とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

前半と後半では全く別のゲーム。でも前半に2点を奪ったサガンが首位を守る。

 暫定とは言え、サガンが首位に立った大混戦のJリーグ。そのサガンと今シーズン低迷する12位マリノスの対戦。GW連戦最後のゲームでサガンはほぼ全員、中3日の先発。一方、ACLグループリーグで敗退したマリノスは1週間振りながら前半、中村俊輔、中町、兵藤、冨澤らをベンチに温存した。
 序盤は互角の攻め合いが続く。マリノスは俊輔に代わって先発した右SH藤本がゲームを作るが、なかなか前にボールが入らない。すると10分、右サイド中盤のルーズボールの競り合いからサガンのSHキムミヌが落としたボールを右SH水沼がミドルシュート。見事な軌道を描いてゴールに向う。GK榎本がファインセーブを見せるが、こぼれ球にキムミヌが詰めて押し込んだ。鮮やかにサガンが先制した。
 15分にも左SHキムミヌのアーリークロスから右SH水沼がループシュートマリノスの両CBが強力な中、サガンはサイドから攻めていく。そして16分、CH高橋のフィードに抜け出した右SH水沼が切り返しからスルーパス。CF豊田が抜け出してシュートを放つが、ここはGK榎本がブロック。だが、はね返りを左SHキムミヌが拾うと、左SB安田がサイドチェンジ気味のクロス。左右に振られファーサイドのマークが薄くなったところにOH池田が走り込み、ヘディングシュート。サガンが早々と追加点を挙げた。
 マリノスは中盤からなかなか前にパスが出ない。サガンが中盤で厳しいプレスをかけて、ボールを奪うとポンポンとパスをつないで、CF豊田に向けてクロスを入れていく。マリノスは28分、左SH齋藤のミドルシュートが初シュート。でも直後の29分にはCF豊田がハーフライン付近からロングシュート。ワンバウンドしてあわやゴールへ。GK榎本がかろうじてセーブする。ゴールに対する積極性が違う。その後マリノスは4本連続CKとサガン・ゴールに迫るが、サガンの集中した守備の前に有効なシュートが打てない。前半は2-0とサガン・リードで終えた。
 後半に入り、頭からFW藤田に代えてOH中村俊輔を起用する。するとガラッとマリノス・ペースになる。2分、左SH齋藤がドリブルで前に運び、左に流すとOH俊輔がダイレクトでクロス。齋藤の落としをCH小椋がミドルシュート。だがGK林の正面。6分、左SH齋藤がドリブルからミドルシュート。さらに13分、俊輔のCKにFW伊藤がヘディングシュート。
 するとサガンは20分、右SB丹羽に代えてチェ・ソングン、さらにOH池田に代えて谷口を投入する。谷口はCBの中央に置いて5バックにして守備を固める。マリノスも25分、CH小椋に代えてFW矢島を投入し、2トップ。俊輔をCHにするが、サガンの守備の前になかなかパスがつながらない。肝心なところで奪われる。34分にはサガンがカウンター攻撃で攻め込み、左SB安田から左SHキムミヌ、右SH水沼とつなぎ、CF豊田がシュート。だがここはDFがブロックする。
 次第に時間がなくなってくると、マリノスはCB栗原を前線に上げてのパワープレーになってくる。遠目から前へ放り込むが、サガンが集中した守りでことごとくボールをはね返す。このまま終わるかと思った45分、スローインのこぼれをOH俊輔が中盤深い位置からミドルシュート。これがきれいにゴール左上に決まり、何とかマリノスが一矢を報いた。がゲームはこれで終了。2-1。サガンが首位の強さを見せ付けた。
 マリノスサガンを舐めていたのか。またはベテラン勢ゆえに1週間でも疲れが取れないのか。いずれにせよマリノスはこれで15位陥落。昨年優勝争いしたチームが降格圏内に近付いている。俊輔がいない前半はサッカーに魅力もなかった。このまま俊輔頼みのサッカーでいいのか。マリノスグランパス同様、大きな転換期に差し掛かっているようだ。