とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

勝てないチーム同士 清水vs千葉

 昨年奇跡の残留を果たしたものの今シーズンも相変わらず低迷するジェフ千葉。一方、そこそこの戦力を擁し今シーズンの躍進が期待されたエスパルスもこのところ3連続引き分けと勝ちきれないゲームが続いている。勝てないチーム同士の対戦は、チーム状況そのままの典型のようなゲーム展開だった。
 前半から押し気味にゲームを進める清水は、兵頭からのCKに岡崎がニアへ飛び込み再三ジェフゴールを脅かすも、どうしても得点にならない。伊東に枝村、兵頭、山本真希と中盤に人材を揃え、岡崎もいい動きを見せるものの、永井がいまいちフィットしていない印象。
 一方のジェフは、前線で巻と深井がよく走るものの、中盤からのパスがほとんどつながらず、いいところなし。全く得点できる気配がないというか、形をもっていない。勝てないのも豈図らんや、と思ったところの前半30分過ぎ。アネックスの蹴ったFKをミシェウがDFの間に入ってうまく落とし、斉藤が強烈なシュート。先制してしまう。
 後半も早いうちに谷澤のクロス(その前の右サイドへ送ると見せたパスフェイントがよかった)からミシェウのきれいなヘッドが決まり、2-0とさらにリードを広げた。
 その後しばらくは動きが格段によくなり、エスパルスもほとんど攻め手がなくなってくる。ミシェウを下村に、深井を新居に代えて、中盤前からの守備を厚くさせ、下村の惜しいシュートもあったが、それ以上は得点できずに時間が経過する。
 永井が疲れを見せた後半25分過ぎ、ヨンセンと原をFWに入れ、いよいよエスパルスが追撃態勢に入る。すると35分過ぎ、ヨンセンのシュートが巻の足に当たりゴールに吸い込まれると、ジェフの守備がみるみるうちに単調になる。新居が雑なプレスを繰り返し、中盤でボールを拾っても、ただ前方へカウンターまがいのフィードを蹴り込むだけ。すぐにエスパルスにボールを拾われ、再び守備に追われる。
 そして43分頃、ヨンセンのがんばりから左サイドに兵頭が飛び出し、クロスからのシュートがキーパーに当たってこぼれたところを枝村が同点シュートをゴールに突き刺す。
 勝ちゲームだったのに残り15分が守りきれないジェフ。特に不運なゴールで1点差に追い上げられた後は完全に浮き足立ち、落ち着いてボールをつなぐことができない。勝てないチームの典型。
 一方のエスパルスも、ジェフのプレスが効いているうちは、ほとんど形を作ることができない。中盤にタレントがいても、その先に進めない。得点の形が見えない。加えて、青山、岩下のDFは強くても、両サイドがやや貧弱。組織的なうまさに欠ける。
 どうしてこのチームが下位に低迷しているのか、それを証明するようなゲームだった。いやそれにしても、お互い守備に問題を抱え、点を取り合ってしまうから、面白いと言えば面白いんですが。現に途中で眠ることなく、終わりまで見てしまいましたから。