とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第9節 名古屋グランパスvs.セレッソ大阪

 前節、前半のうちから一人少ない状況を守り切って勝利を挙げたグランパス。今節の相手はここまで8戦無敗。前節首位に躍り出たセレッソをホームで迎え撃つ。ちなみにホームではセレッソに5連勝中。その相性の良さに期待した。

 グランパスの布陣はいつもの3-4-3。永井をトップに、森島と和泉がシャドーに入り、ダブルボランチは稲垣と米本。内田と山中が両WBに開く。DFは右から三國、ハチャンレ、吉田。GKは3試合ぶりにランゲラックが先発した。対するセレッソは4-3-3、レオセアラをトップに、右WGにルーカス・フェルナンデス、左WGはカピシャーバ。中盤は、田中駿汰をアンカーに、右IH柴山、左IH奥埜。DFは右SB毎熊、左SB登里。鳥海と舩木のCBに、GKはキムジンヒョン。

 開始4分、右SB毎熊のFKにCFレオセアラが飛び込む。触れなかったが、後ろのCH田中駿汰がヘディングシュート。序盤、セレッソが積極的に攻めてくる。グランパスも10分、左WB山中のCKのクリアをCH稲垣がボレーシュート。だが、Dがブロックに入る。序盤、CB吉田のプレーが不安定。クリアミスもあれば、ボールを奪われ、ファールを犯す。セレッソは13分、右SHルーカス・フェルナンデスのCKにCB舩木がヘディングシュート。GKランゲラックが触って、バーにはね返った。ランゲラックのスーパーセーブだ。

 しかし、その後も攻めるセレッソは18分、左SHカプシャーバのクロスを右SHフェルナンデスが落とし、右IH柴山がシュート。バーの上に外したが、柴山もよく走り、積極的に攻撃に絡んでいく。そして23分、右SB毎熊の仕掛けに対し、CB吉田がハンドの反則。PA間近でFKを与える。フェルナンデスのFKは壁に当たったが、やはり吉田の守備が落ち着かない。すると27分、長谷川監督は早くも吉田をCB河面に交代した。

 その後もセレッソの攻勢が続く。29分には右IH柴山がドリブルで持ち上がり、ミドルシュート。GKランゲラックがナイスセーブで弾き出す。39分には、左SHカプシャーバのクロスのクリアを右SB毎熊がミドルシュート。CB三國がブロック。41分、CB舩木のフィードをCFレオセアラが落とし、右IH柴山がミドルシュート。これも枠は捉えられない。シュートの精度に助けられ、前半はこのままスコアレスで折り返した。

 すると後半頭、グランパスは山中に代えて、右WBに中山を投入する。内田が左WB。この日の長谷川監督は選手交代が早い。それでも1分、セレッソはCFレオセアラの落としを右SB毎熊が縦パス。右SHルーカス・フェルナンデスが抜け出し、クロスに左IH奥埜がシュート。だがうまく当たらなかった。後半もセレッソの前からの守備が早く、なかなかグランパスが攻撃に移れない。7分には右SHフェルナンデスのFKから左IH奥埜がシュート。ルーカス・フェルナンデスも後半に入り、積極的な仕掛けが目立つ。

 それでも8分、右FW森島から左に展開。左FW和泉のサイドチェンジをCH稲垣がボレーシュート。GKキムジンヒョンにキャッチされたが、ここからグランパスも次第に攻められるようになってきた。16分にはCF永井の深い位置からのクロスに左WB内田が走り込む。わずかに届かなかったが、惜しいチャンスだった。セレッソもそろそろゴールが欲しいと思ったか、18分、奥埜と柴山を下げて、右IH香川と左IHブエノを投入する。

 そして20分、右FW森島のCKをDFが競り合ってファーに流れると、FW和泉がシュート。GKキムジンヒョンがブロックするが、こぼれ球をCB三國がシュート。グランパスが先制点を挙げた。三國はこれがプロ初ゴール。ところが直後の22分、GKランゲラックから左CB河面へのパスを右SHフェルナンデスが奪い取ると、クロスにCFレオセアラが待ち構える。CB三國がシュートブロックに滑り込むが、そのまま自陣ゴールに押し込んでしまった。自ら挙げたゴールを自らのオウンゴールで同点にしてしまう。

 直後の23分、グランパスは内田と米本に代えて、FWパトリックとCH椎橋を投入。和泉が左に入ったが、かなり高い位置を取り、4-4-2のように見える。しかしその後、攻めるのはセレッソ。しかしグランパスもしっかり守ってゴールを許さない。すると36分、セレッソはカピシャーバを下げて、左SH山田寛人を投入する。しかし直後の37分、グランパスは左サイド深い位置でFWパトリックが競り合ってFKのチャンスを得ると、左SB河面のFKをFWパトリックがヘディングで落とし、FW永井がボレーシュート。これがネットに突き刺さる。グランパスが勝ち越し点を挙げた。

 セレッソも反撃する。40分、右SB毎熊の縦パスを右IH香川が胸トラップから反転してスルーパス。CFレオセアラが抜け出し、シュート。だがわずかにポスト左に外れた。直後、グランパスは永井を下げて、右WB野上を投入。再び布陣を3-4-3に戻して、中山を左WBに回す。パトリックがCFで和泉が左FW。その後もよく守るグランパス。45+6分、セレッソがCKからCB舩木がミドルシュートを放つが、枠は捉えられず。そしてタイムアップ。2-1。グランパスが勝利。

 さすがセレッソはここまで無敗を続けただけあって、寄せが早く、攻められる時間も長かったが、グランパスもしっかり守って、少ないチャンスをモノにした。これで6戦負けなし。セレッソに今季初黒星をつけるとともに、順位を5位まで引き上げ、首位ゼルビアとの勝ち点差もわずか3まで詰め寄った。次節はアウェイでレッズ戦。その後はヴィッセルサンフレッチェ、ガンバとGW中の連戦が続く。だがこの勢いで乗り切ってほしい。がんばれ、グランパス

AFC U23アジアカップ グループB UAE vs.日本

 先に行われた韓国と中国の対戦は韓国が勝利した。日本も勝利すればグループリーグ突破が決まる。中2日の戦い。日本は先発を7人替えてきた。UAEの布陣は4-3-3。アディル・スルタンをトップに、右WGヤセル・アルブルシ、左WGハリブ・アブダラ。中盤はマフムードをアンカーに、右IHハマド、左IHスルタン・アリ。DFは右SBザイード・スルタン、左SBアブドゥラ・アルブルシ。アルテネイジとマンスーリのCBに、GKはタウヒード

 対する日本も同じく4-3-3。藤尾をトップに、右WG山田。左WG佐藤恵允。中盤は山本理人をアンカーに、右IH川崎、左IH荒木遼太郎。DFは右SB関根、左SB大畑。鈴木海音と木村のCBに、GK小久保。

 開始1分、右WG山田がミドルシュート。序盤から日本が積極的に攻めていく。8分には右WG山田のクロスにCB木村がヘディングシュート。UAEも10分、左WGハリブが最初のミドルシュートを放つ。日本は11分、右IH川崎の落としから右WG山田がミドルシュート。GKタウヒードがナイスセーブで弾き出す。13分には、左WG佐藤が中へドリブルで持ち込み、右に流して、右SB関根がミドルシュート。わずかにポスト左に外れた。

 21分には、左IH荒木のミドルシュートがバーを叩く。その後、川崎と山本がポジションを入れ替えたか、川崎がアンカーに下がり、山本が右IHに上がる。26分には右IH山本のクロスに左WG佐藤がヘディングシュート。GKタウヒードがファインセーブ。しかし直後のCKを右WG山田が蹴ると、ファーに流れたボールを右IH山本がクロス。CB木村がヘディングシュート。27分、日本が先制点を挙げた。

 34分には左IH荒木のFKをGKタウヒードがパンチング。だが、こぼれ球を左WG佐藤が拾い、反転からシュート。さらにDFブロックのこぼれ球をCB木村がシュート。バーに当たる。39分には右WG山田のFKがゴール左上角に。だがGKタウヒードがファインセーブ。UAEも43分、CFアディルがポストプレーで左に流すと、左SBアブドゥラ・アルブスイが運んでシュート。これはGK小久保がファインセーブでゴールを許さない。

 そして45+6分、CH川崎が仕掛けてPA右手前に侵入。これを左IHアリが足を伸ばして倒してしまう。主審はPKを宣告。だが、VARの末、アリの足が先にボールに触っていたとして、PKは取り消された。UAEは45+11分、ロングスローからのゴール前の混戦から、CFアディルがヘディングでつないだボールを左SBアブドゥラ・アルブルシがヘディングシュート。しかし枠は捉えられない。前半は日本が1点リードで折り返した。

 後半頭、UAEはマフムードを下げて、左IHアブドゥラ・アフメドを投入。スルタン・アリがアンカーに入る。後半も日本が積極的に仕掛ける。2分には左WG佐藤がカットインからミドルシュート。わずかにポストの右。5分には左SB大畑のクロスを左IH荒木がボレーシュート。8分、右WG山田のFKは左に外れる。さらに15分、右IH山本の縦パスをCH川崎がスルーパス。左IH荒木が抜け出して、シュート性のクロス。しかし合わせられない。そして16分、ゴールやや左から右IH山本がシュート。DFに当たって左にこぼれたボールを左SB大畑が回収し、クロスに左IH荒木が絶妙なフリック。ボールはゴールに吸い込まれた。しかしまたもVAR。山本がシュートを打った時点で大畑のポジションがオフサイドだった。残念ながらゴールは取り消された。

 19分、UAEヤセル・アルブルシとアブドゥラ・アルブルシを下げて、左WGバルトと左SBユスフ・アティクを投入。一方、日本も山田に代えて、右WG平河。そして21分、左WG佐藤の縦パスに左SB大畑が走り込むと、クロスにCH川崎がヘディングシュート。日本が待望の追加点を挙げた。

 その後、29分には、藤尾と荒木に代えて、CF細谷と松木を投入する。松木はトップ下か。前からプレスをかけていく。一方、UAEも34分、ハマドに代えて右IHアブドゥラアジズ。40分、左WG佐藤のスルーパスにOH松木が走り込み、クロスにCF細谷がボレーシュート。しかしうまく当たらない。41分にはOH松木のスルーパスをC細谷が落として、松木がシュート。さらに42分、OH松木がドリブルで運ぶと、左に流して、左WG佐藤のクロス違、CF細谷がシュート。だがこれもポストの右。細谷のゴールが遠い。直後、日本は川崎に代えて、FWに内野航太郎。松木ボランチに下げて、4-4-2の布陣を取る。

 その後も攻める日本。45+4分には右WG平河が仕掛けて、クロスを左WG佐藤がボレーシュート。だがDFがブロック。続く山本のCKにCB鈴木海音がヘディングシュートするも、バーを叩く。45+7分にはFW内野が右WG平河とのワンツーで抜け出し、シュート。GKタウヒードが弾くと、左WG佐藤がシュート。しかしこれも枠に入らない。そしてタイムアップ。2-0。日本がUAEに快勝。決勝トーナメント進出を決めた。

 次の対戦は韓国。韓国とはお互いここまで2勝3ゴール無失点。勝った方がグループ首位通過となる。決勝トーナメントで当たるグループAはオーストラリアがインドネシアに敗れて大混戦。開催国のカタールが連勝して首位に立っている。第3戦はカタールとオーストラリアの対戦。万一、カタールが破れて、もう一つの対戦でインドネシアがヨルダンに勝利することがあれば、カタールは2位通過となるが、たぶんそんなことは起こらないだろう。とすると、決勝トーナメント1回戦でカタールと当たらないためにも、韓国に勝利が必要だ。第1戦、第2戦と選手を入れ替えつつ、いい感じでここまで来ることができた。次の韓国戦もきっとやってくれるだろう。期待したい。

AFC U23アジアカップ グループB第1戦 日本vs.中国

 先月のマリとウクライナとの親善試合は本当に情けない内容だった。その出場権がかかるu23 アジア杯がカタールで始まった。日本は中国、UAE、韓国と同組のグループB。ここで上位2チームに入るのは簡単ではない。しかもその先には、オーストラリアや開催国カタール、ヨルダンからなるグループAとの準々決勝が待っている。正直、パリ五輪への出場はとても無理だろうと思っている。

 それでもいよいよグループリーグが始まった。初戦は中国。日本の布陣は4-3-3。細谷をトップに、平河と山田が両WGに開き、中盤は、藤田をアンカーに、右IH山本、左IH松木。DFは関根と内野貴史のSBにCBは西尾と高井。GKは小久保。対する中国の布陣は4-2-3-1。リュウジュンシャイをトップに、トップ下にタオチャンロン。SHは右にバイヘラム、左にアイフェイディン。ボランチはジャフェイファンとドゥアンデチー。DFは右SBジュユエ、左SBヤンジーハオ。ジンシュンカイとリャンミャオウェンのCBに、GKはファンジーハオ。

 ゲームは序盤から日本が積極的に攻めていく。そして8分、右IH山本から右に流すと、右WG山田のスルーパスに右SB関根が走り込み、戻しを右WG山田がクロス。これに左IH松木が走り込み、シュート。日本が幸先よく先制点を挙げた。中国は10分、CHジャフェイファンがドリブルからシュート。GK小久保がキャッチする。その後も日本がパスをつないで攻めていくが、16分、日本のCKをDFがクリアし、日本がそのボールを確保すると、中国の選手がバラバラと上がっていく。CHジャフェイファンもゆっくりと上がろうとしたところをCB西尾が身体を寄せ、抑える。それでも前に進もうとするジャに対し、左腕を挙げて遮ろうとした肘がジャフェイファンの顔に当たった。倒れ込むジャフェイファン。プレーを止めてVAR確認に走る主審。提示したのはレッドカード。西尾が一発退場になってしまった。

 日本は、関根がCBに入り、松木が左SB、内野を右SBに回す4-4-1の布陣でとりあえず対応すると、22分には山本を下げて、CB木村を投入した。これでDFラインは元に戻って、中盤は松木と藤田のダブルボランチにする。24分、中国は左SHアイフェイディンのクロスに右SBジュユエがヘディングシュート。GK小久保がキャッチする。次第に攻撃の圧力を強める中国。31分、35分には、CKから右SBバイヘラムが身体に当てるが、いずれも枠には入らなかった。しかし38分、OHタオチャンロンのミドルシュートがバーを叩く。はね返りを左SHアイフェイディンがボレーシュートするが、これはGK小久保がキャッチ。

 さらに42分には、左SBヤンジーハオのクロスを右SHバイヘラムがヘディングシュート。GK小久保がビッグセーブ。さらにはね返りをOHタオチャンロンがヘディングシュートするが、ポスト右に外れた。さらに45+1分にも、右SBジュユエのミドルシュートをGK小久保がファインセーブ。前半は何とか日本1点リードのまま、折り返した。

 後半頭、中国は、アイフェイディンとリュウジュンシャイに代えて、CFドゥユエツェンと右SHシェウェネンを投入。バイヘラムを左SHに回す。そして2分、日本の押し込まれたところからOHタオチャンロンが縦にカウンター。代わったばかりのCFドゥユエツェンがドリブルで持ち上がると、中へのパスを右SHシェウェネンが受けてシュート。しかしこれもGK小久保がファインセーブで弾き出す。このゲームでの小久保は大当たりだ。

 その後も中国がパスを回して攻めるが、日本も前線からよく寄せていって、中国に自由に攻撃をさせない。すると中国は13分、ヤンジーハオとジンシュンカイを左SBフーフタオとCBリュウハオファンに交代する。日本も22分、平河と山田に代えて、左SH佐藤、右SH藤尾を投入。25分にはCH松木のFKにCB高尾とCB木村が飛ぶが、枠は捉えられない。中国も29分、左SBフーフタオのCKが直接ゴールへ。GK小久保がパンチングでファーに弾いた。35分、CHジャフェイファンのミドルシュートもGK小久保がキャッチする。

 その後も日本は集中した守りを切らさず、ボールを持てばしっかりパスをつないで時間を消化する。43分、OHタオチャンロンのミドルシュートはCH松木がブロックする。すると44分、中国はドゥアンデチーに代えて、CHユジンヨン。日本も45分、細谷と内野貴史を下げて、CF内野航太郎とCB鈴木海音を投入。5バックにして守備を固める。しかしアディショナルタイムは日本の方が積極。45+4分、左WG佐藤が仕掛けて、クロスにCF内野航太郎がシュート。45+5分にも右WG藤尾が仕掛けて、戻しをCH松木がシュート。DFにブロックされるが、最後まで積極的にプレーした日本が一人少ない状況を持ち堪え、1-0。初戦を勝利した。

 CB西尾の退場は予想外だが、その後も含め、日本は先月の親善試合に較べ、格段に良くなっていた。中でもCH松木が攻撃だけでなく、西尾の退場後は一時的に左SBを務めるなど、攻守ともに前向きな姿勢を示し、チームを鼓舞した。UAEは韓国相手に終了間際まで粘ったが、0-1で敗戦。データを見る限り、内容的には完敗だった様子。これは意外に行けるかも? いや、安心せず、次のゲームで決勝トーナメント進出を決めよう。積極的なこの姿勢を保ち続けていきたい。