とんま天狗は雲の上

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やはり夏場の連戦は問題があるんじゃないか へろへろエスパルス、新潟で連敗

 火曜日に4試合が行われたJリーグ。先週末の14・15日の高速道路の渋滞が予想より短かったということで、お盆休みを14〜22日とした企業も多かったのではと言われているが、それでもやっぱりこの日にゲームを開催するか? 11日は国際親善ゲームデイだったようだが、なおのこと、この日程はなんとかしてほしい。
 もっともその11日の親善試合に出場したチョ・ヨンチョルが2得点を挙げたのだから、エスパルス選手も言い訳はできない。韓国代表は水原で試合をしたようだが、この夏、韓国は猛暑ではないのかな?(いや猛暑らしい) ホーム清水でマリノスに敗戦して傷心を抱いての新潟移動、アルビレックスより短い中2日のゲームというのでは、最初から1点くらいはハンデがほしかったかも。
 でも結果的には、ハンデは2点でも足りなかった訳で、上り調子のチームと下り加減のチームの差が現れたゲームだった。
 エスパルスは35歳のヨンセンが完全休養。藤本も休ませたが、これが完全に裏目。右SBの辻尾も動きが悪く、小野もバテバテだから、今シーズン再三いいプレーを見せてきた右サイドが無きに等しく、チョ・ヨンチョルの自由にされる。また前線に起用された永井、枝村が機能せず、全く前にボールが収まらない。ワンボランチ本田の左右のスペースも自由に使われ、圧倒的に新潟ペースでゲームが進む。
 14分、チョ・ヨンチョルミドルシュートがポストを叩く。10分、18分にはマルシオ・リシャルデスのFKがゴールを襲う。19分、チョからミシェウがシュート。エスパルスも16分、ゴール前のパス回しから兵働がミドルシュート。30分、小野から永井を経由して枝村がゴール前に走り込むが、あえなくオフサイド
 アルビレックスボランチまで含めた守備が固く、攻撃はマルシオ・リシャルデスを中心に、ミシェウチョ・ヨンチョルに矢野の4人でスピーディーに攻め込む。そして何より怖いのがマルシオ・リシャルデスのFK。結局、このゲームも32分、チョ・ヨンチョルの突破を平岡がユニフォームを引っ張って得たFKを、マルシオ・リシャルデスが長身ボスナーの頭を越えて落ちるボールで先制点を挙げた。
 その後はアルビレックスのやりたい放題。36分、ミシェウのスルーパスに矢野が走り込むが、これはゴールならず。41分には右SB西のミドルシュート。そして42分、チョ・ヨンチョルのキープから左SB酒井に流し、クロスを本田が弾き返すと、これをチョが拾ってシュート。2点目を挙げる。さらに44分には、酒井、矢野とつないで西のクロスをDFが返したところを矢野がダイレクト・ボレー。これはゴールにならなかったが、西、酒井の若い両SBも攻撃に参加して、いよいよ疲弊したエスパルスアルビレックスが攻撃的に攻め立てる。
 後半に入り、さすがに長谷川監督も、この日動きの悪い辻本に替わって、市川を投入。兵働をボランチに落としてダブルボランチとし、枝村を左SHにした4-4-2にする。さっそく1分、枝村のドリブルから小野のクロスに枝村が飛び込むが、ゴールならず。前向きな姿勢を見せるが、4分、ミシェウのスルーパスに矢野が斜めに走り込んでゴール。エスパルスをさらに突き放した。
 エスパルスも19分、小野を藤本に代えると、ようやく攻撃が噛み合いだす。23分、岡崎のスルーパスに永井がポストに入り、本田がシュート。28分には藤本がドリブルからシュート。35分には永井に代わって入った原がミドルシュート。そして40分、市川のパスを受けた原がドリブルで切れ込みシュート。ようやく1点を返した。
 ところがアルビレックスは、27分、マルシオ・リシャルデスに代わって新外国人ジョン・パウロを投入。これがまたいい動きを見せて、44分、中盤でボールを奪うと、ドリブルからミシェウに代わった明堂にパス。クロスに自ら走り込むが、うまく合わないとチョに渡り、これをGKが倒してPKゲット。チェが2点目を決めてアルビレックスが完勝した。
 エスパルスの敗因は連戦疲れと選手層の薄さ。逆にアルビレックスの勝因は守備陣と攻撃陣の役割分担による省エネ戦法に加え、外国人の補強の巧さにある。エジミウソンも最初アルビレックスにいたはずだが、4年目を迎えるマルシオ・リシャルデスがまだ絶好調のうちに、ジョン・パウロを獲得して有効な補強を進めている。
 優勝候補にはまだ力不足だが、確実に勝利への準備を進めている点が侮りがたい。アルビレックス、要注目だ。