とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

くノ一大健闘。レオネッサ、澤のヘディングシュート一発で逃げ切る。

 なでしこリーグ第14節。伊賀FCくノ一は6位ながら、前節日テレベレーザと引分け。その前にはレッズレディースに勝利とこのところ絶好調。無敗で首位をひた走るレオネッサ相手にどんなサッカーをするのか興味を持って観始めた。
 瑞穂陸上競技場に6千人を超える観客を集めて開始されたゲームは、序盤からくノ一がよくプレスをかけていく。だがそれも10分位まで。その後は次第にレオネッサが詰め寄っていく。そして11分、中盤右チ・ソヨンの蹴ったFKに澤が飛び込みヘディングシュート。レオネッサが順調に先制した。
 くノ一は16分、CH宮本のスルーパスにFW中出が抜け出す。シュートは20歳のGK武仲がセーブ。逆にレオネッサが攻勢を強める。20分、近賀のクロスにCFゴーベル・ヤネズ。DFがクリア。27分、チ・ソヨンがドリブルでDFを抜いてミドルシュート。バーを叩く。28分には川澄のスルーパスに大野が抜け出してシュート。GKの大野がナイスセーブで抑える。
 くノ一は押されながらもプレスが速い。29分には左SH堤のドリブルから宮本が縦パス。右SH小林が落とし、FW松長がシュート。だがレオネッサも澤・チソヨン・大野の中盤が巧い。37分、澤のフィードに近賀が抜け出し、トラップからシュート。41分、大野のミドルシュートはポストに当たる。はね返りを高瀬が狙うが、シュートミス。
 前半終了間際、くノ一が攻め立てる。45分、堤のスルーパスに松長が抜け出し、GKをかわすが、トラップが長くシュートは打てず。さらに中出のクロスに小林がシュート。前半はレオネッサが押し気味だったが、くノ一もよくがんばり、最少1点差で前半を終える。
 後半1分、くノ一が攻める。宮本が右に流し、小林のクロスに松長がシュート。くノ一は集中力高くよく守り、攻めてはベテラン宮本が幅広く展開。じっくりと攻めていく。9分には宮本が起点となり、松長の落としからCH那須ミドルシュート。GK武仲がわずかに触り、バーを叩く。
 その後も互角でペースを取り合う緊迫したゲームが続く。レオネッサは14分、ゴーベル・ヤネズに代えて南山を投入。29分、南山に中出がショルダータックルからボールを奪い、松長がドリブルからミドルシュート。GK武仲がキャッチしたが、くノ一はよく走り、運動量が衰えない。
 32分、久し振りにレオネッサがゴール前に迫る。大野のボールキープからの落としを高瀬がループシュート。くノ一も40分、那須のFKを近賀が触ると、ゴール前の競り合いから堤がシュート。CB甲斐がクリア。その後もくノ一が押していくが、レオネッサの守りも堅い。結局最後まで守り切ってレオネッサが勝利。勝ち点を40に伸ばし、アルビレックスに引き分けた2位ベレーザに勝ち点差9を付けて、いよいよ優勝が近付いてきた。
 それにしても負けたとは言え、くノ一がよくがんばった。特に後半は運動量でレオネッサを上回り、緊迫したいいゲームを見せてくれた。惜しむらくはサッカーがまとまってくるのが遅すぎた。リーグ前半からこのサッカーができていれば。でも、楽しいサッカーをありがとう。来シーズンに向けての期待値は高い。