とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

今年はJリーグが面白そう。スーパーカップはサンフレッチェが勝利。

 昨季のJリーグ王者と天皇杯王者が対戦するフジゼロックススーパーカップ。今年はサンフレッチェレイソルの対戦。サンフレッチェは森脇がレッズに移籍した後をどう埋めていくかが最大の関心事。このゲームでは、昨シーズン優勝を決めるゲームで千葉に代わりCBでいいプレーを見せた塩谷が右CBで先発した。対するレイソルの布陣にびっくりした。増嶋、近藤に今シーズンアルビレックスから移籍した鈴木大輔の3バック。大谷、茨田がCHで右WBに韓国代表キム・チャンス、左WBがジョルジ・ワグネルレアンドロ・ドミンゲスと工藤が2シャドーに入って新加入クレオのワントップという布陣。これでなおマリノスから加わった狩野と谷口がベンチに座る。もちろん栗澤と田中順也も。ACL出場に向けて選手層を厚くしたということだろうが、代えの効く布陣は強力だ。
 序盤、レイソルが高いプレスを仕掛けていく。3バックにしてさらに攻撃的になった印象。15分、茨田の縦パスをレアンドロが落とし、クレオがヘッドで前に出すと、茨田が走り込む。21分にはレアンドロの縦パスを受けた工藤が落とし先はいくつかあった中で反転してシュートを狙う。3人のFWに前4人でプレッシャーをかけて、攻撃なら何でもできるという感じだ。
 だがサンフレッチェもさすが昨シーズンのリーグ・チャンピオン。プレッシャーをかけられても落ち着いてパスを回していく。そして29分、左CB水本がドリブルで前進。最後はGK菅野が大きく蹴り出したクリアボールをCH青山が受けると、森崎浩司とのパス交換から左WB清水を使うと見せかけてクロス。これを前線に残っていた水本がヘッドで送ると、そこに待ち構えたCF佐藤がボレーシュート。スーパーゴールでサンフレッチェが先制する。
 33分には森崎浩司のFKを塩谷がヘッドで落とし、高萩がDFと競りながらヘディングシュート。34分、高萩のシュートのクリアから水本がシュートを狙う。森脇が抜けてもCBの攻撃参加は健在。今シーズンは水本が攻撃に絡んでいく。ここがレイソルの3バックとの違い。サンフレッチェ森崎和幸が下がって中を固めつつ、両サイドのCBが上がっていくが、レイソルの3バックは後ろを固め、大谷と茨田のCHが中から攻撃を支える。さらに成長を感じるのが清水と石川の両WB。レイソルキム・チャンスジョルジ・ワグネルを押し込んで攻撃参加させない。
 後半に入ってもサンフレッチェがゲームを支配する。7分、ワグネルのFKは壁に当たってコースが変わったが、GK西川が好セーブ。10分、レイソルのクロスをかいくぐって青山のスルーパスに清水が左サイドを駆け上がると、CB近藤の股の間を抜いたクロスに佐藤が走り込む。GK菅野が飛び出してブロック。さらに森崎浩司のCKを水本がフリック、佐藤がオーバーヘッドを見せる。GK菅野がスーパーセーブ。
 ここで菅野と交錯して膝を強打した佐藤が大事を取って石原に交代。レイソルは茨田に代えて栗澤を投入した。18分、レアンドロのFKもGK西川がファインセーブ。20分、レアンドロのFKに増嶋が飛び込みヘディングシュート。バーを叩く。
 サンフレッチェらしいプレーが見られたのは26分、青山のフィードに石原が抜け出し、清水に戻すと、森崎浩司が中につなぎ、高萩がミドルシュート。今年の石原はACLに備えて佐藤の代役としてのワントップを練習しているらしい。その後は田中順也と期待の若手19歳の山中を出場させたレイソルの攻勢をサンフレッチェが落ち着いて守り切り、初めてのスーパーカップ王者に輝いた。
 今シーズンはレッズが充実補強で注目を集めるが、レイソルも十分戦えるチームに仕上げている。そしてそれを迎え撃つサンフレッチェも健在。他にもベガルタアントラーズFC東京そしてグランパス。注目チームが目白押しだ。今シーズンのJリーグは面白いぞ。