とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第9節 川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ

 開幕当初は快調なスタートを切ったフロンターレだったが、このところは4試合勝ちなし。順位も7位まで交代した。前節はベガルタスコアレスドロー。そろそろ勝利がほしい。対するアントラーズも前節ようやくグランパスに勝利して連敗を止めたところ。昨シーズン最終節で逆転されて優勝が叶わなかった、その屈辱を返したい。アントラーズは前節と全く同じ先発メンバー。だが、ペドロ・ジュニオールを始め、とにかくケガ人が多い。一方のフロンターレも小林と大島が負傷で出場できず。ボランチには新人の守田。ワントップには知念を起用した。

 序盤からフロンターレが積極的に攻めていく。2分、右SBエウシーニョのクロスをOH中村憲剛がスルー。CH守田がつないで、左SH阿部がミドルシュートを放つ。そして5分、CB谷口の長い縦パスに右SH家長が抜け出してクロスを入れると、CF知念の手前でCH三竿がスライディング。ボールは三竿の足に当たってゴールに飛び込んだ。オウンゴールフロンターレが先制点を挙げた。

 その後も攻めるフロンターレ。7分には右SBエウシーニョの縦パスをまたもOH中村憲剛がスルー。CF知念が受けてシュートを放つ。GKクォンスンテがナイスセーブ。それにしても中村憲剛はよく見えている。14分にはCHエドゥアルド・ネットから左に流して、左SB車屋がシュート。DFに当たってコースが変わったボールにGKクォンスンテがよく反応してファインセーブ。15分、右SH家長がミドルシュート。20分、左SH阿部の縦パスを右SH家長が落とし、CF知念がミドルシュート。流れるような攻撃を見せる。

 しかしフロンターレがチャンスを逃すと、少しずつアントラーズがペースを取り戻していく。27分、CH小笠原のFKにCB植田がヘディングシュート。41分、CB植田のフィードを左SB小田がヘディングで中へ落とすと、左SH土居が走り込んで、クロスにFW鈴木が飛び込む。が手前でCB谷口がクリア。続くCH小笠原のCKにCB植田がヘディングシュート。しかし枠を捉えられない。アディショナルタイム47分にもFW金崎のクロスがゴール前に入り、FW鈴木が走り込むが、DFがクリアした。前半は1-0で折り返した。

 前半終盤に盛り返したアントラーズの反撃が楽しみな後半だったが、2分、CHエドゥアルド・ネットが起点となり、CF知念が落とし、CH守田がつなぎ、左SH阿部のスルーパスに走り込んだのはCHエドゥアルド・ネット。切り返してゴールに流し込み、フロンターレが追加点を挙げた。しかしその後もアントラーズは球際厳しくプレスをかけていく。10分、FW金崎がミドルシュート。12分にはCH小笠原に代えて永木を投入する。すると14分、CH永木のFKにCB植田がヘディングシュート。アントラーズは2点ビハインドながら、鈴木と金崎のFW陣はゴールへの意識が高い。そして19分、CH永木が仕掛けて得たFKを自ら蹴ると、壁に当たってコースが変わり、GKチョンソンリョン一歩も動けず。アントラーズが1点を返した。

 しかし直後の20分、左SB小田が前をふさがれ、GKへパスを返す。ところがこれが弱い。OH中村憲剛が走り込み、奪ってシュート。フロンターレがすぐに追加点を挙げて、再び2点差に広げる。アントラーズは直後の20分、SH西と右SB伊東を投入し、右サイドの攻撃力を高める。28分には左SB小田のクロスにFW鈴木がヘディングシュート。フロンターレは30分、CF知念に代えて大久保を投入。すると32分、CF大久保のドリブルに身体を当てて進行を止めたCB昌子に2枚目のイエローカードが提示される。退場。アントラーズは三竿をCBに下げて対応する。

 しかし36分、右SH家長のスルーパスにCF大久保が左サイドから走り込み、シュート。ダメ押しの4点目を挙げた。その後はフロンターレも39分、右SH家長に代えて齋藤学、44分にはOH中村憲剛に代えて武岡を投入し、守備を固める。アントラーズアディショナルタイム46分、FW鈴木がドリブルでDFの間を割ってシュート。47分、FW金崎のドリブルから右SH西が落とし、CH永木がミドルシュート。50分、右SB伊東のクロスにFW鈴木がヘディングシュートと攻めるが、GKチョンソンリョンがセーブしてタイムアップ。4-1。点差こそフロンターレの圧勝だが、内容の濃いゲームだった。

 フロンターレはこれで3位に進出。もっとも下は差が詰まっているが、このゲームでの勝利は大きい。一方、アントラーズにも自信が付くゲーム内容だったのではないか。順位こそ12位に落としたが、まだまだ序盤、2位との勝ち点差はわずか5。これからに向けて自信が持てる内容だったのではないか。