とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

雨中の大阪ダービー。ガンバに復調の兆し?

 土曜日の大阪ダービーのビデオを見た。結果は先に知っていたが、やはりゲームを通して見るとダイジェストではわからない点も多く、面白い。まず何より、新しい選手が大勢出場している。ガンバではレアンドロと倉田、CBに丹羽。途中交代で岩下と家長。降格圏脱出に向けて必死なんだろうが、先発は遠藤に二川、明神、加地。うーん、ベテランが並ぶ。
 セレッソも清武とキム・ボギョンが移籍して、山口、扇原、杉本が五輪へ。丸橋も累積で欠場。ケンペス、柿谷はいいとして、中盤が枝村とヘベルチボランチは横山とシンプリシオ。左SBに児玉。知らない名前とどこかのチームで見た名前が並ぶ。ブランキーニョモンテディオへ移籍したらしい。
 セレッソは新メンバーがどれだけ溶け込んでいるかと思ったが、まだまだ。前半はガンバ・ペースで進む。8分、倉田がドリブルでヘベルチをかわしてシュート。14分には右SB加地のクロスに二川がヘディングシュート。GKキム・ジンヒョンがナイスセーブするが、はね返りを二川がシュート。GKキム・ジンヒョンがキャッチ。
 次第に雨脚が強くなってくる。選手も集中力を保つのが難しいのか、運動量も落ちてくる。そんな中28分、ケンペスがドリブルでゴールに向かうと、明神が後ろから足を伸ばす。どちらがボールに触ったのかよくわからないが、ゴール前への絶妙のスルーパスとなって枝村が抜け出しシュート。セレッソが初めてのシュートで先制点を挙げた。
 ガンバは33分、遠藤のCKに岩下とケンペスが競って、ボールはゴールへ。シンプリシオがライン上でクリア。セレッソも35分、ヘベルチが柿谷をポストに抜け出しミドルシュートを放つが、前半のシュートは先制点とこれの2本だけ。まだまだ連携には時間がかかりそうだ。ガンバは40分、遠藤のCKにCB丹羽がヘディングシュート。ガンバも運動量が少なく、セットプレーからしかチャンスが作れない。
 後半は1点ビハインドのガンバが積極的に仕掛けていく。だが5分、柿谷のキープから左SB児玉が上がり、クロスに枝村が走り込む。シュート。セレッソ追加点。枝村は中盤のつなぎではほとんど貢献しないのだが、シュートチャンスには前線に上がっている。エスパルス時代から決定力だけが突出する特異な選手。ガンバキラーの異能でセレッソが2点をリードした。
 だが、これで心が折れなかったところがガンバがこれまでと違う点。8分、レアンドロが二川とのワンツーも織り交ぜ、右PA内へ強引にドリブルで前進。シュートがDFに当たってこぼれたところに佐藤が飛び込む。ゴール。ガンバがまず1点を返す。
 雨が再び激しくなってくるが、ガンバは前半と打って変わって、倉田、レアンドロ、藤春が積極的にドリブルで仕掛ける。すると遠藤をはじめとするベテラン陣も呼応する。12分、遠藤が二川とのワンツーからミドルシュート。GKキム・ジンヒョンがファインセーブ。そして17分、右サイド、岩下のクロスに佐藤が抜け出しシュート。ガンバが同点に追い付いた。
 その後もガンバ・ペース。22分、佐藤の落としから遠藤がループシュート。惜しい。29分には二川のスルーパスレアンドロが走り込むが、茂庭がブロック。はね返しをレアンドロが中に戻し二川がシュート。しかし再び茂庭がブロック。33分、柿谷に明神がからんでボールを奪うと、遠藤のスルーパスレアンドロが抜け出してシュート。GKキム・ジンヒョンが好セーブ。
 ガンバは29分、倉田を家長に交代してさらに攻める。家長は独特のテンポで変化をつけるが、回りがやや戸惑った感もあり、守りの意識が高いセレッソにこれ以上は攻められずタイムアップ。雨中の大阪ダービーは2-2のドローで終わった。
 セレッソは五輪トリオが帰ればまた違ったサッカーが見られるだろう。ガンバもこのゲームの後半のように個人の仕掛けとそれに呼応したベテラン勢の動きが噛み合えば、得点数は上がるはず。だが守備はどうか。まだしばらく苦しみそうだが、リーグ前半よりは好転している。降格を免れるかどうかはアルディージャアルビレックス次第。次節はアウェイでグランパス戦。グランパスも絶不調だが、さてどんなゲームになるか。いやグランパスに勝ってもらわなければ困るのだが・・・。