とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校女子サッカー決勝 大商学園対十文字

 昨年、決勝を戦った藤枝順心神村学園を破って初めて決勝まで進出した大商学園。対する十文字も何と初めての決勝進出だそう。こちらはちょっと意外だったが、どちらが勝利しても初優勝となるゲーム。だがチームの特徴はかなり違う。大商学園ベレーザ加入が内定しているGK西村を中心にしっかり守ってカウンターを狙う。対する十文字は高い技術力でパスを回して攻めていく。

 序盤からお互い厳しいプレッシング。10分、十文字のCH源間が思い切ったミドルシュートを狙う。11分には左SB豊原のアーリークロスに右SH松本が走り込み、ヘディングシュートを放つ。次第に十文字のパスが繋がり出すが、大商学園のプレスは厳しい。19分には十文字のOH村上が中盤の底まで下がって、前線へ長いフィード。右SH松本が走り込みシュートを放つ。

 右SH松本は22分にもセンターサークル付近からドリブルを開始してゴール前に迫る。最後はDFにクリアされたが、速いだけでなく、積極的に仕掛ける姿勢がすばらしい。29分、CF中原の落としからCH鈴木がミドルシュート。38分にはそのCH鈴木のフィードにまた右SH松本が走り込む。オフサイドになったが、ギリギリで走り込んだ。そして45分、CB井上のフィードをOH村上が落とし、左SH蔵田がドリブル。DFを数人抜いて仕掛ける。十文字の両SHはどちらも速く、テクニックもあり、積極的だ。しかしゴールは挙げられず。大商学園はGK西村が落ち着いている。DF陣をしっかり統率し、前半はスコアレスで折り返した。

 後半1分、右SH松本が再び仕掛ける。長躯ドリブルでゴール前まで迫ると、2分にはパスカットからシュート。わずかに左に外す。大商学園も4分、OH久保田がパスカットからドリブル、ミドルシュートを放つ。お互い厳しいプレスは変わらない。なかなかゴールが挙げられない。11分、右SH松本から左に流すと、CH源間がスルー。CH鈴木がミドルシュートを狙うが、わずかに右に外れる。そして16分、CH源間の縦パスを受けたOH村上が長い距離から思い切ったミドルシュート。これがゴール左隅に吸い込まれ、ついに十文字が先制点を挙げた。

 その後も勢いに乗って攻める十文字。17分、CH源間が右に流し、右SH松本の落としから源間がミドルシュート。19分、右SH松本のクロスを左SH蔵田が落とし、CH源間がミドルシュート。しかしその後は大商学園が必死に反撃をする。28分、CH矢野のフィードにOH久保田が抜け出してシュートを打つが、これはオフサイド。十文字も38分、CH鈴木がミドルシュート。41分には、鈴木のCKからOH村上がヘディングシュート。GK西村がナイスセーブではね返す。

 大商学園も42分、左SH常田麻友の縦パスに双子の姉妹、菜那が走り込み、クロスにOH久保田が飛び込む。だがGK川端がセーブ。十文字の守備もしっかりしていて、なかなかシュートが打てない。逆に42分、左SH蔵田がドリブルから切り返してミドルシュート。45分にもCH源間のミドルシュートがバーを叩く。そしてタイムアップ。十文字が大商学園を攻守に圧倒して、初優勝を挙げた。

 右SH松本のスピード、OH村上の運動量、両CH源間と鈴木はテクニックもあるし、視野も広い。十文字はチームとしてもすごくまとまっていた。優勝に値するチームだったと思う。おめでとう、十文字高校