ダービーゲームが続く。今週はビッグ・ロンドン・ダービー。チェルシー対アーセナル。ベンゲル監督はモウリーニョ監督に一度も勝っていないのだそうだ。だが、ジンクスというよりも両チームのチーム力の差を感じるゲームだった。チェルシー強し。
ジルーがケガで欠場のアーセナルはこのところウェルベックのワントップ。フラミニをアンカーにサンチェス、カソルラ、ウィルシャー、エジルが並ぶ4-1-4-1の布陣。対するチェルシーはマティッチとセスク・ファブレガスのダブルボランチに右からシュルレ、オスカル、アザールが並ぶ4-2-3-1。もっともセスクは自由にピッチを動いてチーム全体をコントロールする。
3分、MFサンチェスがミドルシュート。10分にはMFウィルシャーのフィードにMFサンチェスが抜け出すが、GKクルトワが飛び出してナイスセーブ。だがこの時の接触が原因で24分、GKクルトワはチェフに交代する。
お互いプレスが速い。アーセナルがパスをつないで攻めるが、チェルシーもしっかりと対応して、速いカウンター攻撃を繰り出す。お互い集中力も高く、なかなかシュートすら打てない。強さと速さのチェルシーに対して、粘りと運動量のアーセナルという感じ。アーセナルがパスを回すものの、主導権はチェルシーが握っている。
そして27分、左SHアザールが突然ドリブルをスピードアップ。PA内に侵入したところでCBコシエルニが足を出して倒してしまう。PK。これをアザールが落ち着いて逆方向に流し、チェルシーが先制した。
アーセナルも30分、MFエジルが左に流し、MFカソルラのクロスにMFウィルシャーが走り込む。だがトラップがやや大きい。GKチェフが飛び出してセーブした。前半のチャンスと言えば、チェルシーのゴールシーンとこの30分のシーンくらい。一瞬も目の離せないゲームが続くが、アーセナルはウェルベックとサンチェスの連携が今一つ。最後のところでチャンスにならない。前半はこのまま終えた。
後半に入るとアーセナルが攻勢をかける。4分、MFサンチェスのクロスをMFウィルシャーがスルー。MFカソルラがシュートするが、枠を外す。後半に入ってもお互いプレスが厳しい。アーセナルはその後もなかなかチャンスが作れない。チェルシーもゴール前までは入っていくがシュートが打てない。
それでも18分、アーセナルがCFウェルベックの落としからMFウィルシャーがシュート。PA内でスライディングしたセスクの手に当たるが、審判がPKを取らない。20分、MFウィルシャーがドリブル。CFウェルベックの落としをCHフラミニがミドルシュート。だが、OHオスカルがブロック。ウィルシャーのドリブルは前半のアザールを彷彿とさせたが、PAまでは入っていけない。24分、アーセナルがカソルラに代えてオクスレード・チェンバレンを投入。同時にチェルシーもシュルレに代えてCHミケルを投入。セスクを一列上げて守備を固める。
31分、チェルシーが自陣でボールを奪うと、左SBアスピリクエタがフィード。CFジエゴ・コスタが抜け出してキープから落としをMFアザールが走り込んでシュート。枠を外す。しかし33分、今度は自陣からセスク・ファブレガスがフィード。CFジエゴ・コスタがCBコシエルニを抑えて抜け出すと、GKシュチェスニーをかわすシュート。チェルシーがダメ押し点を挙げた。
その後、アーセナルはポドルスキとロシツキーを投入。反撃を仕掛けるが、しっかりと守りを固めるチェルシーの前になかなかシュートが打てない。34分、ウィルシャー。45分にはポドルスキがシュートを放つが、ゴールが決まらない。結局このままチェルシーが守り切って、2-0と完勝した。
やはり今シーズンのチェルシーは強い。第7節を終わって6勝1分。既に2位マンCを勝ち点差5も離し、頭一つ抜け出した。このまま行ってしまうのではないか。そう思わせるほどの安定感と強さがある。