来日したマンUとマリノスとの親善試合。TV局の期待を外して、香川は先発せず。CFファンペルシーと左SBエブラ、GKデヘアを除いては準レギュラーや若手を起用。特に攻撃陣は右SHザハ20歳、左SHリンガード20歳、OHヤヌザイ18歳という先発。若手の実力を確認といった感じで始まった。
ところが開始1分、左SBエブラのバックパスをCFマルキーニョスが奪いシュート。GKデヘアが一旦ははね返したが、すぐにマルキーニョスがボレーシュート。早々とマリノスが先制した。マンUは10分、左SBエブラからのクロスのこぼれをOHヤヌザイがシュート。でも枠に入らない。
13分、OH俊輔がCKから直接狙うと、14分には右SH兵藤のヒールパスで抜け出した右SB小林のクロスにマルキーニョスがシュート。GKデヘアがナイスセーブを見せたが、マンUはなかなか攻撃が形にならない。
それでも17分、右SHザハのクロスからCFファンペルシーの落としを右SHリンガードがシュート。そして19分、ザハがCBファビオ(マリノス)を抜いてクロスを入れると、CB田代がクリアできず、はね返りをリンガードが押し込んだ。あっけなく同点。さらに30分、ヤヌザイのFKをCB田代がオウンゴール。マリノスは栗原が代表、中澤もケガで欠場。若いCBコンビで逆転を許した。35分にはファンペルシーのポストプレーからヤヌザイがミドルシュート。ファンペルシー、エブラにとっては順調に調子を上げてきているということか。
後半になるとファンペルシーとリンガードに代えてCFウェルベックと左SHアシュリー・ヤングを投入した。彼らも先発確保に向けて、いいパフォーマンスを見せたいところ。2分、A.ヤングのFKをエブラが戻し、ザハのクロスにヤヌザイがシュート。だが4分、兵藤のCKにCBファビオ(マリノス)がドンピシャ・ヘディングシュート。マリノスが同点に追い付いた。
6分、A.ヤングのスルーパスにウェルベックが抜け出した。GK六反がナイス飛び出しでセーブ。直後、俊輔に代わって前半20分から出場のFW藤田がミドルシュート。マンUはコンディションがイマイチ。連携もイマイチ。13分、A.ヤングの縦パスからヤヌザイのスルーパスにウェルベックが抜け出すが、シュートはGK六反がセーブ。マンUはこの時間帯、セットプレーからマリノスのゴール前に長いボールを何度も放り込むが、マリノスのDF陣がしっかりはね返す。
そして16分、いよいよ香川が登場した。22分、CHアンデルソンからのスルーパスにOH香川が走り込みシュート。だがGK六反がはね返す。香川自身は調子が良さそう。うまくパスのリンクになり、またスルーパスに抜け出してマンUの攻撃をリードする。次第にマンUのパスも回るようになったが、マリノスのプレスが速い。決定的チャンスは作らせない。
36分、香川のクロスにA.ヤングがシュート。DFブロック。40分、アンデルソンから左に展開。ウェルベックのクロスに香川が走り込むが、その手前でGK六反がセーブした。マンUはCBスモーリング、右SHギグスも投入したが、リズムは戻らず。そして42分、左サイド奈良輪(or比嘉)からのフィードに抜け出した左SH端戸がキープから落とし、FW藤田がシュート。3点目を入れてゲームを決めた。
後半、マリノスは次々と若い選手を投入したが、誰が出てもきちんとプレスができている。マリノスの強さが目立つ。逆にマンUは大丈夫? もちろん若手や準レギュラーのパフォーマンスを試すという意図だろうが、これぞマンUという場面はほとんどなかった。香川の出場も後半15分過ぎで、これでは日産スタジアムに詰めかけた6万5千人の観客もかなりがっかりしたのではないか。マリノスサポーターばかりが喜ぶゲーム。次のセレッソ戦ではもう少しいいパフォーマンスを見せてくれるだろうか。アーセナル対レッズを見た方が面白いかな。