とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

最近のNHKはどうなってしまったの?

 NHKのニュース番組が酷いというのは最近よく聞く話だが、ドラマもよくわからない状況になっている。朝ドラの時間帯は既に出勤した後なので、土曜日の朝にたまに見るだけなのだが、「純と愛」が訳が分からない。
 昨年までの「梅ちゃん先生」は視聴率もいいというので時々見ていたが、主人公の成長を国民全員で微笑ましく見守るという、良くも悪くもこれまでの朝ドラの定石を踏まえたドラマだった。ところが、今放送中の「純と愛」はこれまでの常識を破って、あり得ない設定、どんどん切り替わる状況など、視聴者の追随を許さない独走ぶりだ。
 と言っても、実は最初の数週間のあまりな展開に面喰って、最近は一切見ていないから公平な批評ではない。それでも正月に妻の実家に行った際に、義母も「最近は見るのをやめてしまった」と言っていたから、高齢の視聴者をかなり取り逃がしてしまったのではないか。
 昨年から朝ドラの放映時間が15分早まって8時からになったが、それまでの習慣から外れて、それ以来見ていないと妻は言う。「純と愛」になって習慣を昔に戻し、8時15分からTV視聴を始めることにした高齢者も少なくないのではないか。ちなみにネットで見ると、若い人ほど好意的な評価をしているようだ。NHKもこれまでの中高年を対象にした放送から、TVを娯楽媒体の一つと捉える若中年者向けにターゲットを切り替えているということだろうか。
 ところで、先週始まった「八重の桜」も感心しない。特にひどいと思ったのは、戦闘シーンが頻出するところだ。何故に南北戦争から始めるのか。そして戦争を経て本当の民主主義が根付くと言わんばかりのリンカーンの独立宣言。会津に移っても戦闘シーンや戦陣訓、保守的な言明が繰り返し唱和される。まるで国民の右傾化煽動を謀っているような気がしなくもない。
 もっとも綾瀬はるかは凛々しいし、西島秀俊もかっこいいので結局見続けるのかな。子役の鈴木梨央も可愛かった。ちなみに会津弁が聞き取れず、途中から聴覚障碍者用の字幕を表示して見ていた。その他の配役も豪華メンバーでいかに力を入れているかがよくわかる。だからこそ逆に怖いとも言えるが。
 昨年の「平清盛」は、視聴率は低かったようだが、私は面白く見ていた。ただし、回想場面や怨霊などの妄想シーンも多く、よく言えば芸術的、悪く言えば独りよがりで付いていけないことも多かった。しかしそれも平安時代ならではこそ。今回は明治維新前後ということであまり史実を離れるわけにもいかない。だからこそ歪曲した歴史解釈と押し付けがなければいいと思う。森本健成キャスターの痴漢騒動(冤罪という噂もあり)と言い、最近のNHKは一体どうなっているのか。偏向報道と刷り込みドラマ、スポーツ漬けでいよいよ国民の白痴化洗脳に拍車がかかってきたということでなければいいのだが。