アジア大会初戦はネパール相手に前半の1点だけで終わった日本。Jリーグのゲームから中1～2日、しかも海外移動という悪条件ではあったが、守備を固めた相手に対する攻撃力が課題となった。そして中1日で迎えた第2戦はパキスタンが相手。パキスタンはグループDの当面のライバル、ベトナムに0-3で敗戦。日本はそれ以上の点差で勝利したい。
日本は初戦から先発8人を入れ替えて、残ったのはGK小島と右WB長沼、CH松本のみ。CFに前田大然が入り、岩崎と旗手のシャドー。左WBには遠藤渓太。ボランチは神谷。そしてCBは板倉を中央に、右岡崎、左大南が入った。対するパキスタンの布陣は4-1-4-1。序盤はパキスタンも積極的に前に出てきた。
するとDFの裏を狙う日本。2分、右CB岡崎のフィードに左FW岩崎が抜け出してシュート。幸先よく先制点を挙げる。さらに9分、左SB大南のクロスに右FW旗手が抜け出してシュート。2点目。さらに10分、CF前田と右FW旗手のワンツーで抜け出した前田がシュート。あっという間に日本が3点をリードした。
このまま行くと、いったい日本は何点取るんだと思ったが、そうはいかない。17分、右WB長沼のスローインに走り込んだ右FW旗手のクロスに左FW岩崎が走り込んでシュート。だがDFがブロックする。19分にはCH神谷のフィードに走り込んだ左WB遠藤がクロス性のシュート。しかし大きく右に外れる。パキスタンは25分、右SBハヤットのFKに左SHリアズがヘディングシュート。しかしこれは枠に入らない。28分、左WB遠藤がミドルシュートを放つが、わずかにバーの上。日本はなかなか追加点が入らない。ようやく35分、左WB遠藤が左サイドを駆け上がり、クロスを右FW旗手が落として、左FW岩崎がシュート。4点目を挙げた。41分には右FW旗手のスルーパスに抜け出したCF前田がシュート。だがGKサキブがナイスセーブ。前半は4-0で折り返した。
後半はさらなる追加点を期待したが、パキスタンもDFラインを下げて守備を固めてきたためか、日本の選手たちの疲労のせいか、なかなか決定機をつくることができない。7分、右CB岡崎の縦パスに走り込んだ右WB長沼のクロスにCF前田がヘディングシュート。しかしこれもGKサキブがナイスセーブ。11分にはGK小島のフィードをパキスタンのIHフセインにカットされ、ミドルシュートを打たれる。
次第に日本のミスが多くなってくる。攻め込んで再三CKはもらうが、なかなか有効なクロスが入らない。ショートCKから下げて、そのままDFラインまで下げてしまうことも何度か。パキスタンが必死にプレスをかけてきたということもあるだろうが、日本の攻撃も連携ができていない。パキスタンはワンプレーごとに選手が足を攣って倒れ込む。それなのに日本が勝負しない。できない。
28分にはCH神谷に代えてCB原を投入し、板倉をCHに上げる。33分、GK小島がパキスタンの選手と交錯して、代わりのGKオビ・パウエルオビンナと交代。さらに32分には左WB遠藤に代えて初瀬を投入。だが、また初戦のネパール戦に戻ってしまったようで、DFラインでパスは回すものの、ゴール前への仕掛けがほとんどない。アディショナルタイム47分、CH板倉のフィードにCF前田がヘディングシュートを放つが、枠の外。結局このままタイムアップ。4-0。日本がパキスタン相手に順当に勝利した。
ちなみにベトナムはネパールに2-0で勝利。ともに得失点差は5で、次の第3戦直接対決でどちらがグループ1位になるかが決まる。2位抜けだとグループEの首位チーム、韓国が相手になる公算が高い。韓国はU-23＋オーバーエイジでチームを編成し、ソンフンミンまで招集して気合が入っている。1位抜けなら他グループの3位チームが相手。ここは何としても勝利がほしい。次は中2日。最後まで力を抜かない集中力のあるプレーを期待したい。
