とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ヤングなでしこへの期待

 フジテレビが女子U-20の練習試合をお盆のゴールデンタイムに放送するとはどういう意図か。もちろん週末から始まる女子U-20ワールドカップの前宣伝ということもあっただろうが、どれだけの視聴率があったのだろう。さすがに私も並行して見ていた裏番組の五輪特番の方が次第に視聴時間が長くなり、途中からは「後で録画で見よう」ということになった。
 で、ヤングなでしこだが、巧い! 対戦したカナダがパワーで押してくるチームだったこともあるが、技術が格段に抜けている。しかも足元の技術だけではなくシュートもいい。いい弾道のミドルシュートがゴールにきっちり飛んでいく。五輪では岩渕の惜しいミドルシュートがあったが、この年代の選手たちは積極的にミドルシュートを打っていくところがいい。前半8分の田中美南、11分の横山のロングシュート。そして20分の先制弾も横山が左45度から決めた。横山はさらに後半12分と41分にもミドルシュート。積極的なシュートだけでなく、仕掛けの部分でも積極的なプレーぶりが光っていた。
 また、猶本がいい。16分には猶本の中央突破から田中陽子とのワンツーで抜け出し、田中美南に渡る。後半15分には自らミドルシュート。後半20分にも同じように横山をポストに中央突破のシーンがあったが、もちろん攻撃だけでなく、猶本がいると守備が落ち着く。ボランチと言えば、藤田もいいプレーを見せていた。猶本に比べるとより攻撃的に前へ出ていく。前半36分、田中陽子のポストから藤田がミドルシュート。これはGKダンジェロのナイスセーブに阻まれたが、いい形。
 このチームの攻撃の中心は田中陽子。後半40分のゴールシーンは田中陽子のFKに浜田が競って、オウンゴールが入ったものだったし、前半17分の道上に合わせたFK。さらに25分のCKも道上に合わせている。前半43分には自らドリブルで上がってのミドルシュート。後半21分、田中美南のシュートのこぼれ球をミドルシュート。GKのファインセーブに阻まれた。
 守備はカウンターから2失点。1点目は途中交代の木下が寄せきれず、2点目は16歳の土光がカナダのFWリチャードソンに当たり負けしてしまった。村松は落ち着いたプレーを見せていただけに、本番ではどういうメンバーで来るのか。熊谷のような身体も技術もあるCBが欲しいところだ。
 ゲームは日本が圧倒的にパスを回して攻めて2得点。しかし藤田を柴田に代えて、田中陽子ボランチに移した後半はやや攻撃が単調になり、最後は2失点して追い付かれた。パワーで負けたのはなでしこと同じ。W杯で世界の強豪と当たれるのは本当に楽しみだし、いい経験になる。
 それにしても楢本、田中陽子田中美南といった辺りはかなり美形だし、ベンチには仲野歩夢が控え、故障で出られないが京川舞も可愛い。そう言えば、五輪番組に出ていた岩渕を見て、天然なところも含めて「可愛い」と妻がつぶやいた。
 五輪で銀メダルを取ったとは言え、なでしこは美形度では銅メダルの女子バレーに比べればやや落ちる。バレーの選手の場合、背が高過ぎるのが難ではあるが、木村沙織にしろ、加納にしろ、栗原恵(は五輪メンバーから外れたが)にしろ、美形だ。スタイルもいい。それに比べると、なでしこでは鮫島と川澄くらいか。解説の大竹七生が受けているのは愛嬌というか論外という感じだし。
 ということで、多分、フジテレビはヤングなでしこの美形度の将来性に賭けたのではないか。万一サッカーでうまくいかなくてもフジテレビで雇ってあげるよとか何とか。さりげなく仲野歩夢の紹介を入れるあたり、明らかにそういう計算をしている。U-20ワールドカップが終了した後のマスコミのフィーバー振りが今から心配だ。