とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

五輪と欧州リーグ開幕の間に、ちょっと足慣らし? 第4のCBは伊野波?水本?

 五輪なでしこ銀の興奮も冷めやらぬ中、欧州リーグも今週末プレミア、来週にはブンデスリーガセリエAも開幕するという時期に行われたテストマッチ。日本代表としては来月11日のイラク戦に向けて、今野・栗原に代わるCBの選定が最大の目的。まずは伊野波が先発した。
 ベネズエラはFWフェドールや右MHゴンサレスの攻撃陣が積極的。6分にはフェドールがドリブルで伊野波を抜いて切り返しからシュートを放つ。GK川島がナイスセーブ。しかし連携という点では日本が勝る。8分には遠藤がミドルシュート。そして14分、本田が起点となって駒野のクロスに遠藤がシュート。早々と先制ゴールを決める。
 その後も日本が圧倒するが、なかなかゴールが決まらない。21分、遠藤の縦パスを岡崎が落とし、本田がシュート。しかしGKエルナンデスがナイスセーブで弾き、ポストに当たる。33分、香川のドリブルから岡崎が切り返してのミドルシュート。36分、前田のポストから岡崎の縦パスに本田がドリブルで運び、最後は香川がシュート。DFがブロック。39分、本田がドリブルで切れ込み、前田とのワンツーからシュート。直後には吉田のナイスカットも見られたが、伊野波は無難なプレーに終始。6分のプレーで慎重になってしまったかもしれない。パスミスもあってやや物足りない内容だった。
 そこで後半は頭から水本に交代。2分、ゴンサレスのスルーパスが水本の股を抜いてマリオ・ロンドンがシュート。吉田がブロック。その後も5分、フェドールのドリブルからクロスに左SHセイハスがシュート。ここは水本がブロック。13分、左SBシチェロの絶妙のクロスがゴール前に入るが、わずかにフェドールに届かない。後半の立ち上がり、ベネズエラが攻勢をかけるが、日本は吉田を中心に落ち着いて対応した。水本も積極的な守備ができていたように思う。
 その後は日本も押し戻す。13分、岡崎の縦パスを香川が落とし、前田がシュート。15分、長友のドリブルからクロスに香川がヘディングシュート。しかしわずかにバーの上。すると17分、香川のところでボールを奪われ、カウンターからマリオ・ロンドンに代わったFWマルチネスがドリブルで上がり、クロスにフェドールが走り込む。いったんはうまく合わなかったが反転してヒールで流し込む。この辺りのゴールへの執念がいかにも南米のチームらしい。仕方ないし、こういう失点はいつもありうる。
 その後日本が反撃。19分、香川の縦パスから本田がシュート。GKエルナンデスがナイスセーブ。20分、長友のスルーパスに香川が走り込み、前田を狙ったクロス。GKがブロックしたところを本田がボレーシュート。23分、香川の縦パスを本田がキープ。戻しを長友がミドルシュート。GKエルナンデスがファインセーブ。はね返りが岡崎の足に当たるが、横に逸れ、前田が追いかけるがシュートはゴールならず。24分、長友のクロスに香川がヘディングシュート。GKキャッチ。
 なかなかゴールにならない。29分には前田と岡崎に代えて中村憲剛と藤本を投入。本田をワントップに上げる。30分、駒野のクロスに香川がフリーでシュート。しかしふかしてバーに当ててしまう。39分には憲剛の縦パスから藤本がループシュートを見せるがGKがキャッチした。
 本田をトップに上げるもトップ下は憲剛。香川のトップ下はこのチームでは見ることができない。解説の金田さんが遠藤に代えて宮市を投入すべきって話したけれど、結局それもかなえられず。その点では物足りないが、あくまでザッケローニは本田中心のチーム作りをめざしているようだ。香川も右SHで本田に合わせるプレーに終始。まだアジア予選の段階ではそれでもOKなのだろう。
 第4のCB争いは水本がいいプレーを見せたが、ザッケローニ的にはSBもできる伊野波が第1選択肢なのだろう。不可ではないけど満足もしない。次のUAE戦でどんな起用をするのか。それもまた楽しみだ。