り込んでいたCBミナだが、18分に右SBコールマンに交代。ホルゲイトがCBに下がって対応。エヴァートンは早い時間から選手交代を余儀なくされた。

 それでもその後はしばらく互角の展開が続く。そして32分、フォーデン左からのCKがファーに流れたところを右WGマフレズが仕掛けてクロス。DFに当たってこぼれたボールを左IHフォーデンがシュート。マンCが先制点を挙げた。しかし直後の37分、エヴァートンも反撃する。右SHイウォビのパスから右SBコールマンがクロス。左SHディニュのミドルシュートは右ポストに当たり、ゴール前に詰めたCFリシャルリソンに当たってゴールにこぼれ落ちた。エヴァートンが同点に追い付く。40分には左IHフォーデンのミドルシュートもあったが、GKピックフォードがセーブ。前半は1-1で折り返した。

 後半になってもマンCがボールを保持して攻めていく展開は変わらない。6分、左SBカンセロの縦パスをCFジェズスとDFが競って、こぼれ球を右IHベルナルド・シウバがシュート。GKピックフォードがナイスセーブする。エヴァートンも8分、GKピックフォードからのフィードをCFリシャルリソンがポストになって右に流すと、右SHイウォビのクロスをOHシグルズソンがシュート。これはDFがブロックした。

 10分、右SBカイル・ウォーカーからの斜めのパスをCFジェズスがシュート。16分にはフォーデンのCKからCHロドリがヘディングシュートを放つ。そして18分、右IHベルナルド・シウバの落としから右WGマフレズが強烈なミドルシュート。左ポストに当たってゴールに転がり込んだ。ついにマンCが勝ち越し点を挙げた。これで攻めなくてはいけなくなったエヴァートンは24分、右SHイウォビとCHトム・デービスを下げて、OHハメス・ロドリゲスと左SHキングを投入。コールマンを右SHに上げて、ホルゲイトを右SBに戻し、ゴッドフレイがCBに下がって、ディニュが左SB。反時計回りに一人ずつ動いた感じ。シグルズソンボランチに下がった。

 だが、なかなか有効な攻めはできない。逆に32分、右WGマフレズの縦パスをCFジェズスが落とし、右IHベルナルド・シウバが強烈なミドルシュート。マンCが追加点となる3点目を挙げた。35分には故障から癒えたデブルイネをスターリングに代えて投入。さらに45+1分にはCHロドリに代えてフェルナンジーニョ。ゲームから遠ざかっていた選手を投入して試合勘の復帰を図る。エヴァートンは結局その後も決定的なチャンスを作ることはできないままタイムアップ。3-1。マンCが快勝してリーグ12連勝を飾った。

 これで上位陣の試合消化数が並んだが、2位マンUとの勝ち点は10。このまま最後まで突っ走りそうな勢いだ。一方、エヴァートンは7位のまま変わらず。次節は6位リバプールとの対戦が待っている。勝ち点差は3、勝てば勝ち点で並ぶ。試合数が1試合少ないことを考えれば引き分けでもいい。少なくとも3連敗だけは許されない。プレミアリーグも残り10試合。いよいよCL・ELを目指した戦いの時期になってきた。