とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

インテル余裕の勝利 CL決勝への助走

 セリアA今週の中継は、首位争いをするインテルと降格争いのアタランタの対戦。一方的なつまらないゲームかとも思ったが、バレンシアを3−1で下した絶好調の秘密でも見てみようかとビデオを眺めた。
 マイコンバルセロナ戦で負傷し、その他のメンバーもCLの第2レグを控え、ローテーションに配慮した選手起用で少し残念だったが、スナイデルエトーミリートのトップ3人は先発起用。どんな破壊力を見せるかと期待した。
 しかし立ち上がりは降格圏内のアタランタが積極的に攻めに出る。そして5分、CBのマンフレディーニの見事なスルーパスが前線を切り裂き、CFのティリポッキが早々とゴールを決めた。続く8分にもグアレンテが蹴ったFKにCBのビアンコがヘッドで合わせるなど、圧される場面が続く。一方でアタランタの守備も固く、インテルはなかなかチャンスをつかめない。
 しかし守備的な局面から24分、コルドバのフィードがピッチ中央を切り裂いてエトーに渡ると、左サイドに張ったスナイデルからミリートにパスが出て、一瞬で抜け出してゴールを決める。
 これで一転インテル・ペース。31分にはCKのこぼれをコルドバがシュート。続く33分にはスナイデルのパスをミリートが落としスタンコビッチがシュート。そして35分、スナイデルのスルーパスエトーがクロスを上げ、マリガが勝ち越し点を挙げる。39分にはスナイデルが絶妙のループシュート。45分にはまたもスナイデルからエトーにクロスが渡りシュートを放つ。
 よく言われるようにインテルの攻撃は確かにスナイデルで成り立っている。それもボールから遠い位置に控えて、回ってきたボールを長いレンジのパスで相手を崩す。どうしてそこでフリーになっているんだと思うことが多い。
 後半もじっくりスナイデルの動きを観察しようと思ったら、ハーフタイムで交代してしまった。あれあれ。代わりにカンビアッソが中盤の底に入り、ムンタリスタンコビッチがやや前目で攻撃をリードするが、スナイデルのようなわけにはいかない。
 逆に1分にはグアレンテのミドルシュート。3分にはマンフレディーニのFKとアタランタが息を吹き返して攻めるが、インテルは守りも一級品。チャンスらしいチャンスも作れずに時間ばかりが過ぎていく。
 24分、ミリートのポストプレイにムンタリミドルシュート。31分にはCKをムンタリがつないで途中出場のモッタが胸トラップからシュートを放つが、GKにセーブされた。得点は33分、左サイドを駆け上がったキブがミドルシュートを放つとこれが見事にゴールに突き刺さり3点目を挙げる。
 ローマが敗れてこの勝利でセリエAの首位に立ったインテル。次はCL、バルセロナとの第2レグ。温存した戦力をうまく使い、今度はバルセロナへ乗り込んだ。結果は1-0デバルセロナの勝利ながら、2試合合計でインテルが決勝進出を決めた。いかにも戦略家のモウリーニョらしい采配。玄人好みの渋くて強いチームがCL決勝に駆け上がった。