とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパス ACL予選リーグ突破

 グランパスACL第5戦は勝点差2で2位につく蔚山現代と決勝トーナメント1位進出を賭けてホーム瑞穂での対戦。一時の不振を抜け出て、最近5試合4勝1分けと絶好調のグランパス。しかし、マギヌンバヤリッツァが欠場、玉田もこの試合ではまだベンチスタートで万全とは言い難い布陣。相手の蔚山ACLでこのところ2連勝と上調子。しかも雨でスリッピーなグラウンドは空中戦に強い蔚山に有利とも言え、少し不安を持って試合を見始めた。
 不安的中、開始早々からお互いミスを連発。前途多難と思った矢先の14分。数こそ多くないが効果的な上がりを見せていた阿部から見事なクロスが通り、巻が頭できれいに落として小川のダイビングヘッド!ビューティフル・ゴール!
 23分にはダヴィを経由して左サイドの小川からのクロスを巻がドンピシャ・ヘッド! 今日の巻はダヴィとの距離感もよく、クロスへの入り方もいい。こんな巻は見たことない。左サイドに張った杉本も再三の飛びだしからゴールに迫る。ダヴィの強引なドリブルも健在。山口と吉村のバランスも見事。
 ところが前半42分、FKから身長196cmのキム・シンヌクに決められ1点差に追いつかれる。ここから蔚山の強い当たりに苦戦。後半に入っても蔚山に気圧され、防戦一方になってしまう。しかし後半14分、ペナルティエリア左前で小川が倒され得たFKを阿部が見事なキック。ダヴィがわずかに触れてゴールに吸い込まれたが、ほとんど阿部のゴールと言える。
 これで3-1となり、ダヴィに代えて久し振りに玉田が入った。さすがに玉田が入ると中盤でボールがキープされ、グランパス・ペースとなる。17分に玉田-田中とつながって吉村のミドル。これは決まらなかったが、27分玉田のFKは壁に入った山口に当てて小川が決めるトリッキーで美しいゴール。
 23分のペナルティ内での田中のあわやPKというプレーや34分FKからまたもやキムのヘッドと危ない場面もあったものの、終わってみれば4-1の快勝。ACLに出場した4チームの中でもグランパスが一番モタモタしていたと思ったが、5試合が終わってみればいち早く1位抜けを決めた。次のゲームを主力休養に当てられるのが大きい。ACLにはベストメンバー規定はないだろうし。
 この試合でも、選手層が薄い中、巻・杉本・山口の起用、ダヴィと玉田の交代、阿部と佐藤の交代とうまく選手をローテーションしている。このあたりにもストイコビッチの監督としての非凡さがかいま見える。そしてその起用に応え、巻を始め、選手が次第に成長をしてきたように思う。
 リーグ戦のためにはACL早期敗退もやむなしと思っていたが、こうして成長するチームを見ると、Jリーグもひょっとしたらひょっとするのではと思えてくる。さて、1位抜けできたので、中3日での神戸戦の後は週一のペースに戻ることができる。体調を整え、この調子で突っ走って行け。