上位3チームに続く4位・5位対決。特に注目はこのところ攻撃サッカー満開のセレッソ大阪。香川が抜けたというのに、家長、乾に清武がブレイクして、アドリアーノも溶け込んで、いいサッカーを展開していると言う。このゲームはあいにくアドリアーノが欠場で播戸がトップに入ったが、その点で少しトップのタメがなくなり、いつもの連携がなかったかもしれない。それでも特に後半にかけてセレッソらしいサッカーを見せてくれた。
一方のフロンターレはいつもの速くて巧いカウンターサッカー。前半2分、家長からボールを奪った憲剛が素早くスルーパスを送るとジュニーニョがシュート。さっそくチャンスを迎える。しかしゲームの主導権を取ったのはセレッソ。速いボール回しから果敢にフロンターレ守備陣に切れ込んでいく。
9分、マルチネスがミドルシュート。23分には乾がドリブルからヒールパス。擦れ違い様ボールを受け取った家長がシュート。フロンターレは31分、田坂から決定的なチャンス。ジュニーニョがドリブルで走り込み、茂庭をかわしてゴール前にパスを入れると黒津がシュートを放つが、当たり損ねは丸橋がクリアした。
33分には家長がミドルシュート。42分にはアマラウのFKがゴールを襲う。ロスタイム1分の丸橋のクロスに播戸のヘッドも惜しかった。
後半早々の1分、ジュニーニョのヒールパスに黒津が絶妙のスルーパス。ヴィトール・ジュニオールが抜け出しGKもかわしてシュートを放つが、わずかに枠を外れていった。残念。
セレッソも5分、CB上本のパスカットからマルチネスを経て播戸にわたる。パスカットからそのまま上がった上本がDFをブロックする中、乾に落とし、家長に預けて右サイドから回り込んだ乾がタッチライン沿いから柔らかいクロス。清武がフリーでヘディングするが、枠を外れた。ああ!
しかしゲームはセレッソ・ペース。18分、丸橋のクロスに播戸がヘディングシュート。
一方、フロンターレも20分、憲剛のCKを井川がヘッドで戻し、ジュニーニョがボレーシュート。22分にも伊藤のクロスを田坂がスルーパスを放つと黒津が走り込みシュート。ボールを持つと、決定的なチャンスを作るのはさすがフロンターレ、巧い。
セレッソは23分、播戸、清武に代えて、小松、石神を入れると、丸橋を前に上げてさらに攻撃的に出る。29分、丸橋が乾とのパス交換からスルーパス。小松が走り込むがGKを抜けず。30分にはアマラウがミドルシュート。
それにしてもセレッソ攻撃陣は若い。丸橋19歳、清武20歳、乾22歳、家長24歳。彼らをマルチネスやアマラウ、上本、茂庭らが支える。と言っても彼らも28歳前後。いや若々しくて気持ちがいい。
ゲームはその後、セレッソが33分、乾のドリブルからスルーパスに丸橋が走り込みシュートを放てば、フロンターレも42分、カウンターからジュニーニョのパスに黒津がシュート。44分、再び乾のドリブルが見られたが、結局、両チーム得点が入らずスコアレスドロー。
キンチョウスタジアムのこけら落としのゲームで、まだ芝が十分根付いておらず、足元を気にしながらのプレーだったのが残念だが、やはり噂に違わず楽しいチームだ。いや、グランパスにとっては難しい相手と言うべきか。当面対戦予定がないのを良しとしよう。今度はゴールラッシュするゲームを見てみたい。