とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第7節 ジュビロ磐田 対 清水エスパルス

 前節、エスパルスのゲームを観たが、FC東京相手に最後は逆転されたものの、けっして悪い内容とは思わなかった。今節はジュビロとの静岡ダービー。前節ようやく初勝利を挙げたジュビロ相手に、エスパルスも初勝利を目指す。ジュビロの布陣は3-4-3。川又がケガでアダイウトンをワントップに置いて、シャドーに大久保と山田大記。ワイドには右WB小川大貴、左WB松本昌也。田口と森谷がボランチに入り、CBはケガの大井に代わって新里がセンターに入り、右CB大南、左CB高橋祥平。GKはカミンスキー。対するエスパルスは左SHに中村慶太を置いた以外は前節を同じ先発陣。FWには北川と並んでチョンテセが入る。

 序盤はお互いロングボールで相手の裏を狙う展開。それでも7分、右SBエウシーニョミドルシュートを放つと、次第にエスパルスがパスを回して攻め込む展開になってくる。14分、CH竹内の縦パスをFWチョンテセが右に展開。右SH金子のクロスにFW北川がダイビングヘッドでシュート。GKカミンスキーがファインセーブで抑え込む。ジュビロもようやく18分、CH田口から右に流し、右WB小川のクロスに右FW山田大記がシュート。DFに当たってこぼれたところをCFアダイウトンがシュート。だが枠を外す。

 20分、左SB松原のクロスにFW北川が空振り。すぐ後ろにいた左SH中村が当てるが、シュートは左に外れた。24分にはCH森谷がミドルシュート。しかしGKカミンスキーがキャッチする。その後はジュビロもペースを取り戻し、互角の展開。26分、右SBエウシーニョのクロスにFW北川が競って、こぼれ球を左SB松原が折り返すと、北川がシュート。GKカミンスキーがセーブ。28分、CB立田のフィードにFW北川が抜け出し、クロスにFWチョンテセが飛び込む。が手前でGKカミンスキーがパンチングでクリア。エスパルスがチョンテセと北川が前線で身体を張る。

 すると36分、GK六反のフィードをFWチョンテセとCB大南が競り合い、さらにFW北川が競って、こぼれたところを大南がクリア。しかしこれが小さい。FWチョンテセが走り込んでヘディングシュート。エスパルスが先制点を挙げた。40分には左SH中村のFKのクリアから右SH金子がミドルシュート。続く金子のCKにFWチョンテセが競って、こぼれ球をFW北川がシュート。CH森谷がライン上でクリアする。さらに右SH金子のクロスにFWチョンテセがGKカミンスキーと競る。ゴールこそならなかったが、チョンテセの気迫を感じる。

 45分にもGK六反のフィードにFWチョンテセが競って、こぼれ球をCHヘナト・アウグストが縦パス。FW北川がミドルシュートを放つが、GKカミンスキーがファインセーブ。追加点こそならなかったが、泥臭くもエスパルスが必死に初勝利を目指す。前半はエスパルスの1点リードで折り返した。

 後半1分にも左SH中村慶太のFKにCB立田が飛び込む。がわずかに届かない。ジュビロは8分、早くもCH森谷に代えて左FWロドリゲスを投入。名波監督が気合を注入する。山田大記ボランチに下がり、大久保が右FWに回った。しかし13分、CH山田の横パスを左SH中村がカット。すかさずスルーパス。FW北川が抜け出してシュート。エスパルスが追加点を挙げた。

 18分、ジュビロはCH山田と右FW大久保に代えて左WBエレン、右FW荒木を投入。松本をボランチに下げる。すると22分、左WBエレンのCKにCB大南がヘディングシュート。ファーに外れる。エスパルスも23分、右SBエウシーニョのフィードにFWコンテ背が競って、こぼれ球に右SH金子がミドルシュート。GKカミンスキーがナイスセーブする。そして26分、左WBエレンがドリブルで左サイドを駆け上がると、クロスに左FWロドリゲスがヘディングシュート。ジュビロが1点を返した。

 するとその後はジュビロが攻める。33分には左FWロドリゲスのサイドチェンジから右FW新木が胸トラップで抜け出し、シュート。サイドネットに突き刺さった。その後も攻めるジュビロエスパルスは35分、FW北川に代えてドウグラス。39分にはFWチョンテセに代えて右SH飯田を投入。ジュビロの左サイドの攻撃に対応。金子を左SHに回し、中村をFWに上げる。41分には左WBエレンがミドルシュートエスパルスは44分、FW中村に代えてCH六平を投入。3ボランチにして守りを固める。45+2分、CH田口がミドルシュート。だが枠を捉えられない。最後までエスパルスが守り切って2-1。初勝利を挙げた。

 ジュビロ・ホームとは言え、エコパで開催された静岡ダービーにはエスパルス・サポーターも大勢詰めかけている。初勝利を祈るサポーターの前でエスパルスはFWチョンテセを筆頭に気迫を見せた。その点でジュビロは気持ちで負けていたかも。ジュビロは両WBが中に絞って左右のCBが上がる形だが、それがまだしっくりいかない。後半、ロドリゲスやエレンが入って、ようやく前への推進力が出たが、それまでは形にこだわって攻めきれない感じだった。大丈夫かな。次節のグランパス戦もこのまま静かでいてください。

J1リーグ第7節 横浜F.マリノス 対 名古屋グランパス

 前節アントラーズに逆転負けして3位に下がったグランパス。2試合続けてアウェイゲームが続く。対するマリノスは前節レッズに3-0で勝利。3勝1敗2分で5位につける。好調同士の対戦だ。マリノスはエジガル・ジュニオがケガで代わって遠藤が左FWに入る4-3-3の布陣。マルコス・ジュニオールがワントップ。中盤は喜田をアンカーに、右IH三好と左IH天野。GKにはパクイルギュが入る。対するグランパスは長谷川がFWに入る布陣。3ゲーム続けて同じ先発だ。

 序盤からグランパスがパスを回して攻めていく。4分、FW長谷川の縦パスにFWジョーが走り込み、横パスを長谷川が落として、ジョーがシュート。GKパクイルギュがナイスセーブ。さらにパスを回して押し込んでいく。そして7分、FWジョーの落としを右SB宮原が受けようとしたところに左FW遠藤がタックル。PA内で宮原を倒して、PKを献上する。これをジョーが落ち着いて決めて、グランパスが幸先よく先制点を挙げた。

 マリノスも11分、右SB松原が切り返しからミドルシュート。ポストを叩く。しかしその後もグランパスの寄せが早い。20分には右SB松原のスローインをFWジョーがカットして、右に流し、右SHシャビエルがシュート。しかしこれもGKパクイルギュがファインセーブ。しかしそこからマリノスがカウンター。CB畠中の縦パスに中盤で右IH三好がぽっかりフリー。すると三好のスルーパスに右FW中川が抜け出して、最後は横に流してCFマルコス・ジュニオールがシュート。マリノスがカンターから同点に追い付いた。

 しかしその後も攻め続けるのはグランパス。21分、CH米本の縦パスをFWジョーが受けようとするが、DFがブロック。しかしこぼれ球をFW長谷川が落とし、FWジョーがシュート。だがGKパクイルギュの寄せが早い。シュートは枠を外した。23分にもCH米本のスルーパスに抜け出した左SH和泉がシュート。しかしわずかにポスト左に外した。マリノスは28分、右IH三好の縦パスに右FW仲川が走り込む。速い。クロスに左FW遠藤が走り込むが、手前でGKランゲラックがセーブした。しかし遠藤と交錯。頭部を蹴られ、そのままGKランゲラックが担架で運ばれた。31分、代わりにゴールを守るのは武田だ。35分にはCH[シミッチの縦パスから左SH和泉がミドルシュート。これもわずかにポストの左。39分、CHシミッチがボールを奪うと、ジョーにつなぎ、右SHシャビエルがミドルシュート。しかしこれも枠を捉えられない。前半はこのまま終了。1-1で折り返した。

 後半に入ると、マリノスが積極的に攻めてくる。右FW仲川の足を生かして走り込むと、そこで起点を作り、押し込んでいく。5分、左FW遠藤のスルーパスに右FW仲川が走り込み、ゴール前にクロス。だが右IH三好に届かない。後半は左右のIHがサイドに開き、遠藤と中川が中に絞る。グランパスも8分、FW長谷川から左に展開。左SH和泉の戻しからFWジョーがシュート。しかしファーに逸れる。CH米本が追い付いてクロスを入れると、FW長谷川がシュート。しかし枠を外す。

 マリノスも攻める。9分、左IH天野の縦パスに左FW遠藤が走り込む。GK武田が飛び出してしまい、GKのいないゴール前にクロスを送るが、CB丸山がクリア。17分、右IH三好のスルーパスに左FW遠藤が走り込むと、右SB宮原が思わずファール。PA手前のFKはCFマルコス・ジュニオールがわずかに左に外した。その後もマリノスが主導権を握って攻めるが、グランパスも何とか守る。後半、攻撃の機会が少なくなったグランパスは25分、左SH和泉に代えて相馬を投入する。すると31分、FW長谷川の縦パスから右SHシャビエルが左に展開。左SH相馬のクロスにFWジョーが走り込む。しかし相馬のクロスには滑り込んだ右FW仲川が触り、さらにGKパクイルギュが弾いてファーに流れる。右SB宮原が詰めて折り返すが、これもCH喜田が遮って、最後はGKパスイルギュが抑えた。

 直後にはCFマルコス・ジュニオールミドルシュートがゴールを襲う。だがGK武田がファインセーブ。マリノスは36分、遠藤に代えてCH扇原を投入。仲川が左FWに回り、三好が右FWに上がった。39分、左SH相馬がドリブルで持ち上がり、FW長谷川がつないでFWジョーがシュート。だがこれもGKパクイルギュがファインセーブ。44分、右SHシャビエルのミドルシュートはポストの左。45+1分、CB畠中のミスからFW長谷川がボールを奪い、GKと一対一。だがシュートはせずにジョーへパス。しかし戻ってきたCH扇原がクリアした。マリノスも45+3分、右SB宮原のバックパスにGK武田が慌てて蹴ったフィードは左IH天野がカット。クロスはかろうじてGK武田がクリアするが、こぼれ球を左SB広瀬がミドルシュート。しかし枠を外す。45+5分、カウンターで右FW三好が駆け上がり、シュートを放つが、GK武田の正面。お互いよく攻め続けたが、結局その後はゴールなし。1-1の引き分けに終わった。

 内容からしても順当な結果か。グランパスにも決定的チャンスが何度もあったが決めきれず、決定力に課題あり。また高いDFラインの裏を何度も右FW仲川に狙われて怖かったが、何とか1失点だけに抑えた。お互い特長を出し合ったゲームと言えるのではないか。連敗しなくてよかった。次はホームのジュビロ戦で快勝といきたい。

なでしこ強化試合 ドイツ対日本

 欧州遠征初戦のフランス戦はいいところなく1-3で敗れた。J-Sportsで無料放送していたようだが、有料だと思って録画しなかった。でも結果を聞くと観なくてよかったかな。そして2戦目はドイツに乗り込んだ。敵地を転戦するというのはまさに武者修行。これがW杯での結果につながるといいのだけれど。欧州遠征メンバーに選考された選手も若手が多い。ドイツ戦の先発は菅澤のワントップに遠藤(18歳)と中島の両SH。長谷川(22歳)がトップ下に入り、杉田(22歳)と三浦(21歳)のダブルボランチ。SBは右SB清水(22歳)、左SB鮫島。CBは南(20歳)が熊谷と組む。GKには平尾(22歳)を起用した。ドイツの布陣も4-2-3-1。ポップをCFにマロジャンがトップ下に入る。ボランチのオベルドルフは18歳、左SHグウィンは19歳と若い選手も混じる。

 7分、ドイツがCKのチャンスからCHマグルがミドルシュート。8分には左SHグウィンの落としにCHマグルがシュート。GK平尾がナイスセーブしたが、ドイツが積極的に攻めていく。日本は球際で体格的に負ける場面もあったが、しっかりと対応し、前半は互角の展開で進んでいく。ドイツは25分、OHマロジャンのFKが壁の右側を通ってゴールを襲う。GK平尾がファインセーブ。しっかりとキャッチした。

 守備はしっかり対応するものの、なかなかシュートが打てない日本だったが、35分、GKシュルトのパスがキックミス。OH長谷川がカットしてダイレクトでミドルシュート。日本が思わぬ形で先制点を挙げた。しかしその後はドイツが攻勢をかける。41分にはCFポップがミドルシュート。44分、OHマロジャンがFKで右に流し、CHマグルのクロスにCBエルシグがヘディングシュート。45分には日本が攻め込んだ後のカウンター。左SHグウィンがドリブルで運び、左に流して、CFポップがミドルシュート。GK平尾が横っ飛びファインセーブする。日本は高いDFラインで再三オフサイドを取り、前半は1点リードのまま折り返した。

 ドイツは後半の頭に3枚交代。CBエルシグに代えてゴースリング。グウィンを左SBに下げて、左SHにクナーク。CHオベルドルフに代えてCBドアズマンを投入。ヘーゲリングをCHに上げた。すると後半はドイツがさらに前向きに攻めてくる。3分、右SHフートのクロスにOHマロジャンがヘディングシュート。6分、左SHクナークのスルーパスにCFポップが抜け出し、中へのパスにCHマグルが走り込む。GK平尾が先にセーブ。そして8分、右SBヘンドリックに左SB鮫島が寄せていった裏のスペースにOHマロジャンが走り込み、クロスにCFポップがヘディングシュート。きれいに合わせて、同点弾を叩き込んだ。マロジャンがフリーで余裕にクロスを上げられた。

 日本も10分、菅澤と遠藤を下げて、FW小林とFW横山を投入する。布陣は4-4-2。長谷川を左SHに回した。しかしドイツの攻勢は変わらない。10分、OHマロジャンの落としからCHマグルがミドルシュート。11分、左SHクナークが抜け出してシュート。GK平尾がファインセーブ。12分、左SBグウィンのスルーパスにCHマグルが抜け出して、GK平尾の上を抜くループシュート。これは枠に行かずに助かった。

 日本も17分、左SH長谷川のスルーパスにFW小林が抜け出してシュートを放つが、ファーに外した。ドイツは19分、OHマロジャンのCKにCFポップがヘディングシュート。日本も21分、FW横山がFKで直接狙うが、枠は捉えられない。そして24分、GKシュルトからのパスがまたも中途半端。右SH中島がカットして、FW横山とのパス交換の後、最後は横山が決めた。日本が再び1点をリードする。26分にはFW小林から右に流して、右SH中島がミドルシュート。しかしこれはGKシュルトがセーブする。

 しかしドイツも反撃する。27分、CHマグルから左に展開し、左SHクナークのクロスを飛び出したGK平尾がキャッチミス。こぼれ球を右SHフートが詰めて、頭に当ててゴールに転がり込んだ。ドイツがまたも同点に追い付いた。日本は直後、右SB清水に代えて宮川を投入。その後はドイツが攻勢。31分、左SBグウィンがドリブルから中に切れ込んでミドルシュート。32分、CHマグルが抜け出してシュート。35分、右SHフートのクロスにCFポップがヘディングシュート。38分、OHマロジャンのCKに左SHクナークがヘディングシュート。日本は守備に追われる。直後の38分、右SH中島に代えてFW植木、CH三浦に代えて猶本を投入する。

 45分にはFW横山のCKからFW植木がヘディングシュートを放つが、DFがブロック。その後も45+2分にはOHマロジャンのシュート。45+5分には左SHクナークがミドルシュートを放つが、いずれもGK平尾がナイスセーブ。何とか最後まで守り切って、2-2。ゲームは引き分けに終わった。

 私のイメージとしてはドイツ戦も押し込められたという印象が強いが、試合後の高倉監督や熊谷らのインタビューを聞くと、特に前半はしっかりと守れたと守備に対する評価を口にしていた。フランス戦を観ていないので何とも言えないが、相当に酷かったみたいなのでそういうコメントになるのか。でもゲームを通じて日本が攻勢をかける時間は少なかったし、2ゴールはいずれもGKのミスによるもの。崩したゴールはなかった。

 これでW杯の選手選考前の強化試合は終わった。先のアメリカ遠征ともども若手を主体に選考してきた高倉監督だが、W杯ではどんな選手を選考するのだろうか。田中南美や岩淵、宇津木、阪口、有吉、川澄らはメンバーに入るのだろうか。意外に高倉監督の視線は今年のW杯ではなく、来年の東京五輪、そしてさらにその先のW杯を見ているような気がする。あっと驚くような選手選考になるかもしれない。