とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Jリーグ 第13節 山雅対マリノス

 このところ3連勝で5位まで上がってきたマリノスを山雅がホームに迎える。松田直樹を介して結ばれる両チームが初めてJ1の舞台で戦う。もちろん右WBには田中隼磨が先発。最近好調の若手、前田直輝。おっ、こちらも直樹だと思ったら、「直輝」だった。このゲーム、輝くことができるかと期待したが、まだまだ。結局途中で交代してしまった。
 マリノス三門をトップ下に置いてから好調だ。CFアデミウソンと周りの選手との連携も次第に形になってきた。序盤からマリノスが圧倒する。6分、山雅の右WB田中がミドルシュート。しかしこの後マリノスに押し込まれる。そして8分、左SB下平のクロスをCFアデミウソンが落とし、右SH藤本とDFが交錯したこぼれ球をOH三門が拾ってアデミウソンにパス。いったん三門に戻してルーズに上がったボールをアデミウソンがダイレクト・ボレー。これがネットに突き刺さりマリノスが先制点を挙げる。
 山雅は守備から前線のオビナへロングボールを放り込み、そこから攻める形。17分、CB酒井のフィードをCFオビナとDFが競って、こぼれたボールを右IH岩上が左サイドに長いパス。オビナが走り込み、DFをかわしてPA内に走り込むと、飛び出したGK飯倉の手前でダイビング。シミュレーションを取られてイエローカードをもらう。
 逆にマリノスのプレスは速い。18分、中盤のプレスから左SH齋藤が中へドリブル。ミドルシュートを放つがGK村山がナイスセーブ。20分、CFアデミウソンがドリブルから左SH齋藤とワンツー。DFともつれてこぼれたボールにCH中町がシュート。枠を外す。しかしマリノスのパスがポンポンとつながる。時折混ぜる齋藤のドリブルに山雅の選手が翻弄される。24分にはCFアデミウソンの縦パスから左SH齋藤をポストにアデミウソンがシュート。バーを叩く。山雅も26分、右IH岩上がミドルシュート。これが2本目のシュート。27分にはCFオビナの落としから左IH前田がドリブル。シュートを放つがGK飯倉がセーブした。
 そして31分、左サイドから左SH齋藤がドリブル。ゴール正面までボールを運んでシュートにCH岩間がブロック。しかしこぼれたボールにまでは足が届かない。CH中町がミドルシュートを決めてマリノスが突き放した。その後もマリノスが攻勢。前半は2-0。マリノス・リードで終えた。
 後半になっても山雅はしっかり守って、ロングボールでCFオビナを狙う戦い方。しかしファビオと中澤で守るCBを崩す兆しは見えない。逆にマリノスのプレスは速く厳しい。4分、CH中町が故障でOH兵藤を投入し、三門ボランチに下げるが、前からの速いプレスは変わらない。7分、CFアデミウソンのクロスから左SH齋藤がシュート。これで得たCKを藤本が直接ゴールを狙う。GK村山がかろうじて掻き出す。12分には山雅のCH喜山に左SH齋藤がプレスをかけてボールを奪うと、そのままドリブルからシュート。サイドネットに外すが、齋藤が元気だ。齋藤は昨年まで丸顔でぽっちゃりした印象があったが、今シーズンは削げ落としたように引き締まり、身体も絞れている。そのためかよく動き、そして運動量が衰えない。
 山雅は20分、左IH前田が単騎ドリブルからミドルシュート。GK飯倉が正面でキャッチ。山雅は21分、前田と岩沼に代えて、左WB石原と左IH阿部を投入する。しかしマリノスの攻めの姿勢は衰えない。37分にはCH喜山に代えて左WB鐡戸を投入。石原を右IHに上げて岩上をボランチに下げて攻撃力を高める。40分には左WB鐡戸のクロスに左IH阿部がヘディングシュート。しかし枠を捉えられない。逆に45分、FKから前線にフィードされたボールをDFがはね返すと、CFアデミウソンが落とし、OH藤本がダイレクト・ボレー。これが見事に決まり、ダメ押し点。そしてこのままタイムアップ。3-0。マリノスが完勝した。
 強い。これで4位に浮上。アデミウソンが機能し、齋藤が仕掛け、三門の運動量が生きている。攻撃力のあるマリノスを久しぶりに見る。これで俊輔が戻ってきたらどうなることか。いや、俊輔がいなくても十分Jリーグで戦える。久しぶりに強いマリノスが戻ってきた。