とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこリーグカップはINACが強すぎる。飛車、角、金2枚落ちなのに。

 昨日は朝、見るべき録画もないので五輪男子初戦のスペイン戦を見ていた。一度見たゲームを見直すと、また違う発見がある。改めて思うが、日本の序盤のプレッシングは素晴らしい。前半の半ばからスペイン・ペースという印象だったが、スペインはパスを回すばかりでなかなか縦にパスが入らない。そして大津の先制ゴール。前半はほとんど日本の完勝。
 後半も序盤に日本が惜しいチャンスを何度も逃す。ホント1本でも入っていたらもっと楽にゲームを進められた。スペインはマタを中心に攻めていた印象だったが、思った以上に日本がしっかり守っている。大津くん、涙を流すほどの辛勝ではないよ。いや、すばらしいゲームだった。永井はやっぱりヨーロッパでプレーするにはまだまだヘタクソだけどね。
 で、昼になでしこリーグカップアルビレックスレディース対INACレオネッサINACは澤、大野、川澄、近賀の五輪レギュラー組は欠場し、代わりに右SBに清水、FWに高瀬と中島を左右に並べてトップはゴーベル・ヤネズ。高良をCBに回してベッキーが左SB。田中明日菜をアンカーに南山とチ・ソヨンを中盤に並べる。五輪組がいなくても、清水を除いてはほとんどレギュラーと遜色ない。アメリカ人二人は反則だなあ。
 対するアルビレックスレディースは上尾野辺が攻撃のタクトを振るうが、他のメンバーはINACの選手に比べて技術的にやや落ちる。ボールがなかなかワンタッチで収まらず、厳しいプレスをかけられるとすぐに失ってしまう。
 それでも気持ちでは負けない。GK大谷が安定感あるセーブを見せれば、CB中村楓がゴーベル・ヤネズに対して気迫あるプレー。左SH佐伯ががんばってドリブルを仕掛けると、久保田もCFで身体を張る。前半、上尾野辺の遠目からのFKが見事な弧を描いてバーを叩く。もう少し低ければ入っていた。序盤はアルビレックス・ペース。次第にINACが押し返すが、前半は互角以上にアルビレックスがゲームを支配した。
 そして後半5分、中村楓の蹴った長いFKにCM川村が頭一つ抜け出てヘディングを合わせると、田中明日菜が痛恨のオウンゴールアルビレックスが先制点を挙げる。これでいよいよ元気になって押し込むアルビレックスだが、やはりミスが多い。囲まれて苦し紛れのパスをカットされると、再三、ゴーベル・ヤネズが抜け出す場面が増えてくる。それでも中村楓が小さい身体で走り込みクリアするが、後半24分、チ・ソヨンからのパスにゴーベル・ヤネズが競ると、その先に中島が走り込み、GKと一対一から流し込む。あぁ!
 ついに同点に追い付かれると、勝ち越されるのは早かった。26分、今度はゴーベル・ヤネズのポストから右サイドを高瀬がドリブルで切れ込むと、クロスにファーサイドからベッキーが走り込む。ゴール。あっという間の逆転劇。
 アルビレックスも反撃し、30分過ぎには上尾野辺のCKに川村のドンピシャヘッドがゴールを襲うが、GK海堀の正面。その後もアルビレックスが必死の反撃を試みるが、技術力ではINACが一枚上。余裕で囲んではミスパスを誘い、ボールを奪い取る。9,000人を超えるなでしこリーグカップ最高の観客の応援を受けて最後までアルビレックスががんばったがタイムアップ。結局、INACが見事な逆転で2-1と勝利した。
 メンバーを落としてもやはりINACは強い。ちょっと反則の強さかな。このゲームの後、Jリーグアルビレックスサンフレッチェ戦が行われたが、2ゲーム続けてホームチームの敗戦を見せられたのはサポーターにはちょっと辛いかも。でも首位チームに抵抗する頑張りが見られればそれも楽しいか。降格圏内チームに0-5で惨敗する姿を見せられるよりは・・・。