とんま天狗は雲の上

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街路灯はなぜ車道に向いているの?

 どうして自動車は自前で照明灯を持っているにも関わらず、街路灯は車道を照らしているのか、常々疑問だった。
 そういう思いを持っている人は多くいるようで、インターネットを検索したら、「街路灯はなぜ車道に向いているの?」というページが見つかった。
 でも、この説明では不満。「街路灯は交通の安全のためにあるのだから、車道を照らすことに必然性があるでしょ」と言っているが、歩行者だって安全に通行させる必要がある訳で、高齢者などが安心して通行できるような照度を確保しておく必要があるはず。
 自動車事故による損害と歩行者の転倒等による損害を比較すれば、車道の安全性を確保する方が重要だという意見もあるかもしれないが、その当たりどこまで研究や検討がされているのだろう。
 と思って改めて検索したら、道路照明施設設置基準なるものがあった。これを見ると、車道部分については、路面輝度などが決められており、これに基づいて照明灯を設置していることがわかるが、歩道部分については「夜間における歩行者等の安全かつ円滑な移動を図るために良好な視環境を確保するようにするものとする。」と漠然と文章で示されているにすぎない。
 結局、国の基準が車道部分しか明確に決めていないので、車道への照明だけが重視されるということか。もっとも「基準解説」まで見れば、歩道の参考照度なども載っているのかもしれないが、そこまでは誰も見ていない?
 ということで、
Q:街路灯はなぜ車道に向いているの?
A:それは、国が車道部分にしか照度等の基準を決めていないからです。
 歩道部分には商店街や町内会で防犯等を付けていることが多いけれど、その場合は道路管理者が使用料を徴収したりするんですよね。設置費も市の補助はあるものの設置者の負担。でも、JAFや自動車工業会などが車道部分に照明灯を設置したなんて話は聞かない。そこからして、日本の道路行政の姿勢が見えるような気がする。