とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

レオネッサ対シャルムを観る。レオネッサは3-4-3で甦るか?

 INAC神戸レオネッサ吉備国際大学charmeのゲームを観る。レオネッサはここまで6位と低迷。チ・ソヨンや川澄など主力が移籍した影響が大きいが、活躍が期待された京川や仲田、増矢、伊藤らの若手とCF高瀬がフィットしないのも原因の一つ。と前田監督が考えたかどうか、このゲームでは初めて3-4-3の布陣を取ってきた。もっともフォーメーションよりも、先に挙げた若手をベンチに置き、シャドーストライカーに南山と中島を起用した点が目を惹いた。オーストラリア代表のポーキンホーンが右CBに入ったこともこの布陣を取ることができた理由の一つだとも思われる。
 それで開始早々の5分、右WB野口のクロスにCF高瀬がヘディングシュート。レオネッサが先制点を挙げる。シャルムは大学のチームなので若い選手が多い。シャルムも前節から大幅に選手を入れ替えたということだが、初めて観るので比較ができない。CH吉武がゲームを作るチームのようだ。7分、その吉武から右に展開、右SH西川からクロスが入るが、FW高橋が届かない。直後には右SH中島からボールを奪った左SB江口が積極的にミドルシュートを放つ。
 レオネッサは13分左WB渡辺、15分CF高瀬とドリブルで積極的に仕掛けていく。中盤でゲームを作るよりも早くゴール前に入っていく姿勢が好感を持てる。17分、シャルムもGKからのフィードをFW高橋が落とし、CH吉武のスルーパスにFW足立が抜け出しシュート。左サイドに左SH倉員が走っていたのに見えなかったか。体力的に一杯一杯で余裕がない感じ。シャルムの実力はこの程度か。
 20分、CB三宅のフィードをCF高瀬が落とし、左SH南山が右に展開。右WB野口のクロスにCH磯金がシュート。バーを叩く。そして27分、GKからのフィードのボールをつなぎ、CF高瀬の落としからSS南山がドリブルでPA内に侵入すると、シャルムのCB村松が倒してしまう。PKを高瀬が決めてレオネッサが2-0とリードを広げた。
 32分にもCH澤のフィードを受けたCF高瀬が胸トラップからボレーシュート。高瀬はこのシステムの方がずっとやりやすそうだ。前半はレオネッサ2点のリードで終わる。
 後半最初からSH倉員とFW足立に代えて右SH田島、左SH永野を投入。西川をFWに上げる。すると1分、さっそくFW西川がミドルシュート。だがレオネッサはCH澤が大きな展開のパスを入れてゲームを作る。5分、CH澤が右に大きく展開し、右WB野口がクロスを入れるが、CF高瀬が届かない。そして6分、CH澤のフィードのクリアを左SH南山が拾い、CF高瀬の落としからシュート。レオネッサが3点目を挙げる。
 さらに11分、左SH南山のスルーパスにCF高瀬がドリブルで抜け出してシュート。ポストを叩く。シャルムも13分、CH澤にCH岡がチェック、こぼれ球をFW西川が拾うと、GK海堀が飛び出してガラ空きのゴールに向ってロングシュート。だが残念ながらバーを叩いてゴールに入らない。逆にレオネッサは19分、中島のFKをGK藤田とCBポーキンホーンが競ったこぼれ球がFW西川に当たってゴールに入る。オウンゴールで4点目。
 その後、レオネッサは19分、CF高瀬に代えて京川、33分には左SH南山に代えて伊藤と若手を投入。35分には右SH中島のミドルシュートをGK藤田がセーブしたこぼれ球を右WB野口が落とし、左SH伊藤がシュート。5点目。さらにアディショナルタイムには左SH伊藤が左サイドを突破してクロスにCF京川がシュート。6点目を挙げてレオネッサが圧勝した。
 後半にはシャルムの若い選手たちはスタミナ切れ。ほとんど守備に追われて、レベルの差を露呈してしまった。しかし、まだまだ彼女たちは若いし、ここでしっかり経験を積み、実力を蓄え、卒業後の活躍を期待したい。特に西川や吉武はチームが違えばもっと活躍できるかもしれない。
 W杯中も週イチで開催されてきたなでしこリーグを久し振りに見たが、あまり順位なども変わっていなかった。レッズレディーズが首位で湯郷ベルベレーザが追う展開。この勝利でレオネッサも得失点差で4位に上がったが、7位ジェフまで同じ勝ち点で並ぶ大混戦だ。残り4節、上位6チームで戦うエキサイティングシリーズに向けて、いよいよ厳しいゲームが続く。