とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

未完成と過完成 FC東京vsアントラーズ

 お盆休みで14・15日と旅行に行ってきた。昨日は旅行中に録画しておいたサッカー番組を見ようと思ったが、JリーグタイムやべっちFCを見ても、気が付くと眠っている。いかん、いかん。16日帰宅は深夜2時過ぎ。疲れが溜まっている。
 それでも何とか夕方から、FC東京vsアントラーズを録画観戦。結果は知っていたけれど、まあまあ面白いゲームを見ることができた。
 立ち上がりからアントラーズが積極的に攻撃を仕掛ける。1分、小笠原のドリブルから大迫がポストで流し、フェリペのクロスに興梠がオーバーヘッド。15分にも野沢がドリブルで持ち上がり、興梠のポストプレージウトンがシュート。
 グランパス戦では前半攻勢をかけたFC東京だったが、この日はアントラーズが圧倒。FC東京は、梶山をケガで欠いて、森重・徳永でボランチを組んだが、守りきった後の展開力が皆無で、押し返してはまた攻められるの繰り返し。
 それでも16分、DFからの長いフィードに石川が走り込み、クロスを受けた平山がボールキープからシュート。平山はこのゲームでは積極的にシュートを打つ姿勢が見られ、また強烈なシュートが枠に飛ぶが、意外性を演出できないのがゴールにならない要因か。
 19分、フェリペから大迫がポストに入り、中田のスルーパスに興梠が反応して反転シュートを放つがGK正面。FC東京も21分、興梠からボールを奪った椋原が長躯ドリブルで前進してクロス、松下がシュートを打つがゴールならず。
 得点は27分。DFの不用意なファールで得たFKを小笠原が蹴ると、興梠が反応よく飛び出てヘディング。ゴールに流し込んだ。
 29分にも興梠のスルーパスに大迫が反応してシュートを放つがGK正面。大迫は41分にも新井場のクロスにヘッドで飛び込むが、あとわずか届かず。役割から見て、マルキーニョスの代役だろうが、もっとシュート技術を磨かないと先発出場は厳しいかも。修練だ。
 ゲームはリードしたアントラーズが、前半30分過ぎから早くも省エネモードでゲームを閉じにかかり、FC東京も攻め手がなかった前半を修正して、後半立ち上がりから森重と今野の位置を交代。さらに11分には椋原を大竹に交代。攻撃的に出る。右SBには松下が下がる。
 14分、右から松下が、15分、左から中村北斗が平山にめがけてクロス。その後、この二人は左右のポジションを変え、北斗が右SBに入る。18分、大黒のポストプレーから平山が右に流し、北斗がクロスを上げると、ゴール左隅に当たりはずれていった。
 21分には、このゲームほとんど見せ場のなかった石川に代わり重松。ようやくFC東京が攻勢にかかるが精度を欠き、アントラーズがこぼれ球を拾ってはカウンターを仕掛けるという、アントラーズにとっては理想的な展開でゲームが進む。
 27分、運動量が落ちてきた平山に代わりリカルジーニョを投入。29分、大竹からのパスに北斗が放ったクロスのようなシュートがポストを叩く。32分にはリカルジーニョが大竹とのワンツーから突破を図る。アントラーズも33分、大迫に代えて青木を入れ、守備固め。
 このままアントラーズの思惑どおり、1点で逃げ切りかと思われた後半41分。北斗からリカルジーニョ、大竹と回して、大黒のポストプレーの戻しを今野が受けると、ボールの回転が不規則になったところをタイミングを合わせてのグラウンダーのシュートがDFの足下を抜き、GK曽ヶ端のタイミングもずらしてゴールに転がり込んだ。起死回生の同点ゴール。
 前半はアントラーズの攻勢から、やや時間はかかったが27分に先制。後は成熟した完成形のサッカーを展開する予定が、最後に未完成形のFC東京に追い付かれた。過完成と未完成のサッカーの競演。この暑さだからアントラーズを責めるのも気の毒。まだ未完成・非効率ながらFC東京の踏ん張りを賞賛したい。