とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

やったー!大金星。五輪日本、スペイン撃破!

 いやあ、びっくりした。まさかスペイン相手に勝てるとは。いや、引分けは十分ありうると思っていた。うまく回れば勝利もなくはないと思ってはいた。それでも、10人になりながらも、後半のあの圧力。あそこまで圧倒されるとは思わなかった。やはり強い。だが、それに耐え抜いた。せめて永井や清武が1点でも奪ってくれれば、もっと楽にゲームを進められたのに、まるで辛勝の喜びのために最少得点にとどめたかのようだ。いや実際にはデヘアが大きかった。どうしてもゴールできなかった。そう思うとなおさら大津のゴールが光る。もちろん大津だけのものではなく、CKを蹴った扇原、そしてスペインDFを引き連れて前に走った吉田らも含め、チーム全体で奪ったゴールだった。この調子で、かつ気を引き締めて、次のモロッコ戦、そしてホンジュラス戦を戦い、グループ首位で勝ち抜けよう。そうすればメダルへの道も見えてくる。がんばれ、日本。
 以下、簡単にゲームを振り返る。2分、清武のクロスに永井がボレーシュート。GKデヘアに止められるが、果敢なプレスからゲーム最初のシュートを日本が放ったことでゲームの主導権を握った。だが5分、MFコケが左に流し、FWロドリゴがシュート。スペインもさっそく反撃する。8分には右SHロペスのパスにマタがPA内のゴール右を駆け上がるが、鈴木が落ち着いた対応を見せてクリアした。
 10分には清武を起点に東からの長いフィードに永井が走り込むが、DFがブロック。25分、モントーヤからマタがミドルシュート。GK権田がスーパーセーブで応える。28分、永井のポストプレーから清武が右に流し、大津のスルーパスに永井が抜け出すが、DFがクリア。しかしいい感じでボールがつながる。そして33分にも同じような連携で、徳永が自陣近くから前につなぎ、永井が受けて中央の清武へ。右にはたき大津にわたってシュートはクリア。そこからの扇原のCKに大津が飛び込み、日本が先制した。
 これで日本にゆとりができて、思い切ったプレーができるようになってきた。逆にスペインにはあせり。そして41分、永井がイニゴ・マルティネスと競り合いながらゴール前に前進すると、I.マルティネスがたまらず手で抑えつける。一発レッドカード退場。スペインは一人少ない体勢に。ロスタイムには大津が持ち込んでのミドルシュート。前半は日本の思い切ったプレスからのパスサッカーが決まり、1-0のリードで終了した。
 しかし、その大津が足を負傷。後半開始から代わりに斎藤が出場。スペインはマタを中心に圧力を強めてくる。5分、カウンターから永井が独走。最後は東に渡すが、シュートはデヘアがナイスセーブ。11分にはゴールキックを清武が受けて絶妙のクロス。しかし永井のトラップが長い。ゴールラインを割る。13分、酒井から東のパスを受けて永井が抜け出しシュート。だが、ファーサイド、わずかに外す。15分、清武がドリブルで抜け出し、シュート。しかしこれもわずかにポストの右。
 この時間帯の決定的なチャンスを1本でも決めておけばずっと楽に戦えたはず。しかし飄々とプレーするデヘアの圧力の前にゴールが決まらない。その後はスペインが早めの選手交代でフレッシュな選手を送り込み、反撃。一方的に攻め込む。日本は疲れが目立つ。特に永井はふらふら。
 それに追い打ちをかけるように、25分頃に酒井宏樹が左足を捻る。一度は治療して戻ってくるが、やはり走れず自らバッテン。29分、酒井高徳と交代する。それでも日本DF陣は身体を張る。扇原、山口のボランチコンビもよくプレッシングに走ったし、CB吉田のテクニックあるカバー。そして鈴木の冷静なプレーぶりも目立つ。加えて、要所で徳永がオーバーエイジらしい落ち着きと技術を見せる。
 スペインはマタを中心に攻めてくる。33分にはマタのスルーパスに左SBアルバがシュート。GK権田がはね返すと、マタがシュート。GK権田が立ちはだかる。日本も42分、今度こそ永井がDFを振り切って独走。だがシュートはまたもデヘアが立ちはだかる。ロスタイムには東が抜け出して、キープから山口に出すが、前線まで上がってくるだけで体力を使い果たし、トラップが収められない。さらにロスタイム2分にはスペインのバックパスを拾い、清武から東がライン際まで上がるが、詰め寄るGKの脇を狙ったシュートはゴール前を通り過ぎる。
 再三のカウンターからのチャンスを一つでも決めていれば、もっと楽に勝てただろうが、欲は言うまい。永井もフラフラになるまで走ってがんばった。全員の力でスペインに勝利。これは大きい。酒井宏樹のケガが心配だが、全員の力で残りのゲームを戦い、決勝トーナメント進出、さらにメダルをめざそう。この勝利はその可能性を示した。いや金メダルも夢ではないかも。スペインを決勝で再度打ち破ろうか。