とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ、カナダ戦は落ち着いて勝利。上々の出だし。

 いよいよなでしこの五輪が始まった。グループF初戦はカナダ。175cm長身FWのシンクレアを筆頭に、高さと強さのある相手にどう対応するか。まずは小手調べといったゲーム。日本の先発は大野をFWに川澄を左SHに置いた布陣。GKは福元が先発した。
 序盤から日本のパスが回る。5分、近賀のクロスに澤が走り込み、ボレーシュート。まずはカナダDF陣に日本の攻撃を浴びせる。カナダはロングボールを放り込み、こぼれ球を中盤で拾ってさらに展開する攻撃。だが、日本のDF陣、そして特にボランチの澤と坂口の動きがよく、カナダの攻撃を分断する。
 それでもカナダのプレスも早く、日本がパスを回していくもののワンバウンド目が早いピッチに、なでしこのパスも長目になってつながらないシーンも目立つ。33分、左サイドから澤のスローインを大野が落とし、澤が斜めにクロス。大野が走り込んで再びポストに入ると、走り込んだ川澄にバックパスを流して、川澄がシュート。きれいな形で日本が先制した。
 日本は先週のフランス戦と違って、全体的に身体も切れて、調子の良さが見える。中でも大儀見が絶好調。35分にはすばらしいボールキープを見せて唸らせる。カナダも36分、FWタンクレディのスルーパスシンクレアが走り込むが、石清水がナイスリカバリー。石清水の復帰も心強い。
 そして44分、鮫島のクロスを大野が戻し、再度、鮫島がゴール前にクロス。GKとDFが重なる中、宮間が競り勝ってヘディングシュート。日本がカナダを2-0と突き放して前半を終えた。
 後半もなでしこペース。6分、パスミスを大儀見がカットすると、大野、川澄と左につなぎ、川澄の落としを大野がミドルシュート。DFに当たってこぼれたところを川澄がパス。大儀見がGKをかわしてゴール前でフリーになるが、シュートはDFが間一髪スライディングでクリアされる。
 すると10分、日本の左サイド熊谷を右SHマセソンと右SBウィルキンソンでかわして、ウィルキンソンが高速クロス。タンクレディが飛び込み、1点を返されてしまう。
 その後、日本は落ち着いてゲームをコントロール。17分、ゴールキックを大儀見がヘッドで落とし、川澄のクロスに大儀見がヘディングシュート。だが、ややかぶり気味でふかしてしまう。
 19分には大野に代えて安藤を投入。21分、鮫島の縦パスを大儀見が落とし、川澄のクロスを澤がつないで大儀見がシュート。33分、川澄のクロスを大儀見が落とし、安藤がシュート。39分、大儀見を起点に、澤のスルーパスに川澄が抜け出してクロス。大儀見の落としを澤がシュートするもGK正面。
 カナダも選手を交代して必死に攻めてくるが、日本は落ち着いて対応。41分には3人の選手交代を終えた後にカナダのCBチャップマンが筋肉系の故障を訴えて退場し、10人になる。その後も落ち着いて対応した日本は2-1のままゲームをコントロール。無事、初戦を白星で飾った。
 このゲームでは左サイドの鮫島と川澄、大儀見の連携が光った。また澤の動きもいい。逆に宮間は右サイドに大きく開く場面が多かったが、宮間からゲームを作るパスが出ることは少なく、前半は特にパスミスが目立った。五輪が始まって急に暑くなり、ピッチの状態も変化しているようだ。しかしいいスタートを切った。このままのペースでうまくグループリーグを戦い、決勝トーナメント1回戦のアメリカ又はフランス戦に照準を合わせていきたい。いいぞ、がんばれ。なでしこジャパン