とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

熱く見応えのあるスコアレスドロー アストンビラvsアーセナル

 チェルシーの失速で首位に押し出された格好のアーセナル。それでもようやくベントナーが帰ってきてベンチに座り、多少は選手層が厚くなってきたかな。対するアストンビラも今シーズン絶好調で、ここまで10勝5敗6分勝点36の7位。4位のトットナムが38だから、CL出場も十分可能な順位に付けている。しかも総失点が21試合でわずか18点とリーグ1位。総得点1位のアーセナルとの対戦というところも見所の一つだ。
 アストンビラが守備的に立ちあがるかと思ったが、前から非常にアグレッシブにプレスをかけ、4分、7分とアグボンラホールがシュートを放つ。アーセナルもプレスをかわしつつ、いつものパスサッカーを繰り広げようとするが、速いプレスにパスミスが目立つ。
 それでも9分にラムジーのスルーパスからロシツキーが落とし、エドアルドがシュート。その直後のCKにはデニウソンミドルシュートを放つ。
 片やアストンビラも14分にヤングが放ったFKは惜しくもゴールを外れる。33分、ヤングがクリシーをうまくかわして独走。クロスにダウニングがシュートを放つがゴールの上を越えていった。
 ロスタイムには、セスクがスルスルと選手をかわして持ち上がり、逆サイドにグラウンダーのシュートを放つと、GKの手先をかすめて惜しくもポストに跳ね返り、ロシツキーがシュートを打ったがゴールには入らなかった。
 ほとんど互角の戦い。いや、パスミスから鋭いカウンターを決めるアストンビラの方がゴールには近い印象。特にSBのA.ヤングが神出鬼没で、再三上がってはクロスを送り、前線でヘスキーが闘い、アグボンラホールがうまさを見せる。
 後半3分、アルシャビンとのパス交換からクリシーが上がってクロスを送ると、GKがファンブルするがDF陣が跳ね返す。5分にはヤングのクロスにダウニングがヘディング。16分、SBクエジャールのクロスにヤングがダイビング・ヘッド。しかしその直後にはアルシャビンがドリブルからクロスを上げ、セスクを経由してロシツキーがシュートを放つ。バーに跳ね返された。
 20分を過ぎると、さすがにアストンビラも中盤が緩くなってきて、アーセナルが主導権を握る場面が多くなる。セスク、ロシツキーアルシャビンとシュートを放つが、アストンビラは必ず近くにいる選手がコースに身体を投げ出して、弾き返す。
 結局このままスコアレス・ドロー。アーセナルはゲーム中、フェルメーレンとエドアルドが故障でリタイヤ。また選手層に黄色信号が点滅し出したが、代わって入ったキャンベルも屈強な守備を見せたし、ベントナーも彼らしいポストプレーを見せていた。この後、マンUチェルシーリバプールと3連戦が続くが、アーセナルらしいゲームを見せてほしい。
 しかし何と言ってもアストンビラ。その熱く冷静な戦い振りはスコアレスながらこのゲームを見応えのあるものとしてくれた。今シーズン、前半ではアーセナル以外の3強に勝利しているだけに、今シーズンの首位争いを左右する存在だ。アーセナルにとってはドローでよしとすべきかもしれない。