とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

シービリーブス杯 日本vs.イングランド

 なでしこのアメリカ遠征、シービリーズ杯の第2戦。次の相手はFIFAランク6位のイングランドだ。昨年のW杯では同じグループに入って、0-2で敗戦している。イングランドはその後、準決勝まで進んだ。スペインに完敗した日本はイングランド相手にいい結果を出したい。そこで、スペイン戦で低調だった菅澤、池尻、遠藤を下げて、代わりにFWには田中美南、右SHに籾木、左SBには宮川を起用した。またCBとGKも入れ替えた。三宅と土光が先発。GKには池田が入った。他はスペイン戦と同じメンバー。

 一方、イングランドは若手が多く先発した。布陣は4-1-4-1。イングランド(25歳)をトップに、中盤は右から右SHケリー(22歳)、右IHノブス(27歳)、左IHスタンウェイ(21歳)、左SHヘンプ(19歳)。アンカーは23歳のウォルシュ。DFは経験者で固めた。右SBデイリー(28歳)、左SBストークス(28歳)、CBホートン(31歳)、CBブライト(26歳)。GKローバックも21歳の若手だ。

 開始1分、CB土光のフィードから左SH中島がミドルシュートを放つ。しかしイングランドの3分、CFイングランドのスルーパスに左SHヘンプが走り込み、右SB清水をかわしてシュート。HK池田がファインセーブする。日本は中盤でプレスをかけられ、前に進めなかったスペイン戦の反省からか、DFラインから長いボールで前線を狙う。7分、CB三宅のフィードのクリアをFW田中美南ミドルシュート。10分には右SH籾木の縦パスにCH杉田が走り込み、ミドルシュートを放つ。GKローバックがナイスセーブ。ポストに弾かれた。

 しかし中盤でのパスを狙われる点はスペイン戦と一緒。13分、CH三浦からの横パスを右SHケリーに奪われ、縦パスにCFイングランドがH知り込み、シュート。GK池田が飛び出し、セーブした。日本はDFラインを高く保ち、再三オフサイドを取る。それでも26分には右IHノブスのフィードにCFイングランドが走り込み、横パスを左IHスタンウェイがミドルシュート。これは右SB清水がブロックした。26分、FW田中のミドルシュートはDFがブロック。32分、CFイングランドミドルシュートはGK池田がナイスセーブした。さらに38分、CH杉田の縦パスに走り込んだFW田中美南ミドルシュート。サイドネットにかかる。前半は互角のゲームをしてきた日本だったが、42分、右SB清水が足をひねってピッチ外へ。しばらく4-4-1で戦ったが、45分に左SB遠藤を投入。宮川を右SBに移して対応した。前半はスコアレスで終了。

 後半も同じような展開。3分、右IH籾木のミドルシュートは枠の外。逆に4分、CH杉田のところでCHウォルシュにボールを奪われ、スルーパスにCFイングランドが抜け出してシュート。CB土光がブロックする。日本はなかなかパス回しでイングランドを崩すことができない。14分には、右SHケリーのクロスにCFイングランドがヘディングシュート。GK池田がキャッチする。

 すると15分、イングランドが動く。アンカーのウォルシュを22歳のウィリアムソンに代えると、両SHも右SHパリス(25歳)、左SHダガン(28歳)とW杯経験のある選手に交代する。するとイングランドのプレスが一層強まっていく。日本も21分、FW岩渕に代えて植木を投入。植木は22分、さらに25分とさっそくシュートを放っていく。イングランドは24分、CFイングランドに代えて経験のあるCFホワイト(31歳)、左IHにはスタニフォース(27歳)を投入し、さらに攻勢を強めていく。日本も籾木をトップ下に移し、中島を右SH、植木を左SHに置く4-2-3-1の布陣に変更した。

 30分、左IHスタニフォースのFKのクリアを右IHノブスがミドルシュート。その後もイングランドが長いパスを左右に通し、よく走って攻めていく。32分、日本はCF田中に代えて上野を投入した。イングランドの攻勢を何とか凌いできた日本だったが、38分、CH杉田からのパスを受けたCB三宅に右SHダガンが猛烈なプレス。縦パスを出すが、それを奪われ、そのまま駆け上がって、クロスにCFホワイトがシュート。ついにイングランドが先制点を挙げた。日本も45分、OH籾木のパスから右SH中島がミドルシュートを放つが、GKローバックがキャッチ。そしてタイムアップ。シービリーズ杯第2戦も敗戦で終わった。

 スペイン戦に続いてイングランド戦も、相手の早いプレスの前に、パスが繋げない。そして球際の闘いで負けてしまう。ボールを奪うとイングランドは長いボールで攻め上がっていく。これには両CBとGK池田がよく対応したが、攻めないことには守り切れない。高く、速く、強いヨーロッパの選手に対応ができない。なでしこはもっと華麗に相手をかわして、パスを繋いで攻めていくのではなかったか。これがコンディションの問題ならいいのだが。東京五輪までわずか4ヶ月半。いよいよ心配となるイングランド戦だった。