とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

トリニータはJ1レベルにはほど遠い。サガン4-2で完勝。

 今シーズンのサガンはここまでわずか1勝4敗4分、15位に低迷する。だが対戦相手のトリニータはいまだ未勝利。勝ち点わずか3。これで九州ダービーと言うにはいささか情けない。トリニータは小松に森島と高松の3人の長身FWを並べる3トップで組んできた。しかしこれがさっぱり効かない。
 3分、CH藤田から右に流し、右SB金井がミドルシュート。6分、左SH野田がDFと競り合って、CH早坂の落としを野田がシュート。野田が積極的。サンガが好調にパスを回し攻めていく。一方、トリニータはロングボールを3人のFWに向けて放り込むが収まらない。ようやく19分、右WB辻尾のFKに小松がヘディングシュート。だが外した。
 21分、左SH野田のアーリークロスにCF豊田がダイビングヘッド。さらに28分、右SH水沼の左サイドからのクロスに豊田が強烈なヘディングシュート。だがGK清水がセーブ。トリニータは3バックに両WBも下がって5バックの守り。前線は3人のFWが前に残り、広い中盤を村井と丸谷の二人のCHでは守り切れない。サガンが好きなようにパスを回し、ゴール前にクロスを入れていく。
 そして29分、後方からのフィードを野田がポストプレーで落とすと、がら空きのバイタルエリアにCH高橋が走り込み、ミドルシュート。大勢いたDFの間を抜けてゴールに飛び込んだ。サガンが先制する。35分には右SBキム・ミヌがドリブルで駆け上がり、豊田のスルーパスにさらに奥陣深くへ。クロスに野田がヘディングシュート。トリニータは守り一辺倒。ボールを奪ってもサガンの寄せが速く、パスを出せないどころか奪われる。唯一の攻撃がセットプレー。38分、またも辻尾のFKに森島がヘディングシュート。だがGK奥田がセーブした。
 一方的な展開だったが44分、左CB児玉がゴール前にクロスを放り込むと、小松がGKに競り勝ち、頭に当たったボールがふわっとネットに吸い込まれていく。偶然的なゴールでトリニータが同点に追い付き、前半は1-1で終えた。
 だが後半も開始直後からサガンが積極的に攻めていく。そして3分、右SH水沼のクロスに左SBキム・ミヌが上がってヘディングシュート。GK清水が一旦はセーブするが、こぼれ球を豊田が押し込む。サガンが後半早々に勝ち越すと、さらに5分、CH早坂がドリブルで上がって左に展開。野田が切れ込んでシュート。ゴール。トリニータの寄せが甘い。15分には水沼のクロスにCBキム・ジョンヤボレーシュートサガンはCBまでが積極的に攻撃参加。そして18分、CH藤田がスローインから一旦早坂に預けてさらにドリブルで仕掛けると、GKに当たって跳ね上がったボールに藤田とCB児玉が競る。CB児玉の頭に当たってゴールに転がり込み、オウンゴール。ついに4点目を献上する。
 その後もサガンが自由に攻める。トリニータは44分、PA内に放り込んだロングボールに小松とキム・ミヌが競り合い、倒してしまう。PKの判定。森島が決めて1点を返すが、抵抗もここまで。点差こそ4-2だが、圧倒的な内容でサガンが勝利した。
 サガンがよかったかもしれないが、それ以上にトリニータが厳しい。プレスがかからず、寄せも甘く、攻め手もない。このゲームでは偶然のように2点を取れたが、これではいつまで経っても勝てる気がしない。もう一度、一からサッカーを組み立て直す必要がある。昇格プレーオフの結果とはいえ、J2で6位のチームをJ1に昇格させるのは再検討する必要があるのかもしれない。それほどトリニータはJ1では通用しない内容のサッカーになっている。