とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ウェストハム必死の勝利 リバプールはまだ調整中?

 今週は忙しくてなかなかサッカーを観ることができなかった。ブツ切れながら何とか観たのがウェストハムリバプール戦。ダルグリッシュ監督就任後、F.トーレスの放出、スアレスの獲得、3トップの採用と目に見える改革を断行。このところ6試合負けなしと結果を出し、6位まで引き上げてきた。対するウェストハムは降格圏内の19位。興味はスアレス。前に見たチェルシー戦ではスアレスは出場せず、メイレレスのゴールで勝利したものの、もっぱら守備が目立つ内容だった。
 ところがこのゲームはホームのウェストハムが前から積極的にプレスをかけ攻撃を仕掛ける。3分、ヒッツルスベルガーがミドルシュート。前線でピキオンヌとバがよく走り、パーカー、ヒッツルスベルガーでゲームを作っていく。
 それでも5分、ジェラードの長い縦パスにメイレレスがヘディングシュート。14分にはメイレレスのCKからグレン・ジョンソンがヘディングシュート。しかしピキオンヌが身体(手?)に当ててよくブロック。逆に21分にはカウンターからバ、オニールとつなぎ、ヒッツルスベルガーがミドルシュート。そして22分、パーカーがヒッツルスベルガーとのワンツー、スルーパスで抜け出し、絶妙のトーキックで先制点を挙げた。
 ウェストハムは全体に運動量が多くプレスも早くてよく押し込んでいく。一方のリバプールはカイト、スアレスの前線の二人が全くボールに触れない。メイレレスがトップ下に入ってジェラードからの攻撃に蓋をする形になり、攻撃に迫力と変化が作れない印象。
 それでも24分、カウンターからスアレスがドリブル、最後はカイトのシュートがサイドネットを揺さぶる。ウェストハムも26分、中盤でパーカーのカットからピキオンヌがクロス。バには惜しくも合わない。
 ウェストハム攻勢の流れのまま時間が過ぎ45分、GKからのフィードをバとウィルソンが競って、こぼれ球をオニールが拾って右サイドへ、キャラガーが引き出され、スクルテルがピキオンヌをマークする後ろからバが飛び込んで見事なダイビングヘッド。リバプールには痛恨の2点目を入れられる。
 前半43分、右SHに入ったケリーが太股のケガでジョー・コールに交代。リバプールは後半、G.ジョンソンを右SBに移し、4バックに代える。布陣は4-4-2で右メイレレス、左J.コール、ジョンソンの前が開いてようやく流れがよくなったと思ったら、今度はメイレレスが負傷。4分、ヌゴグに交代。これで布陣は4-3-3。しかしこれでもリバプールの攻撃は活性化する。
 対するウェストハムの運動量も衰えない。5分にはバがドリブルでゴールに迫りピキオンヌも走り込むが、J.コールのタックルで倒される。ノーファール。8分にはヒッツルスベルガーのスルーパスにバが走り込みシュート。さらに10分、ピキオンヌのカットからヒッツルスベルガーがミドルシュート
 リバプールも16分、ジェラードのヒールパスを受けたスアレスが鋭いターンからシュート。GKグリーン、好セーブ。しかしスアレスの良さはこういう局面での強さと速さ。ようやく良さが見えてきた。逆に消えていたのがカイト。いや、いつものように汗をかいて走りまわっているのはわかるのだが、これがゲームの中で生きてこない。まだ攻撃面での連携の調整が必要そうだ。
 27分、ジェラードがミドルシュート。GKナイスセーブ。ウェストハムは30分、カウンターからヤコブセン、ピキオンヌ、ノーブル、ヤコブセンとワンタッチでつなぎ、ピキオンヌがシュート。GKレイナが弾きあわやの場面。この時間帯、さすがにウェストハムの運動量が落ち、足が止まりはじめる。リバプールが攻め、ウェストハムが必死に守る。
 39分、ゴール前のハイボールの処理ミスからスアレスがキープして素早い反転、一瞬で抜け出しクロスにG.ジョンソンが飛び込む。ようやくゴール。1点差に追いつく。
 しかしリバプールはここからさらに追い込んでいけない。逆にウェストハムは必死で時間を稼ぐ。43分にはバに代えてカールトン・コールを投入。これが功を奏する。ロスタイム1分。中盤からのフィードを拾い、スクルテルをなぎ倒してシュート。ダメ押しの3点目。スクルテルが負けた。
 その後、ロスタイム2分、J.コールからスアレスのシュート。さらに3分にもスアレスがシュートを放つが、ゴールならず。結局このままウェストハムが逃げ切った。
 ウェストハム、ホームで会心の勝利。対するリバプールも後半の出来はまずまずだったが、前半がひど過ぎた。3バックで守備は安定したが、点をどう取っていくか、まだその形が見えない。特にメイレレスが蓋となってジェラードの良さを消してしまっている点が気になる。スアレスとカイトの連携も全く見えない。攻撃面の連携と形をどう作っていくか。リバプールが本調子になるにはまだ少し調整が必要のようだ。