とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ国際親善試合 オランダ対日本

 先週行われたなでしこジャパン今年最後の国際強化試合、オランダ戦。わざわざヨーロッパまで行って1試合だけというのはもったいない気もするが、11月24日から現地でトレーニングが組まれていた。1週間の間には観光へも行っただろうか。今シーズン、なでしこリーグで活躍した田中美南や菅澤にとってはいいプレゼント旅行になったかな。

 ゲームは前半4分、左SH宮間からCH宇津木へのパスがずれてCFミーテマに拾われ、OHファンデドンク、左SHマルテンスとつながれてシュートを決められる。序盤からパスをつないで攻めていただけに惜しい失点。9分にはFW大儀見の落としから左SB鮫島、FW大儀見とつなぎ、FW有町から右に展開。右SH中島の落としをCH阪口がミドルシュート。GKファンフェーネンダールがナイスセーブする。

 しかし風上のオランダは前から積極的にプレスをかけてくる。12分にはCB長船からのパスを左SHマルテンスがカット。左に流して、CFミーテマのクロスに右SHメリスがヘディングシュートを放つ。日本も落ち着いて反撃する。16分、FW有町の落としから左SH宮間がフィード。FW大儀見、FW有町とつないで大儀見が抜け出し、GKと一対一。だが右サイドを上がってきた右SH中島にパスをしてDFにクリアされる。さらに18分には宮間のFKをGKファンフェーネンダールがパンチングしたこぼれ球をFW大儀見がシュート。

 しかし21分、オランダのGKファンフェーネンダールからのゴールキックを左サイドでつないで、右サイドに蹴り込まれたボールを左SB鮫島がキックミス。そこを右SHメリスに拾われドリブルからシュート。GK山根の足下を抜かれて追加点を許した。日本も23分、CHスピツァのバックパスをFW大儀見がカットしてシュート。さらに27分にも右SBファンルンテレンからのバックパスをFW大儀見がカットしてシュートを放つが、GKファンフェーネンダールに弾き返された。

 この時間帯あたりから日本は宮間をトップ下に入れて、有町を左SHにポジションチェンジする。強い風を利して前に押し込んでいくオランダ。だが日本も何とか粘り、押し返していく。42分、FW大儀見が縦パスからOH宮間をポストにシュートを放つ。さらに45分には宮間のCKからCB熊谷、FW大儀見、さらに右SH中島とシュートを放つが、GKファンフェーネンダールがセーブ。続くCKにも右SH中島がシュート。GKセーブのはね返りを宮間がシュートをするが、GKファンフェーネンダールがナイスセーブではね返した。結局前半は2-0で折り返した。

 後半頭から有町と中島に代えて、FW菅澤と右SH増矢を投入する。宮間をボランチに下げて、鮫島を左SHに上げ、宇津木が左SBに回る。そして4分、右SH増矢の縦パスをCH阪口が受けてさらに縦へ。FW菅澤が落としCH阪口がミドルシュート。これが決まり日本が1点を返す。その後も日本がパスを回して攻めていく。17分には左SH鮫島に代えて杉田。さらにCB長船を下げてCH川村を投入。阪口をCBに下げる面白い布陣。すると阪口から長い縦パスが前線に入っていく。だがオランダの守備が堅い。しっかりと戻ってゴール前を固めるオランダに日本はなかなかシュートが打てない。26分にはGK山下を投入し、さらに30分には左SH横山を投入。杉田を左SBに回す。

 しかしこうしたポジションチェンジで守備位置の確認が少し手間取った。すると32分、オランダは右サイドへの大きな展開からクロスを入れると、CFミーテマがポストになって左に展開。左SHマルテンスがPA内に入ったところで、戻ってきた右SH増矢が足をかけてしまう。PK。これをメリスが落ち津いて決めて3点目。再びオランダが2点のリードを奪う。

 日本は頻繁な選手交代でポジションのバランスが崩れ、個人技で戦う状況に。42分、右SB有吉の縦パスにFW大儀見が走り込んで、落としをFW有町がミドルシュートアディショナルタイムにはFW大儀見の反転からのミドルシュート。さらに宮間のCKからニアでCH川村が逸らし、FW菅澤がシュートを放つが、DFにブロックされた。結局このままタイムアップ。3-1でオランダが勝利した。

 それでも阪口のCBやGK山下の出場など貴重な経験ができた。中島を右SHで起用するなら、左サイドは鮫島を左SHにして、左SB宇津木、CH宮間という後半の布陣にしてほしかったとか、増矢はうまいけどPKの場面などまだまだ軽率なプレーが多いとか、右SB有吉は相変わらず元気だとか、いろいろと思うところはあるけれど、一番残念なのは田中美南が見られなかったこと。田中は五輪予選でも日本最大の武器になるはず。ぜひ代表ゲームを経験させておきたかった。次は皇后杯での活躍を期待したい。