とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ブラジルはメキシコが苦手? それともやっぱり絶不調? 高いレベルの攻防は楽しかったが、ブラジル大丈夫?と思わざるを得なかった。

 初戦勝利してお互いドローでもいい試合。それでも次の相手を考えると、メキシコの方が勝ち点がほしいゲームだったはず。でもブラジルも満員の自国サポーターの前で無様なゲームはできないという気負いがあったのかもしれない。お互い球際の激しい攻防でゲームは始まった。
 序盤、メキシコが攻勢をかけたが、ブラジルもすぐに押し返し、前半は互角の闘いが続いた。中でも、ネイマールドスサントスという10番同士の厳しいマッチアップが何度も見られた。メキシコの初シュートは24分、FWのペラルタとドスサントスで落としたボールを右SHエレラがシュート。一方、ブラジルも26分、右SBダニウエ・アウベスのクロスに左SHネイマールがヘディングシュート。GKオチョアがファインセーブを見せる。
 メキシコのフォーメーションが面白い。4バックの真ん中にリベロマルケスが座る隊形。マルケスはDFラインにこだわらず前に出てボールホルダーにチャージをかけ、最終ラインを越えて飛び出す相手もフォローする。そして思い切った攻撃参加。メキシコのサッカーは35歳のベテラン・マルケスがリードする。
 35分、ネイマールのCKにCFフレッジがヘディングシュート。GKオチョアがキャッチする。メキシコも41分、左SHグアルダードからのクロスのクリアを左SBラジョンが落とし、CHバスケスミドルシュート。メキシコが互角に渡り合う。44分、ネイマールのFKをCBチアゴ・シルバが胸トラップで落とし、CHパウリーニョがシュート。だがGKオチョアがナイスセーブを見せる。前半は0-0で終わった。
 思うように攻められないブラジルは、後半頭から右SHラミレスに代えてベルナルジを投入する。すると3分、右SBアウベスのフィードに右SHベルナルジが抜け出しクロス。だがOHネイマールの前でCHロドリゲスがクリア。その後はメキシコが攻勢をかける。9分、CHバスケスミドルシュートはわずかにバーの上。11分、FWドスサントスがドリブルで中に切れ込みシュート。さらに12分、右SHエレラが切り返しからミドルシュート。これもわずかにバーの上。15分には左SHグアルダードがミドルシュートを放つ。
 守っては早い寄せであっという間にブラジルの選手を囲んでボールを奪い、カウンター気味に仕掛けていく。ブラジルがじりじりと下がって守りに入る。優勝を狙うチームがこんなんで大丈夫なの? 個人のがんばりは見えるが、連携という点ではまったく物足りない。18分、ネイマールのFKも枠を外す。なかなかゴール前までボールを運べないブラジルは23分、CFフレッジに代えて長身のジョーを投入。放り込みからのゴールを狙うのか。24分、左SHベルナルジのクロスをOHネイマールが胸トラップからシュート。だがまたもGKオチョアがファインセーブを見せた。
 メキシコは29分、FWペラルタに代えてエルナンデス。さらに31分には右SHエレナに代えてファビアンを投入する。同じく31分、左SHベルナルジのスルーパスにCFジョーが抜け出すが、シュートは枠を外した。39分にはメキシコがFWドスサントスに代えてヒメネス。ブラジルも右SHオスカルに代えてウィリアンを投入する。
 41分、ネイマールのFKにCBチアゴ・シルバがドンピシャ・ヘッド。だがまたもGKオチョアが立ちはだかる。スーパーセーブ。メキシコも45分、ショートCKから左SHグアルダードがミドルシュート。これもわずかにバーの上に外れる。逆にアディショナルタイム1分、FWヒメネスがシュート。これはGKジュリオ・セザールがファインセーブで弾き出した。結局このままタイムアップ。五輪決勝戦の再現となった対戦はスコアレスドローで終わった。
 メキシコのプレスと攻守の切り替え、人数をかけた守備はよかったが、それ以上にブラジルが心配だ。厳しいプレスに思うようにパスが回らない。個人技もなかなかシュートが決まらなければ、次第にその勢いが落ちていった。GKオチョアの攻守ばかりが強調されるが、実際はメキシコが前線から始まる守備がすばらしい。メキシコの動きの良さが目立ったゲームだった。ブラジル、大丈夫かな。