とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパス、気持ちは見せたが、勝利はまたもロスタイムにスルリと逃げていった。

 6位7位対決のグランパスマリノスACL出場圏の3位まで勝点差3。何としても勝利が欲しいグランパス闘莉王をCFに置いて、右SBには累積で出場停止の田中隼磨に代わり石櫃が先発した。
 7分、中村俊輔がCKからはね返りをシュート性のクロス。グランパスは10分、中村のところで小川が奪い、闘莉王の落としから小川が左に展開。闘莉王が走り込んで中に流すと、金崎が走り込む。DFを振り切りシュートかと思ったが、切り返してスルーパス。永井が抜け出すが、GKに当ててしまった。金崎のところでシュートが打てなかったか。21分には藤本の長いスルーパスに永井が走り込み、闘莉王めがけてクロスを入れるが、中澤がクリアした。
 マリノスは中澤と栗原のCBが強力で闘莉王にボールが収まらない。田口のワンアンカーで中盤の左右が空き、中村がよくボールを触ってゲームを作る。お互い激しい当たりを見せて再三ゲームが止まる。すると37分、石櫃が急いで守備に戻る場面で激しい当たり。そのままピッチに戻れなくなる。代わりに玉田を投入するが、左SBに入った小川のところをマリノスが執拗に狙う。永井が下がって守備をするが、ボールを奪っても攻撃に人数が足りず、形にならない。
 41分、中村のドリブルから右に流して兵藤のクロスにマルキーニョスがシュート。GK楢崎がファインセーブ。43分、グランパスからのフィードに対して闘莉王に中澤が競り勝って富澤に落とし、ドゥトラがクロス。ダニエルが足に当てるがこぼれ球を兵藤が拾いマルキーニョスがシュート。またもGK楢崎がスーパーセーブ。さらに44分、グランパスDFからのフィードを藤本が落とし、田口が受けたところに中町が絡み奪い取る。中村がドリブルで持ち上がり、兵藤からマルキーニョスのクロスに兵藤が飛び込む。わずかに合わずゴールはならなかったが、マリノスが攻勢のうちに前半を終えた。
 グランパスは後半立ち上がりから藤本に代えてダニルソンを投入。闘莉王と永井の2トップ。中盤底にダニルソンと田口を並べるダブルボランチにして中村を抑える。するとようやくグランパスのパスが回るようになる。9分、永井から玉田のスルーパスに金崎が抜けてクロスを入れる。闘莉王に合わなかったが、このシーンも田口がボールを奪い、闘莉王が中盤でボールをキープしてチャンスにつなげた。11分には阿部のフィードに永井が快足を見せて中澤と栗原をぶっちぎる。
 13分、田口が左に流し、阿部が中に入れて金崎がスルーパス。田口が抜け出しクロスも闘莉王に合わない。14分、金崎のスルーパスに永井が抜け出しシュート。17分には田口から永井がミドルシュート。GK榎本がわずかに触りクリア。20分にも金崎がシュートを放つが、力なくGKが抑える。
 金崎もよく動いて抜け出すが、最後のところで正確性がない。そこで27分、金崎の疲れを慮ってか、吉田に交代。ところがこれで左サイドの攻撃が機能しなくなった。逆に斎藤に代えて小野を入れたマリノスの左サイドが活性化する。だが守備ではダニルソンが小川のサイドをよくカバーしグランパスが守り切る。
 すると42分、田口を起点に闘莉王が右にスルーパス。永井が抜け出しシュート。GK榎本のはね返りを田口がシュート。DFのクリアに玉田が詰めてゴールに押し込んだ。ついにグランパスが先制。グランパス闘莉王をDFラインに戻し、3バックにして守る。マリノスも谷口、青山を入れて、パワーゲーム。それでもロスタイム4分を守り切るかと思ったところで中盤遠い位置から中村のFK。ゴール前に入れてはね返りを競った中で、吉田のクリアに冨澤が足を入れて倒れる。闘莉王が気を付けろよと吉田の頭をポンと叩く。中村俊輔のFK。ところがこれが見事に決まり、土壇場でマリノスが追い付いた。そしてゲームセット。1-1。激闘の末のドロー。グランパスは勝てるゲームを引き分けてしまった。
 気持ちは見せた。特に後半はよく動いてゲームを支配し、かつ先制したが、最後の最後で失点。石櫃の負傷交代という不運もあったが、吉田の投入という采配にも疑問を持つ。闘莉王のCFについてはもう何も言うまい。彼が攻守に先頭に立ってチームを奮い立たせた。だが、いつもゲーム自体は後手に回り、気持ちで持ちこたえてゲームの形にしている感じ。次のFC東京戦は観戦に行く予定。それまでにもう少し攻撃の形を作っておいてほしい。変にFC東京対策を講じるのではなく、グランパスらしいゲームを見せてほしい。