前節、フロンターレに完敗。15試合ぶりの敗戦を喫して5位に転落したマリノス。一方のレイソルは7戦負けなしで3位につける。とは言っても首位アントラーズとの勝ち点差は6。もう絶対負けられない。勝たねばならないゲーム。だがレイソル以上にマリノスに勝利への意欲を強く感じた。前節から4人を変えてきたマリノス。CFには富樫。右SB金井、CBにはパクジョンス。そしてボランチは喜田に代えて中町が先発。中央の守りにしっかりと軸を作って、押し出していく。レイソルはクリスティアーノとキムボギョンの2トップに左SHにはハモンロペスが入った。
序盤からマリノスが積極的にプレスをかけていく。CF富樫も前だけでなくピッチ広く走り回る。しかし8分、そのCF富樫が中盤に下がってボールを持ったところにCH小林がプレスをかけて奪うと、左SHハモンロペスがドリブルで運んでクロス。しかし中に走り込む人がいない。レイソルがカウンター的に攻める中、マリノスも早い攻撃で先制点を挙げた。9分、左SB山中が中に切れ込みミドルシュートを放つと、DFブロックのこぼれ球を拾った左SH齋藤がミドルシュート。これが決まり、ついに今シーズン初ゴールを挙げた。
マリノスの今季の最大の不思議、キャプテン齋藤にようやく初ゴールが生まれたことでチームはどうなるか。その後も齋藤が積極的に仕掛ける。やはりマリノスは齋藤のチーム。14分、左SH齋藤のスルーパスにOH天野が抜け出し、クロスに右SHマルティノスが走り込む。が、手前でGK中村航輔がキャッチ。17分、左SB山中のFKはわずかに右に外れる。
なかなかシュートまで行けなかったレイソルだったが23分、ようやく左SHハモンロペスのクロスからFWクリスティアーノがシュート。大きくふかしたが、このゲーム初シュートを放つと、レイソルが攻め出す。24分、25分には右SH伊東が積極的な仕掛けでマリノスのゴール前に迫ると、27分には左SHハモンロペスがミドルシュート。レイソルが攻めて、マリノスが守る展開が続く。
それでも前半終了間近、マリノスが齋藤を中心に攻撃を仕掛ける。45分、左サイドからSH齋藤がドリブルを仕掛けると、OH天野のクロスに右SHマルティノスが走り込む。これは合わなかったが、アディショナルタイム46分、左SH齋藤のドリブルから縦パスにOH山中が走り込み、戻しのパスから左SH齋藤がミドルシュート。GK中村航輔がナイスセーブ。47分には右SB金井のクロスから左SH齋藤がヘディングシュート。右に外すが、今季初ゴールを挙げた斎藤がイキイキと躍動した。
後半に入ると、レイソルはCH小林に代えてFW武富を投入。キムボギョンをCHに下げて、攻めていく。3分、FW武富から大きく左にサイドチェンジ。左SBユンソギョンのクロスにFWクリスティアーノがシュート。GK飯倉がナイスセーブを見せた。その後も攻めるレイソル。マリノスは2ラインをしっかりと作って守り、カウンターを狙う。23分にも右SB金井に代えて松原。レイソルも25分、右SB小池を下げて左SH大津を投入。ハモンロペスをFWに上げて、クリスティアーノを右SH。そして伊東を右SBに下げる。
31分、FWハモンロペスがミドルシュート。36分には右SB伊東のドリブルから落としをCB中谷が縦パス。伊東が走り込んで、横に流したパスをFWハモンロペスがシュート。しかしCB中澤が身体を張る。マリノスは37分、CF富樫に代えてOH喜田を投入。守りを固める。40分、CB中谷の縦パスに右SB伊東が走り込み、FW武富がつないで左SH大津がシュート。しかし枠を捉えられない。
そして43分、CHキムボギョンのドリブルにOH喜田が身体を寄せてPA前でFKを与えると、このFKを右SHクリスティアーノが直接ねじ込む。ついにレイソルが同点に追い付いた。さらに攻めるレイソル。47分には右SB伊東のクロスにFW武富が胸トラップからミドルシュート。だがGK飯倉がナイスキャッチする。逆に49分、マリノスもカウンターから右SHマルティノスのスルーパスに左SH齋藤が抜け出すが、GK中村がうまく飛び出しクリアした。そしてタイムアップ。1-1。お互い勝ちたいゲームだったが、結果はドローに終わった。
首位アントラーズは前半2点のビハインドをはね返しての逆転勝利。これでレイソルは首位との勝ち点差が8。優勝は大きく遠のいた。それでもACL出場権の3位は死守したい。それはマリノスも同じ。キャプテン齋藤の初ゴールを勝利につなげていきたい。残りは8ゲーム。順位にこだわるゲームが続く。