とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

皇后杯準々決勝 日テレベレーザ対マイナビベガルタ仙台レディース

 昨季からなでしこリーグのTV中継がなくなって、代表のゲームしか観られない。DAZNで放映してほしいが、その予定もないようだ。唯一TVで観られる機会が皇后杯。今季なでしこリーグとリーグ杯で優勝した女王ベレーザベガルタレディースのホーム、ユアテック仙台に乗り込んでの準々決勝を観戦した。ベガルタは宮川をアンカーに籾木と長谷川がIH。右SHに宮澤ひなた、左SH植木。CFはもちろん田中南美だ。対するベガルタは浜田と安本の2トップ。市瀬がケガで欠場のCBには坂井と北原が入った。

 序盤、勢いよくベレーザに対してプレスをかけていくベガルタ。5分にはGK山下のミスパスからFW浜田がCB岩清水に倒されたかと思ったが、PKは取らず。その流れから左SH奈良がミドルシュートを放つが、GK山下がキャッチした。しかし8分、ベレーザは左IH長谷川のクロスをCF田中が落とし、右SH宮澤のスルーパスに右IH籾木が走り込みシュート。するとゲームはすっかりベレーザ・ペースになっていく。13分、ベガルタが左SH奈良のCKにCB北原がヘディングシュート。しかし直後の14分、GK山下のフィードを受けた左SB有吉が縦に送ると、CF田中がポストに入って落とし、右IH籾木が右へ展開。右SH宮澤のクロスに左IH長谷川がシュート。GKからの流れるようなカウンターでベレーザが先制点を挙げた。

 それでもベガルタは気持ちを奮い起こして反撃する。21分、CH樫本のミドルシュートはGK山下がキャッチ。23分には中盤深い位置からのFKにCB北原がヘディングシュートを放つ。しかし次第にベレーザが圧倒。29分、右SB清水の縦パスに右SH宮澤が走り込むと、速い。ラインぎりぎりで残してクロスを送る。CF田中がゴール前に走り込みシュートもDFがブロック。さらにDF3人で囲んでシュートを打たせない。35分には左IH長谷川のプレスを受けた左SB有吉がドリブルでPA内に仕掛け、DFをかわしてシュート。GK齊藤がナイスセーブ。38分、左IH長谷川のクロスに左SH植木がヘディングシュート。43分、左IH長谷川がミドルシュート。前半は長谷川が広範囲に動き回り、右SH宮澤が速さを生かし、左SB有吉もよくボールに絡んでいった。1-0。ベレーザのリードで折り返した。

 後半もベレーザが押し込む。4分、左SH植木がドリブルで仕掛け、クロスに右SH宮澤がボレーシュート。そして5分、CH宮川の縦パスを右SB清水が縦につなぎ、受けたCF田中が右に持ち出してミドルシュート。これが決まる。ベレーザが追加点を挙げた。ベガルタは10分過ぎ、安本と小野の位置を入れ替え、小野と浜田の2トップにする。そして13分、FW浜田の仕掛けをCB岩清水が倒してPA手前でベガルタがFKのチャンスを得た。しかし左SH奈良のFKは壁にはね返された。

 14分、ベガルタの左SH奈良の横パスを左IH長谷川がカット。そのままドリブルで前に運び、最後はCF田中がシュート。だがGK齊藤がナイスセーブ。16分にはFW浜田が積極的にミドルシュートを放っていく。しかし18分、右IH籾木が左IH長谷川のスルーパスに走り込むと、クロスをCF田中がヘディングで折り返し、左IH長谷川が走り込む。GK齊藤やDFがゴール前に密集するが、クリアしようとしたボールがCF田中南美の足に当たってゴールに転がり込んだ。ベレーザ、3点目。

 その後、ベガルタは21分、FW小野に代えて櫨を投入。ベレーザも右SH宮澤に代えてCH三浦。宮川が右IHに上がり、籾木が右SHに移る。すると26分、右IH宮川が左IH長谷川とのワンツーから強烈なミドルシュート。ネットに突き刺さり、ベレーザが4点目を挙げた。直後には左SB有吉に代えて左IH隅田を投入。宮川が左SBに下がり、長谷川は右IHに移る。28分、ベガルタは左SH奈良に代えて佐々木。ベレーザも30分、CF田中を下げて、小林を投入した。

 35分、CF小林のドリブルから左SH植木がミドルシュート。37分、左SH植木のクロスをCF小林が落として、右IH長谷川がミドルシュート。だがGK齊藤がナイスセーブ。40分、CH三浦のミドルシュートもGK齊藤がキャッチした。さらに41分、左IH隅田の縦パスに左SH植木がドリブルで抜け出してシュート。しかしこれもGK齊藤がファインセーブ。直後、右SH籾木のミドルシュートもGK齊藤がセーブした。4点差ながら必死に守ってきたベガルタだったが、45分、右SB清水のヒールパスに右SH籾木が走り込み、クロスに左SH植木がシュート。ベレーザが5点目。さらに45+1分、左IH隅田がドリブルで持ち上がり、左に流してCF小林がシュート。ベレーザ、6点目。そしてタイムアップ。6-0。ベレーザが圧勝して準決勝進出を決めた。

 序盤こそベガルタが積極的にプレスをかけたが、結局、技術で上回るベレーザが余裕でかわして、攻撃を組み立て、ベガルタが疲れた後半には5得点。ベレーザが日本代表を揃えた実力を遺憾なく発揮した。中でも若い宮澤ひなたや三浦、宮川などの若い選手が溌剌とプレーしている姿が印象に残った。若いと言えば長谷川も籾木も清水も十分に若い。それでこれだけのプレーが出来るのはすばらしい。準決勝もレッズレディース戦も楽しみだ。