マンUvsチェルシーの首位決戦、大勝負。ルーニーをCLでの負傷で欠くマンUがその穴を埋めきれずに完敗。ついにチェルシーが首位に立った。しかし考えてみれば、チェルシーもカルバーリョ、A.コール、ボシングワ、エッシェン、さらにはドログバも足のケガで先発からはずれる状況で、ルーニーだけでなく、総合的な選手層の違いがこの結果を生んだとも言える。しかし最後まで手に汗握る一戦だった。
開始早々からチェルシーが攻勢に出る。4分、CKからアレックスがヘッド。12分、アネルカのクロスからJ.コールがシュート。しかしマンUも厳しい中盤のプレスからするどいカウンターを狙う。9分、バレンシアのクロスからベルバトフがヘッド。14分にはエブエがドリブルで二人を抜いてシュート。そして20分、このところキレキレのマルーダが左サイドを抜いてクロスを蹴り込むと同じく絶好調のJ.コールがDFを背負い、足の間をヒールで流して先制点を挙げた。
マンUは、基本ポストプレーヤーのベルバトフにルーニーのような突破や動き出しは臨めず、パク・チソンがちょこまかと動き回るが、前の変化に乏しく攻め手が見えない。
その後、アネルカ、パク・チソンとそれぞれあわやPKかというシーンがあったが、プレミアのレフリーは多少のことではファールを取らない。43分、パク・チソンからベルバトフにパスが出るが、シュートを打てず。
後半に入っても始めはチェルシー・ペース。3分、J.コールのスルーパスにフェレイラが走り込みシュートを放つが、ゴールを外れていく。マンUは13分、フレッチャーのスルーパスにパク・チソンが走り込む。厳しい寄せにシュートは上に浮くが、そこからマンUが攻勢にかかる。16分、ギグスのクロスにベルバトフがシュート。17分のエブラのクロスにバレンシアの折り返しはかろうじてクリア。21分のベルバトフのヘッドは惜しくも外れる。
ここでチェルシーが動く。アネルカに代えてドログバ投入。片やマンUもマケーダ、ナニを投入。さらにチェルシーはJ.コールに代えてカルー。そして34分、ゲームが動く。
カルーがゴール前へのドリブルからスルーパスを放つと、オフサイド・ポジションにいたドログバがシュート。これがファールにならず、チェルシーの追加点が認められる。片やマンUも36分、ナニが切れ込んでのクロスをGKチェフが弾いてマケーダの腕に当たりゴール。これもチェルシーDFの抗議は認められず。ま、ドログバのゴールとおあいこの判定か。
あとはチェルシーが37分にバラックを投入して守備固め。ロスタイムにはネビルのクロスにベルバトフがシュートを放つなど、最後までマンUが抵抗するが、貴賓席で観戦のルーニーが一足早く席を立つと、ゲームもマンUのちぐはぐな攻めの中でゲームセットを迎えた。
これで首位逆転。ルーニーの不在が痛かった。しかしチェルシーも今後トットナム、リバプールと難敵が続く。マンUもトットナム、マンCとのマンチェスター・ダービーが控える。アーセナルも含めた3強の争いはまだまだ続く。