とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ海外組がさすがの実力を見せる。CB熊谷に引っ張られ、CB川村も代表初ゴールを決める。

 今週は来年のW杯開催地カナダへ遠征しているなでしこジャパン。カナダ代表とのゲーム第1戦は3-0と快勝した。ロンドン五輪以来、久し振りに海外組でベストメンバーがそろった。大儀見をトップに大野がFWで並び、川澄と安藤が左右に開く。なでしこの心臓部、宮間と阪口は国内組だが、左右のSBは鮫島と近賀。ともに膝の故障を乗り越え、二人が同時に先発するのはいつ以来か。そしてCBは熊谷と川村。一つ下の熊谷が川村をリードする。GKは187cm、男子の川島よりも高い山根がゴールを守る。
 序盤から日本が積極的にプレスをかけてカナダを圧倒する。5分、右SB近賀の縦パスを右SH川澄が中に送り、FW大儀見が左に流して、FW大野がシュート。9分には右SH川澄がミドルシュート。そしてその直後、CBモスカートに左SH安藤がプレスをかけてボールを奪い、そのままドリブル。中に送ると、FW大野がさらに右に流してFW大儀見がシュート。幸先よく日本が先制点を挙げた。
 その後も日本が高いプレス、高いラインでカナダを押し込んでいく。22分にはCH阪口が中盤でMFシュミットにボールを奪われるが、すぐに川澄、宮間、そして鮫島、熊谷のDF陣で囲み、奪い返す。すばらしい。
 カナダは守備を固め、ショートカウンターから長いボールを使って攻めてくる。26分、FWシンクレアポストプレーから右に展開。右SBウィルキンソンの長いクロスにFWタンクレディがヘディングシュート。枠を外す。33分、MFシュミットがスルスルと中盤を上がると、右に流してMFマセソンがシュート。この場面では中盤がルーズになってしまったが、日本の守備がいい。
 34分、左SH安藤がドリブルで駆け上がり、クロスのはね返りをミドルシュート。44分、左SB鮫島の縦パスをCF大儀見が受けて、左SH安藤の落としからCH宮間が左に展開。安藤のクロスに鮫島がシュート。久し振りに鮫島らしい躍動感あるプレーを見せていた。
 カナダもアディショナルタイム1分、左SBチャップマンのフィードにFWシンクレアが抜け出すを、CB川村をかわしてシュート。GK山根が弾き返すと、こぼれ球にFWタンクレディがシュートの体勢。だがCB熊谷が詰め寄って打たせない。ゲームを通し、熊谷は積極的に前に飛び出しては攻撃の芽を摘んでいく。身体を張る。前半はこのまま終了した。
 後半はカナダが積極的に攻めてきた。9分、FWベーレーンガーがミドルシュート。さらに9分、左SBチャップマンのフィードにFWシンクレアが走り込み、クロス。左SB鮫島がブロックするも、そのボールをCHシュミットがシュート。枠を外す。12分にはFWシンクレアが抜け出そうとするが、CB熊谷が鋭い出足で身体を張る。他にもCB熊谷がラインを崩して積極的に前に出て、ボールホルダーを早めにつぶしに行く場面が目立つ。
 カナダは17分、右SBイエッカ、FWにレオンを投入。21分、日本はFW大儀見が左に開くと、左SB鮫島がドリブルで上がって、クロスをFW安藤が落として大儀見がシュート。GKマクラウドのファインセーブに弾かれたが、ナイスシュートが飛んだ。24分にはFW大野らしいポストプレーから左サイドをFW安藤が抜け出しシュート。これもGKマクラウドがファインセーブ。
 そして25分、ショートCKから大野の戻しを宮間がクロス。CB川村が競り勝ってヘディングシュート。代表初ゴールを決めた。日本はその後、左SB鮫島に代えて有吉を投入。カナダもCBズシー、そしてOHに16歳フレミングを投入する。
 28分、DFからのフィードにFWシンクレアが抜け出しかけるが、CB熊谷が自由にさせず、最後は川村とともにクリアする。直後、右SBイエッカのクロスにFWシンクレアがヘディングシュートするも枠の外。
 そして35分、FW大野がポストプレーから縦に流して左SB有吉が上がると、クロスに右SH川澄がシュート。ダメ押しの3点目を挙げた。ニアで大儀見がDFを惹きつけたのも効いた。38分にはFWレオンのシュートにCB熊谷が身体を張ったブロック。そして44分、FW大野の中へのドリブルから右SH川澄がミドルシュート。ポストを叩く。
 後半、ケガ人の発生などでアディショナルタイムが長く、最後、2分ほど残して放送が先に終わってしまったが、残りも無事に時間を使ったようだ。3-0で日本がカナダに勝利した。
 久し振りの海外組を中心としたパフォーマンスはすばらしかった。さすがお互いよく熟知している者同士。カナダ以上に易々と連携が取れて、きれいにパスがつながり、ダイナミックな攻撃を展開した。さすが、なでしこ。3日後の2試合目はどんなメンバーで臨むのかな。宇津木と阪口など、さらなる連携力アップを期待したい。