とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アルビレックスレディース健闘するも届かず。レオネッサは優勝に王手。

 レオネッサは2位ベレーザの結果によっては優勝が決まるという一戦。だが相手のアルビレックスレディースも後半戦は5戦負けなし、ベレーザとレッズレディースには引分けと絶好調。前節のくノ一対レオネッサも面白かったが、このゲームもアルビレックスレディースの健闘が目立った。
 キックオフ直後、トップ下、上尾野辺からのパスをFW豊田がミドルシュートを放つ。アルビレックスのこのゲームに賭ける思いが伝わってくる。だがレオネッサは2分、アルビレックスの早いチェックに囲まれた澤が落ち着いて近賀に出すと、長いフィードにCFゴーベル・ヤネズが抜け出してシュート。あっさりと先制点を挙げた。
 さらに3分には川澄のスルーパスに近賀が上がって、クロスに高瀬がヘディングシュート。レオネッサがゲームを支配する。アルビレックスは早過ぎる失点で気持ちが受け身になり、レオネッサの強さと巧さの前にプレスが空回り。ボールを奪ってもレオネッサのプレスに気持ちが焦り、雑なプレーでミスパスを連発。すぐにボールを奪われてしまう。
 そんな中、落ち着いていたのが上尾野辺とCH川村。9分には川村のスルーパスに上尾野辺が抜け出しクロス。だが豊田が動けない。17分、チ・ソヨンのCKに澤がニアに飛び込む。ヘディングシュートは枠を外す。しかし直後の18分。中盤深い位置で得たFKをチ・ソヨンが蹴ると、CB中村がクリアミス。高瀬がヘディングで押し込んでレオネッサが突き放した。
 大きなパスを展開してゴール前まで迫るレオネッサ。対するアルビレックスはレオネッサの早いプレスに短いパスもつながらない。28分、高瀬のスルーパスに大野が抜けて、大きく右に展開、川澄のクロスにゴーベル・ヤネズが競る。
 だが33分、上尾野辺の縦パスに川村が抜け出すと、一旦はCB田中に止められたものの粘って振るきりミドルシュート。これが豪快にゴールに突き刺さり、アルビレックスが1点を返した。
 しかしそこからレオネッサが猛攻。39分、GKからのフィードが直接CFゴーベル・ヤネズにわたり、切り返しからミドルシュート。CB東山が何とかブロック。42分、高瀬が反転からミドルシュート。バーに当たり、下に叩きつけられてはね返る。ビデオではゴール内に落下したように見えたが、ゴールは認められず。だが、高瀬のシュートは力強く見事だった。43分には左SBベッキーが大野とのワンツー、さらに高瀬とのワンツーで前進し、シュート。GK大友がナイスセーブを見せる。45分にもチ・ソヨンのスルーパスに近賀が抜けてシュート。わずかにファーサイドに外れる。
 後半に入ってもレオネッサ・ペース。3分、チ・ソヨンがDFを抜いてゴール前に迫るが、GK大友のナイス飛び出しでクリア。4分には川澄のクロスにゴーネル・ヤネズがヘディングシュート。GK大友がまたもナイスセーブ。
 だが7分、GK武仲のパスを上尾野辺がカットして、左SH山崎がミドルシュート。思い切りのいいシュートがバーを叩く。さらにはね返りを上尾野辺がボレーシュート。これもバーにはね返される。ところがこのこぼれ球を拾ったレオネッサがカウンター。大野がDFと競り合いながらしっかりキープ。クロスにチ・ソヨンがシュート。GK大友がまたもナイスセーブ。
 その後はアルビレックスが盛り返してくる。24分、左SB平井の縦パスから上尾野辺のスルーパスに山崎が抜け出すが、DFがブロック。逆にレオネッサも近賀の上がりからチ・ソヨンがフリーとなってミドルシュート。ここは外した。アルビレックスが助かった。
 その後もアルビレックスがよく攻める。上尾野辺を中心に川村のがんばり。後半は山崎もよくがんばった。だがレオネッサの守備も堅い。そしてカウンターが速い。迫力ある攻撃で詰め寄る。33分、高瀬が強烈なミドルシュート。だが枠の外。アルビレックスも最後まで攻撃。ロスタイムには右SH久保田のミドルシュートがあったが、結局、健闘もそこまで。1点差を追い付くことはなかった。
 それでも前半こそ押し込まれたが、後半のがんばりは称賛に値する。くノ一、アルビレックスと中位チームが王者レオネッサにここまで健闘するというのは面白い。リーグの底上げにつながる。もっとも苦戦しても辛勝でも、とにかく勝利してしまうレオネッサの強さは群を抜いている。今シーズンもレオネッサの圧勝でリーグは終わりそうだ。だが下位チームも着実に底上げが進んでいる。来シーズンが楽しみになる一戦だった。