なでしこリーグの後半戦が始まった。レオネッサは快調に大量得点で勝利を重ねているが、たまにはレオネッサ以外のゲームを見てみたい。ジェフレディース対ベレーザをTV放送していたので観戦した。
ベレーザのFWは永里と小林弥生。左に木龍、右に伊藤。ボランチに阪口と原が並ぶ。CBは岩清水と須藤。U-20で活躍した土光はベンチにはいたが、出場する機会はなかった。
ゲームは7分、さっそく動く。伊藤のドリブルから中に入れると、小林弥生が左に流して木龍がシュート。あっさりとベレーザが先制する。13分には中盤で小林弥生がボールを奪い、木龍がドリブルからクロス。伊藤のシュートは枠を外す。さらにCKのこぼれを須藤がフィード。阪口がフリーで抜け出すが、シュートミス。序盤はベレーザが前から積極的にプレスをかけてジェフレディースにサッカーをさせない。
ジェフレディースのファーストシュートは24分。左SH筏井のミドルシュート。だがベレーザがすぐに反撃。28分、原のスルーパスに木龍が抜け出し、クロスに永里がシュート。GK船田がナイスセーブ。30分には右SB有吉のスルーパスがDFに当たって、伊藤に渡ると、DFをかわしてクロス。ゴール前に待つ小林弥生には合わなかったが、後方から木龍がミドルシュート。ポストを叩いた。
ベレーザは岩渕がまだ戻れないが、ベテラン小林弥生がいい。よくキープできるし、視野も広い。35分には中盤で受けて、GKの高い位置取りを見てロングシュート。そしてこのゲーム、よく活躍していたのが木龍。個人的にも気の強そうで整ったマスクがお気に入りなのだが、小林の開けたスペースをよく使い、ドリブルにシュートに積極的なプレーを見せた。逆に前半、イマイチ目立たなかったのが永里。小林弥生がポストに入る裏側でゴールを狙うが、マークが厳しくほとんどボールを触らせてもらえなかった。
ジェフレディースは29分、右SH15歳の安齋に代えて清水を投入。これでようやくパスが回るようになる。36分、清水の落としからボランチの柳井（多分）がスルーパス。FW深沢がスルーしたボールがもう一人のFW小川にわたりシュート。40分には筏井がパスカットからミドルシュート。さらに45分にも深沢がミドルシュート。前半終盤はジェフレディースが攻勢となった。
この勢いは後半立ち上がりも続く。1分、筏井がドリブルで抜け出しクロスに小川がシュート、するも空振り。こぼれ球を左SB細川がミドルシュート。枠をわずかに外した。
ジェフレディースと言えば細川。初めて見た時には丸刈りに近いその頭に驚いたが、だいぶ伸びてきた。と言ってもまだ5分刈り。それでも力強い左足と豊富な運動量でよく攻撃に絡んでいく。
ベレーザは3分、左SB小林海咲のクロスを永里がワントラップからシュート。GK船田がファインセーブ。わずかにボールに触り、ポストに当たる。だが7分、再び小林海咲が長いスルーパス。永里が走り込み、GKと一対一となってシュート。ベレーザが2点目を挙げる。
しかしそこからジェフレディースががんばる。12分、CM保坂のスルーパスに小川がCB須藤をかわして抜け出す。クロスは岩清水がブロック。この辺りのカバーがさすが。18分には木龍のクロスに伊藤が胸トラップからシュート。バーを叩く。
それでもジェフレディースの動きが止まらない。保坂を中心に、清水、筏井、深沢らがよく動き、小川が積極的にゴールを狙う。28分には筏井に代わって手塚が左SBに入り、細川が左SHに上がる。そして29分、深沢がドリブルで前進。いったん須藤に止められるが、粘ってすり抜けてシュート。ジェフレディースが1点を返す。
このペースで追い付くかと思った31分。小林弥生に代わって入った田中美南がドリブルで左サイドを駆け上がり、切り返してDFをかわしてミドルシュート。コースも強さも見事なゴールですぐにベレーザが突き放した。田中美南はU-20の活躍で一皮剥けたよう。自信を持って自分の良さを発揮している。
その後もジェフレディースの運動量の方が上回り反撃するが、44分、またも小林海咲からのクロスを永里が見事なボレーシュート。ネットに突き刺し、4点目。ロスタイムには田中美南がドリブルからクロス。木龍のシュートはGK船田がセーブした。
結局このままタイムアップ。4-1とベレーザが実力通りの強さを見せたが、木龍、永里、田中美南と個人技の高さを披露しての4ゴール。だがゲーム展開は前半こそベレーザ・ペースだったものの、前半終盤から以降はジェフレディースの方がプレスでは上回っていた。面白いゲームだった。これで観客数はわずか755人。少なすぎる。もっと大勢の人に見てほしいゲームだった。ま、こうしてTVで見てる人もいるからいいか。いや、面白いゲームだった。
