プレミアリーグ第6節は、チェルシー、アーセナルが敗戦、リバプールも引き分けと強豪が相次いで結果を残せなかった。そしてマンUもボルトン相手に苦戦。先制されては追い付く展開で、何とか2-2のドローに終わった。
前節のリバプール戦も2-0を追い付かれ、かろうじてベルバトフの個人技で3-2と勝利したが、その前のエバートン戦もロスタイムに追い付かれた3-3のドロー。毎試合2点以上を取られる不安定な守備。攻撃面でも連携から崩して取った得点は少なく、個人技での得点に頼っている。それでも得点を取るからすごいのだけれど。
ボルトン戦も同様。それでも2分、ルーニーのスルーパスからベルバトフがシュートするなど、立ち上がりはマンUペースで始まった。が、それも長くは続かない。第4節のアーセナル戦でも、CBのケーヒルがレッドカードで退場するまでは、いいゲームを展開していたが、この日もケビン・デービスとエルマンデルの2トップがよく機能し、韓国代表のイ・チョンヨン、ブルガリア代表のペトロフ、アメリカ代表のホルデンが縦横無尽に走ってプレスをかけ、チャンスを作る。
5分、エルマンデルのポストプレーからK.デービス、ホルデンが落としたところをイ・チョンヨンがシュートするが、DFにクリアされる。しかしそこからのCKをCBナイトがゴール。あっさりと先制点を挙げた。
そこからはボルトン・ペース。10分、GKからのフィードをイ・チョンヨンがつなぎ、エルマンデルのポストプレーにペトロフがシュート。これはGKファンデルサールに防がれるが、17分にはペトロフのFKをK.デービスが落とし、エルマンデルがシュート。22分にはCBのリケッツがインターセプトからドリブルで持ち上がり、シュートを放つ。
ルーニーが絶不調でパスがつながらないマンUだが、ベルバトフと並んで絶好調のナニの個人技で同点に追い付く。22分、センターラインよりも手前からドリブルを開始したナニがするすると上がり、DFをひらりひらりとかわすと、タックルの間を縫って絶妙のグラウンダー・シュート。これがあるからマンUは怖い。その後はマンUが攻勢の中、ボルトンが守り通して前半を終えた。
後半に入り、再びボルトンが前からプレスをかける。6分、ペトロフがミドルシュートを放つと、9分にはCKからK.デービスがヘディングシュート。マンUは、8分にギグスに代えてパクチソンを入れると、10分には不調のルーニーをついにあきらめ、マケーダを投入。すると17分、エバンスからベルバトフが受けて、マケーダをポストにベルバトフがシュート。
どちらかというとマンUが攻めてボルトンが受ける形だが、ボルトンもなかなかしぶとい。すると22分、マンUのCKからのこぼれ球を拾ったペトロフが左サイドから大きくサイドチェンジ。これがイ・チョンヨンにピタリと収まり、中央へのクロスをエルマンデルが絶妙のポストプレーで再び左サイドに流すと、ペトロフがDFをかわしてシュート。ついに勝ち越す。
28分、中盤でボールを奪うと、イ・チョンヨンからエルマンデルに絶妙のパス。フリーで抜け出すがなんとシュートはゴールの上をふかして飛んでいった。と、その直後の29分、ナニのFKを密集の前に飛び込んだオーエンのヘッドはふわりと密集を飛び越え、ゴール左隅へ吸い込まれていく。あっという間の同点劇。26分にフレッチャーに代わって入ったマイケル・オーエンが往年のワンダーボーイ振りを発揮した。
この後、33分ナニ、36分スコールズとミドルシュートを放てば、40分にはK.デービスのスルーパスにエルマンデルが抜け出すが、今度もシュートはポストの外側を通過していった。その後も両チーム、最後まで力の入った攻防が続くが、結局このままタイムアップ。ボルトンの健闘が光る、そしてマンUの不調振りが目立つゲームだった。
それでも個人技だけで引き分けに持ち込むチーム力はさすが。さて次は、チェルシーの敗戦を見ることにしよう。