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とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

退職記念旅行は、東北でよかった(その4)

 「退職記念旅行は、東北でよかった(その3)」から続く。

 首もスッキリして、さあ次に目指すは秋田だ。村上を出て日本海に沿って北上する。「笹川流れ」は村上市から北へ延びる奇岩などが続く海岸線だが、車を停めるところが少なくあっという間に通り過ぎる。途中、「日本国」という案内があったが、後で調べると、そういう名前の山だった。そして山形県に突入。少し疲れて、道の駅あつみで休憩する。コーヒーを飲み、藻塩などを購入。それから日本海東北道に入って30分、鶴岡市街に入っていく。

 まず向かったのは鶴ヶ岡城址公園。でもうまく駐車場が見つからず、ぐるっと回って致道博物館に入ることにした。ここは旧西田川郡役所や旧鶴岡警察署庁舎などが移築されており、博物館になっている。ただし、旧鶴岡警察署庁舎は工事中。他に、旧庄内藩主御隠殿、旧渋谷家住宅(屋根の形が面白い)、そして酒井氏庭園など。庄内藩主は酒井忠次の三代忠勝が移封されてから200年以上にわたり酒井家が収めていた。それから藩校「致道館」へ。その手前にある現代的な建物は鶴岡アートフォーラム。設計は山形の東北芸術工科大学名誉教授の小沢明だ。ちょうどダリ展をやっていて、大きな垂れ幕が建物の無機質な外観とよく似合っている。そして「致道館」は庄内藩の藩校。広い講堂には学校らしい質実剛健さが感じられた。

 さらに城址公園の東を上がっていくと、旧風間家住宅「丙申堂」がある。あまり期待せずに入館料400円を払うと、これが入ってよかった。ガイドのおじさんが懇切丁寧に説明してくれる。風間家は18世紀に商人として村上から鶴岡に移住して以来、藩の御用商人として財を成し、大正になってからは現在の荘内銀行につながる風間銀行を設立している。「丙申堂」は明治29年丙申の年に建てられた住居兼事務所で、映画「蝉しぐれ」の撮影が行われた小座敷、長い1本物の杉材が使われている「通り」、そして約60畳と広い「板の間」は小屋裏の梁が下部は洋風のトラス構造、上部は和式の小屋組みとなっている。また2階に上がると屋根が見えるが、これが「杉板葺きの石置き屋根」。これはめずらしい。最後にビデオを観て見学は終わるが、ガイドのおじさんが謙虚でありながら詳しく説明してくれる。鶴岡といえば内田樹の故郷だなと思う。何となく顔の造りが内田樹に似ているような気がする。もっとも内田樹のお兄さんは昨年夏に亡くなっている。

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 同じ入館料で少し歩いて風間家旧別邸「無量光苑 釈迦堂」へ行く。そこへ案内する女性も親切。クルマのナンバープレートを見て、「小牧といえば小牧長久手の戦い。鶴岡の殿様、酒井家は三河から来た」と話をした。「釈迦堂」は名前から寺院かと思ったら、九代目当主が石仏釈迦像を床の間に安置したことから命名。来賓接待用の別邸だ。建物もすばらしいが、お庭も見事。桜はやや遅かったが、八重のサザンカが咲いていた。

 お腹が減った。予定ではボリューム満点の定食屋「みどり食堂」へ行く予定だったが、何とお休み。それで仕方なく、また致道博物館まで戻って、駐車場前のカフェ「Zupperia 庄内藩 しるけっちゃーの」で食事。孟宗汁セットと季節の小鉢が付いたランチセット。いずれも大ぶりな汁物がついて、これがうまい。みどり食堂が閉まっていて大成功だったかもしれない。

 それから酒田の山居倉庫へ向かう。30分位。川運で集めたコメを運び出す米穀倉庫で、今も現役。川に沿った東側は三角の白い妻面を見せる倉庫棟とその手前に庇がきれいに延びている。裏側になる西側は、ケヤキ並木に黒い縦板張りの外壁が続き、すばらしい景観を見せている。しばし買い物をしてから、北の端まで歩いて「庄内米歴史資料館」に入る。おしんのロケのことが説明されているかと思ったが、ポスターが貼ってあるくらいで特段の説明はない。残念。入館と引き換えにバケツ稲づくりセットをもらった。

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 4時前に山居倉庫を出て、北へ向かう。まだ先は長い。正面に鳥海山がきれいだ。途中、象潟の道の駅「ねむの丘」で休憩。さらに北上。途中から日本海東北道に乗って秋田市街に入る。この日は遅くなるだろうと思ったのでビジネスホテル「ホテルパークシティ秋田川反」を予約。二人で10400円は安かった。

 まずは千秋公園の桜まつりに行こうと思ったが、けっこう遠くて、でも暗くて、小雨模様だったこともあり途中で挫折。ホテルでもらった割引券を持って郷土料理の店「秋田杉」に入る。カウンターと小座敷が4テーブルだけのこじんまりした店で、太ったおじさんが黙々と調理している。秋田まるごとセットを頼み、追加でしょっつる鍋を一つ。丁寧に作られた料理は、特にきりたんぽ鍋としょっつる鍋がおいしかった。二人で9000円弱はまあ仕方がないだろう。