とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

久しぶりのプレミアリーグ アーセナルは意外としぶとい

 オリンピック期間中、中断していたNHKプレミアリーグの放送が再開された。マンUチェルシーに完敗し、そのまま沈み込むかと思われたアーセナルだが、上位2チームの不覚もあって2位から勝点差2、首位からも勝点差3と依然首位をねらえる位置につけている。
 3連勝で迎えた第29節は、19位に低迷するバーンリーとの戦い。このところ3連敗。12月以降1勝しかできていないチームとの対戦だったが、辛勝と言っていい意外に苦戦の末の勝利だった。
 前節のラムジーの骨折が話題となっているが、ファンペルシーに加え、ギャラス、キャンベルにソングの累積警告による出場停止もあり、依然、苦しい台所事情。とは言っても、アルシャビンディアビ、エドアルドを先発から休ませ、ベントナーのワントップ、デニウソンボランチに、ロシツキー、ナスリ、ウォルコット、セスクで中盤を構成する。
 予想どおり開始早々からアーセナル・ペース。4分、セスクのスルーパスベントナーがシュート。しかしバーンリーも6分のCKにカーライルがヘッドで合わせると、22分にはフォックスがミドルシュートを放つなど、序盤は攻撃的な姿勢を見せる。
 しかしゲームは次第にアーセナルが主導権を握る展開に。29分、ナスリがセスクとのワンツーからゴール前に迫ると、32分にはエブエのクロスが最遠方のベントナーに通る。そして33分、ナスリが出したDF数人の上を越える山なりのスルーパスをセスクが受け、冷静にGKの股を抜いて先制点をたたき出した。
 後半に入るとウォルコットが大活躍。1分、ウォルコットのクロスをベントナーがヘッド。3分、クリシーのクロスをウォルコットが折り返し、ベントナーがシュート。4分にはナスリからウォルコットへ。しかし5分、アーセナルのフィードボールをDFがヘッドでクリアすると、ちょうど上がりかけたアーセナルDFの頭を越えてベントナーのCFニュージェントに渡り、GKアルムニアの上を越えるループシュートで同点に追い付いてしまう。
 その後はアーセナルが必死の攻撃。7分、ウォルコットのクロスにベントナーがシュート。10分、ナスリ。12分、ウォルコット。そして後半15分、ベントナーのパスを受けたウォルコットが右サイドで切り返しシュートを放つと、見事ゴールの右端に転がり込み、勝ち越し点を挙げた。
 その後もアーセナルの攻撃ショー。18分、ウォルコットのクロスに途中交代のアルシャビンがシュート。20分にはウォルコットのクロスにベントナー。この日のベントナーは、シュートチャンスをことごとく外し、辛勝のゲーム展開の原因は一重の彼のせい。だが後半38分まで使い続けたのはベンゲル監督のさすがの選手掌握術か。ベントナーもベンチに戻りつつ、「今日は俺の日ではなかった」と苦笑していたが、多分引きずることはないだろう。いや、日本としては引きずってほしいところだが・・・。
 もっとも後半15分から出場したアルシャビンも散々決定機を逃していたが、後半ロスタイムの3分過ぎにドリブルから強引に切れ込み3点目を挙げた。
 終わってみれば3-1。バーンリーを撃破して、この時点で勝点がチェルシーに並んだ。セスクがハムストリングに違和感を感じて途中交代した点が不安だが、この調子で勝ちこぼすことなく進めば久しぶりのリーグ優勝も夢じゃない。